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TGS2024
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今回は「我慢」を取り上げたいと思います。 「我慢」や「忍耐」というのは文化的にも「尊いもの」という価値観があるかと思います。 一方で、「自分らしく」「我慢し過ぎない」といった啓蒙も最近はよく見かけるようになっていますよね。 この記事では、「我慢し過ぎる」ことに焦点をあて、 それを「トラウマにより強化された行動様式」と捉えてみます。 日ごろ見過ごしがちな「我慢」について深く理解することで、改めてご自身を知るきっかけになれば幸いです。 機能不全家庭 幼少期から成人にいたるまでの脳の発達の順番は、 感情を司る「右脳」が先に発達し、 後に「我慢」が含まれる「理性」を司る「左脳」が発達していきます。 そのため、10代までは感情的であることが普通の状態です。 幼少期は「感情」や「身体感覚」に養育者が合わせることで、 子どもは自分の感情や身体感覚を理解することができていきます。 しかし、機能不全家庭であ
今回は、「家族療法」という有名な心理療法が生み出したいくつかの概念を理解したいと思います。 ほとんどの心理療法は、「個人」を対象にして、その人の抱える「症状」の軽減に努めます。 しかし、「家族療法」は、対象を「個人」ではなく「家族というシステム」とします。 家族療法が興味深いのは、「家族というシステム」に着目したことで、 「異常なコミュニケーション」を概念化したことです。 後述する「ダブル・バインド(二重拘束)」は、 「人を病気にさせる異常なコミュニケーション」として精神病の発症原因として検討され、 その後、家族療法の枠を超えて広く一般に普及しました。 そこで、この記事では、「家族療法」の心理士の介入方法ではなく、その理論を整理したいと思います。 この記事は、「自分の家族は機能不全ではないのか?」「自分だけが精神疾患になったけど原因は家庭環境にあるのではないか」 というような思いを抱いてい
人の感情や思考、身体などのあらゆる機能の発達は、 心身が完成するまでの環境や経験の影響を極めて強く受けます。 能力面だけでなく、「この世を見る目」ともいえる「世界観」についても、 安全に育った場合と、安全を脅かされる体験をした場合とでは、さまざまな面で異なります。 幼少期の家庭環境や被害体験の有無は、その人の世界観に大きな影響を及ぼします。 ネガティブな世界観を作り、重い生きづらさの原因として「基本的信頼感の欠如」が考えられます。 「基本的信頼感」は、人の心の基盤となるとても重要な感覚です。 失われると、PTSDや不安障害などの症状の原因にもなります。 そこで今回は、理不尽な被害に遭った場合や、 機能不全の家庭で育った場合に失われるとされる「基本的信頼感」に関して、 トラウマの影響をご説明したいと思います。 「基本的信頼感」とは 今回取り上げる「基本的信頼感」とは、 まさに「この世に対して
今回は、『再演』というトラウマ反応による無意識の行動を取り上げます。 『再演』は、傷を増やし深くしてしまう上に、 自己嫌悪や無力感、周囲の人たちからの信頼の喪失など、 場合によってはもともとのトラウマよりも深い傷になってしまうことがあります。 『再演』を理解することで、新たな傷を防ぐことに繋がる可能性があり、 自分の行動に対する理解が進むことで無力感や自己否定感を和らげることができることがあります。 今回はその『再演』について理解していきたいと思います。 再演とは? 再演は、トラウマとなる出来事を繰り返してしまうことをいいます。 自ら進んで危険な場所や好ましくない関係性に向かっていっているように見えますが、 それこそが「トラウマ反応」であります。 再演は、機能不全家庭に育った場合の親との関係性を、成人後に他者と繰り返すパターンや、 性被害に遭った方が、何度も性被害に遭ってしまったり、自らの
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