人嫌いで、きれいなものだけを見ていたい少女、小此木巴(おこのぎともえ)。 巴は入学式の日に、桜の木の下で、怖ろしく美しい少女を目にする。 円城茜(えんじょうあかね)、彼女は勉強もスポーツも、皿洗いすらマトモにできない「顔だけさん」だった。 そんなことは気にも留めず、巴はいつも茜の顔を眺めていたのだが――。 ある日の放課後、巴は突然茜からキスを受ける。 呆然としている巴に、茜は涼しげに言った。 「あなたの目が好きになって、だからキスしたの」 このキスを境に、ふたりの関係は始まる。 ※更新は土曜日の夜8時半です。