二項演算 まず,二項演算について説明します. 二項演算の定義 例えば,整数の足し算や掛け算は $2+3=5$ $2\cdot3=6$ のように「2つの実数」から新たな「1つの実数」を生み出すものとなっています. この足し算や掛け算は実数上の二項演算の1つで,一般に集合$A$上の二項演算は次で定義されます. [二項演算]集合$A$に対して,写像$f:A\times A\to A$を$A$上の二項演算(または,単に演算)という. また「演算を$\star$とする」と書いた場合は,$a,b\in A$の$\star$による演算を$a\star b$と表す. $a\star b$という記法は足し算を$a+b$で表したり,掛け算を$a\times b$で表すのと同じ気持ちです. 2つの元$a,b\in A$に対して,行き先が$A$上に1つに決まればそれだけで演算というわけですから,演算は無数に考えら