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大谷翔平
mihiromer.hatenablog.com
気になっていた小説家の作品を、4月5月と縁がありようやく読む事ができた。 その小説家というのは笙野頼子という人で、名前くらいはうっすら聞いたことがあったが、実際にはなかなか読む事ができないでいた。で、どうして今年になって急に読み始めたかというと……? この国この社会? なんか最近様子がおかしくないですかね? 大きいメディアで報道されない何かが変な法律がある日突然「可決」されたりして「なになに? え? そんなの聞いてないんですけど?」みたいな謎の日々。そんな日々を送ってればそりゃあ文学で戦争を止めようとしている人がいるらしいと聞いたら、読んでみたくなるよね? 「戦争を止める?」いや、戦争まだ起きてないし起きるとも聞いてないんですけど? うーん、でも「戦争やりまーす」なんてテレビで宣言される頃にはもうけっこう人、死んでるんじゃない? もしかしたら今「戦前」なのかもしれない。いや、こんなことは全
今回はスーザン・ソンタグの『ハノイで考えたこと』という本を取り上げたい。 スーザン・ソンタグ 著、邦高忠二 訳『ハノイで考えたこと』(晶文社、1969年) ハノイで考えたこと (晶文選書) 作者: スーザン・ソンタグ,邦高忠二 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 1969 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る ソンタグは1968年5月にベトナム戦争真っただ中のハノイ(北ヴェトナム)を訪れている。本書はその時の直接体験をもとにソンタグが考えた事柄(文化や彼女自身の意識について)をまとめた記録である。知識の上ではよく知っているはずの異文化に実際に触れてみた時の著者の純粋な驚きや戸惑いが、なぜそういう感情として表出するのかというところまで含む深い洞察である。 ここでベトナム戦争やハノイについて簡単にまとめておこうと思う。 私達がよく聞くベトナム戦争は、1955年11月から
今回はスーザン・ソンタグの『写真論』を読んで考えたことを書いてみようと思う。この本を読むまで、そもそも写真とは何か? どういう性質のものであるか? などと考えたことはなかった。考える暇もなく、現代の我々はスマホで気軽に写真を撮るのである。この本が書かれた頃に比べて、現代の我々はより写真に囲まれて生きているだろう。写真、大半の写真は物体として印刷されることもなく、画像データとして端末に保存されている。情報としての大量の写真に我々は囲まれているのだろう。このブログもそうだけれど、今の私たちの物の見方や考え方から画像を抜きにすることはできないと思う。 スーザン・ソンタグ著、近藤耕人 訳、『写真論』(晶文社、1979年) 写真論 作者: スーザン・ソンタグ,近藤耕人 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 1979/04 メディア: 単行本 購入: 7人 クリック: 53回 この商品を含むブログ (
伊福部昭、という人の名前を聞いてもそれが何者なのかいまいちピンとこない、という人であっても映画「ゴジラ」の音楽を作曲した人だよ、と言ってあげるとわかってくれたりする。それが良いことなのか、悪いことなのかはわからないが、ひとまず私はよく伊福部昭という作曲家を紹介する時にこんな風に言うことにしている。しかし、それでは伊福部昭についてほとんど何も語っていないのと変わらない。 今回紹介する本は、伊福部昭が自身の音楽論について譜例ひとつ用いず文章だけで書いたもので、最初に世に出たのは1951年だそうだ。その後1985年と2003年に再販され、今年になってさらに文庫化された。私は2003年に全音楽譜出版社から刊行されたものを愛読していたのだが、度重なる引っ越しのさなか、どこかへ紛失してしまっていた。だから今回の文庫化はとても嬉しかった。 音楽入門 (角川ソフィア文庫) 作者: 伊福部昭 出版社/メーカ
今回は、前回の記事で触れた書籍、G.ガルシア=マルケス『ぼくはスピーチをするために来たのではありません』(木村榮一訳、新潮社2014)についての紹介です。 ぼくはスピーチをするために来たのではありません 作者: ガブリエルガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arquez,木村榮一 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/04/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る この書籍はガルシア=マルケスが1944年~2007年までおこなった22回の講演をまとめたものです。ただし、最初の1944年のものは17歳の時のもので、作家として本格的に講演したのは1970年から。 ガルシア=マルケスは大の「講演恐怖症」だったらしく、生涯でおこなった講演はこれだけなんだそう。この本に収められているもののうち2本はノーベル賞関係(授賞式と晩餐会におけるスピーチ)
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