いぬじゅん (著)実業之日本社文庫 あらすじ季俣埜乃は婚約者に別れを告げられ、仕事も失った。 最後の晩餐を、と考えていると1台のキッチンカーが目に止まる。 「メニューはない」とぶっきらぼうに告げる店主から出された料理は埜乃にとって思い出のある懐かしいもの。 その味に、知らず埜乃は涙を流す。 死を迎える者に最後の食事を提供するキッチンカー「FINE」、そして店主・神代悠翔の思いとは。 『最後の晩餐』をキッチンカーで交際三年半、来年の五月に婚約者の剛と結婚する予定だった埜乃。 しかし突然彼から『全部なかったことにしてほしい』と告げられます。 二人で住む予定だったアパートも、式場も指輪もキャンセルする、と。 実家の兄と義姉に報告するも冷たくあしらわれます。 結婚のために仕事も辞めてしまった埜乃。 剛が他の女性と付き合っていたことも判明し、絶望の淵に立たされた埜乃は己の死を予感します。 最後の食事