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掃除・片付け
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新潮社のメルマガ「考える人」に若手の言語学者のエッセーが連載されている。ここで「は・が」についてかなり安直な記述があると思っていたら、次は「タ」「コレ」などについての記述がはじまった。直示辞対「コ・ソ」についてはここでさんざん議論してきたので再度まとめておく。 日本語学習では学校で習う「ビジネス日本語」と、移民の習う「地域日本語」では重点の置き方が違う。前者は従来からの学習方法で社会階層を上昇することを目標に組み立てられている。後者は移民を対象として日本社会への適応のための最小限の日本語力を身につけることを目標としている。 したがって日本語話者としても、日本語の深層に横たわる基本事項については、「地域日本語」の前提に沿った理解が求められる。その第一が直示詞「コソアド」で以下の整理。これは会話のなかで使うから習得自体はむずかしくない。しかし一般の日本語話者は、この原則を日常生活の中でいつも意
amazonへ行ってガチャガチャやっていたらキーワードとして以下の文字列が出てきた。 キーワード:文法論:形態論,構文論[統語論] びっくりしたし、今まで日本語文法の本を読むたびにわからなくなった原因がやっと得心できた。なんと、構文論と統語論は同じだというのである。だが英語では明らかに用語が違っている。 grammar (粒々にするコト);文法 sentence;量刑文⇔verdict;真偽文 phrase;語句 or 文句・文言 sentence structure構文;subject主部、predicate述部 syntax統語;subject体言、verb用言 つまり、日本人が日常使用する〈文句〉は〈なにが、どうした〉というverdict文の基礎なのだから統語論で論じるべきで、構文論が分析するのは量刑文に代表されるsentenceだということである。当然構文はすべて、機能としてはco
コロンブスがアメリカ大陸に行ったときの支援者がイスパニアの女王であることは知っていたし、それが現在のスペインであることも知っている。だが、なぜ表記が違うのかまでは気にしたことはなかった。 ところが今年になって中南米からきたばかりの中学生に日本語を教えてみて、こういう差って結構大事だと気がついた。というのは「つくえ」とリピートしてもらうと「eつくえ」と軽い母音が入ってしまう。まだ規則を見つけるところまでいっていないが、ある種の子音についてみられる。 という経験を反芻していると、夜のテレビ番組から「eリスボン」という音が聞こえてきた。大イスパニア時代に起きた大地震でポルトガルの首都リスボンが壊滅して、ヨーロッパにペスト同様のショックを与えた事件についての番組だった。語り手はイギリスのドクトルの肩書きをもった男性だったが、学校でならった英語とは別種の訛りの強い英語だった。 自分にある種の経験がな
ここまでくると古田武彦 high というよりは「その余韻」に近くなってくるが、幸田露伴の『音幻論』の存在を知り、ついでに『「の」の音幻論』という1948年生の人の本を手に取ることとなった。その中の通鼻音,すんわち「ん」の歴史がとても参考になった。 通鼻音・ん ;両唇閉鎖または舌と歯茎か懸ヨウ垂とによる閉鎖によって、呼気を鼻腔へ流出させることによって生じる。 ■「ん」と「む」の戦い;上田秋成と本居宣長の論争書『阿刈葭(カガイカ)』 小林秀雄が論じた「日の神」の部分は後段の部分で、前段に「ンとム」についての激しい論戦が行われている、という。その冒頭二句を引用するが、私の昨年来の広辞苑にでてくる「音便」に対する疑問が氷解した。 秋成 ;音インを主とする西の国(中国)にすら「ん」と呼ぶ一定の字がないなのは、それが音ではなくインだからだが、日本にあるのは上の言葉との連声によって「ん」の音が自然に生ま
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