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TGS2024
otello.hatenablog.com
穢多の出自ゆえに見下される日本人。鮮人と呼ばれ差別されている朝鮮出身者。そして警察から目の敵にされている社会主義者。大地震による混乱は流言飛語を呼び、彼らに悲劇が降りかかる。物語は、関東大震災直後、暴走する民衆によって無辜の市民が虐殺された事件を追う。讃岐から来た行商には部落解放を目指すインテリもいる。東京には左翼劇作家や権利を主張する労働者もいる。若き新聞記者は真実を報道する使命に燃えている。だが、少し離れた農村では、都市で流行した大正デモクラシーなどどこ吹く風とばかりに古い価値観がはびこり、在郷軍人会が大きな発言権を持っている。彼らも家族や故郷を愛する良き父親なのだろう。だが変化を嫌い異質なものを拒む気質は、非常時に暴走する。お飾り村長は「良心の無力」のメタファーなのか。 戦争未亡人と船頭・倉蔵の仲が最大のスキャンダルになっている千葉の農村に、元教師の澤田が妻の静子を連れて朝鮮から帰郷
モテキ ポイント ★★★★ 監督 大根仁 出演 森山未來/長澤まさみ/麻生久美子/仲里依紗/真木よう子 ナンバー 228 批評 ネタばれ注意! 結末に触れています ネットで知り合ったチョーかわいい子と朝まで飲み明かして、気が付けばキスまでしている。もしかしたら付き合ってくれるかもしれない、そんな恋の始まりの時期の、世界の中心にいるような全能感と明るい未来への喜びをポップなダンスで表現するシーンは、まさに映画ならではのスペクタクル。自分がハッピーなだけでなく、道行く人々もみな幸せを祝福してくれる幻想が、Perfumeまで巻き込んだ見事なミュージカルシーンに昇華されていた。恋愛に縁のないまま30歳を超えてしまった男が就職を機に突然モテ出すが、生来のネガティブ思考故その事実を受け止められずに悶々とする様は、コミカルに誇張はされていても心情は非常にリアルだ。 サブカルおたくの幸世はウェブマガジン記
レスラー The Wrestler ポイント ★★★★ DATE 09/3/13 THEATER FS 監督 ダーレン・アロノフスキー ナンバー 60 出演 ミッキー・ローク/マリサ・トメイ/エヴァン・レイチェル・ウッド 批評 ネタばれ注意! 結末に触れています リングに上がる前は試合の流れを入念に打ち合わせし、試合後の控室ではお互いのパフォーマンスを称えあう。前半、プロレスというショーの世界の内幕がリアルに再現される。映画は虚構の中にしか居場所がない男の不器用な生き方を通じて、人生の悲哀をしみじみと描く。栄光の時代は遠い過去になり、しがない毎日を送る主人公をミッキー・ロークが熱演。老眼鏡や補聴器を付け、忍び寄る衰えと戦いながらもトレーニングを続け、日焼けした肌や金黒まだらの髪といったヒーローの外見にこだわる。どんなに無様な格好をさらしてもプロレスしがみつく彼の姿が切ない。 かつて人気を誇
生意気な口を利く。何事にも反抗的で態度も大きい。気に入らない大人には平気でガムを吐きつける。血なまぐさい世界で生きてきた本物のヤクザ相手にも決してひるまないヒロインが強烈なインパクトを残す。物語は、死体処理専門のヤクザが姉夫婦を殺された娘の復讐を手伝ううちに追い詰められていく姿を追う。鉄砲玉兄弟に目をつけられた主人公は、パワーバランスを巧みに利用して逃げ切ろうとするが、組織はそれほど甘くない。信頼していた兄貴分は自分の立場を守るためにさまざまな画策をしている。交流のある同業者も欲得でしか動かない。さらに娘の暴走で立場は悪くなるばかり。怒りや焦り、逃げ出したくなる衝動を抑えて娘を守ろうとする主人公の感情がリアルに再現されていた。命を張ったサバイバルゲームは最後まで緊張感が途切れない。 売り上げをくすねていた姉夫婦の殺害現場に居合わせた葵は、殺し屋兄弟に殺されそうになり辰巳に救われる。姉の死体
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