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けれど、時々はっとさせられたのは、自分の正体を考えなくても生きていける人のほうが多いのかもしれない、ということだった。 アイドルの世界で女性たちに囲まれた経験からよくわかっていた。だから、いつも彼女たちだったらどう理解するだろうかを考える。いつでもあのときの私を、あなたを救ってあげたいし、救ってほしい。 “もうひとりの自分”と会話をしていた、15歳の私 「日本一スカートの短いアイドルグループ」として15歳でデビューした。多忙だったため、仕事をこなすだけで一年が終わった。それ以外の感情はあまり覚えていない。 このときの私はまだ自我が芽生えていなかったので、ひとりマイペースに働いた。15歳の私には、どうしたいとか、こうなりたいとか、そういうことを考える思考もなかった。 そんな私に唯一できたことは、まわりの仲間や大人が話していることを聞いて、“もうひとりの自分”と会話をすることだった。 仲間が「
みなみかわ、友人に打ち明けられた「あの光景忘れられへんねん」。“体力ゲージを0にする”ラストシーンが問うこと<映画『どうすればよかったか?』> 『どうすればよかったか?』は、ドキュメンタリー監督・藤野知明が統合失調症の症状を患った実姉と、その両親の姿を20年間にわたり記録した作品。 優秀で医学部へ進学した8歳上の姉が突然、事実とは思えないことを叫び出した──。統合失調症の疑いをよそに、医師で研究者の父・母は精神科の受診から姉を遠ざける。それから18年後、映像制作を学んだ藤野は家族の様子を記録し始めた。しかし状況は悪化し、ついに両親は玄関に鎖と南京錠をかけて姉を閉じ込めるようになってしまう。 本作を通じ、大学時代に遭遇した“思わぬ事態”と、その出来事によるあまりに大きすぎる影響を想起した、みなみかわ。誰かのため自分が取った行動、もしくは取れなかった行動に、人はどのように向き合えばよいのだろう
佐藤優樹が、さらなる進化を遂げている。11月6日に発売された2ndシングル『嵐のナンバー/花鳥風月 春夏秋冬』の、彼女の歌声を聴いた率直な所感だ。 2011年に12歳でモーニング娘。へ10期メンバーとして加入した当初、歌・ダンスがほぼ未経験だった佐藤は、2021年の卒業まで、驚くべき伸び率で歌声とパフォーマンスを成長させていった。ファンを魅了するだけでなく、後輩たちに“目標”とされるまでになったその圧倒的な表現力、唯一無二の存在感を「天才的」と評す声も少なくない。 しかし10年間のグループ活動を終え、約2年の充電期間を経たあと、ソリストとしての道を歩む現在の彼女は「今回の曲でやっとスタートラインに立てた」と語る。ひとりのアーティストとして、自分自身の表現を更新し続ける決心に至った道のりについて語ってもらった。 自分で“佐藤優樹”を作らなきゃいけない ──2ndシングルの収録曲は、モーニング
<麻酔ダイイングメッセージ>伊集院光✕藤井健太郎「過激なもの」ではなく「見たことないもの」を作りたい【『KILLAH KUTS』特別企画】 ヤバい企画、地上波ではオンエアできない番組……とはいっても、ネット配信でのお笑い番組が多数誕生している昨今、視聴者のハードルも上がり続けている。その壁を軽々と越え、お笑いファンに衝撃を与えているのが、Amazon Prime Videoにて配信中の『KILLAH KUTS』(キラーカッツ)だ。 すでに物議を醸している企画も多く、その是非は別として……ここでは各エピソードでMCとして登場したタレントたちに、番組の感想を聞いていく。 <エピソード2>「麻酔ダイイングメッセージ」では、意識を失う間際に犯人のヒントを書き残す“アレ”を、なんと麻酔で再現する。 企画は、被害者役の芸人が殺されるまでのドラマパート、麻酔を打たれて意識を失うまでの間にダイイングメッセ
「まさか自分がその一員になるなんて」鬼頭明里と田中ちえ美が明かす『ラブライブ!シリーズ』への憧れと、ニジガク『完結編』への今の想い 学校で活動する女子高校生のアイドル“スクールアイドル”たちを主人公に、2010年にプロジェクトスタートした『ラブライブ!シリーズ』。シリーズの3作目にあたり、グループではなくソロアイドルたちの活動を描いたのが『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(ニジガク)』だ。 そして、TVアニメシリーズの物語の締めくくりとなる映画『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編 第1章』が2024年9月6日に封切られ、10月19日、20日にはKアリーナ横浜にて『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 7th Live! NEW TOKIMEKI LAND』を開催。 そんなニジガクから、常に眠たげなお姉さんである近江彼方と、感情を表に出すのが苦手なゆえに
映画では男の姿がはっきりと描かれる。京本が座るソファのすぐ側に、振り下ろしたツルハシが突き刺さるシーンでは、その鋭角な先端に体重が乗っていて、(如何にも批評用語で気が引ける表現だが)他者性がはっきりと伝わってくる。簡単に言えば生々しく、娘のように目を覆いこそしなかったものの、自分も反射的に身構えてしまった。一方、原作では男は光を浴びているかのように輪郭が曖昧に描かれる。そのシーンは事件をニュースと伝聞から知るしかなかった藤野による現場の想像で、彼女が事実を受け止められないからこその世界線とも捉えられるからだ。そしてその光の中で“男”は、殺される京本やそれを想像する藤野と溶け合った存在として居る。 “男”のモデル=青葉真司被告 先述したように、『ルックバック』が藤本版『まんが道』だということは誰もが思うだろう。ただし藤子不二雄のキャリア初期を、コンビの片割れ=藤子不二雄Ⓐが自身の視点から描い
ヨルシカ「盗作」と、今年の夏 私の一番好きなアーティストさんはヨルシカさんです。特に好きな曲が何曲かあります。「ブレーメン」、「ルバート」、「盗作」。その中でも最近の私がよく聞くのは「盗作」です。 ヨルシカ - 盗作(OFFICIAL VIDEO) 今年の夏は本当に幸せな夏だった。私は季節の中で夏が一番好きです。なんてったって日照時間が長いから4時半くらいには外が明るくなるし、19時くらいまで暗くならないし。外も気持ちもずっと明るい時間が長くて、悩むことが冬より少ない気がします(笑)。 あとは私は服装を考えるのが苦手だから。かわいい服があってもどんな上着を合わせたらいいかわかんないし、自分で選んだ組み合わせをダサいと思われるのもいやだし……。でも夏は上着を着ることが少ないから、上の服と、下の服を考えるだけで済むし。 まだまだいろんな理由があります。海で泳げるし、プールも行けるし、セミも泣い
結婚発表時に身をもって知った“SNSの暴力性” 1年前の8月、バイト先の同僚の人に「奥森さん、『M-1』の季節が来ましたね」と言われ、「変ですよ」と答えた。 8月を「『M-1』の季節」と捉えている人は、さすがに賞レース中心の生活すぎる。『M-1』を題材とした俳句があったとしても、きっと冬の季語として使われているだろう。 YouTubeに次々と投稿される【1回戦TOP3】と【ナイスアマチュア賞】の動画を観ながらその人のことを思い出した。フランツの初日1位通過がうれしかった。 ここ1年くらい、X(旧Twitter)は暴力性と攻撃性が加速しすぎているように感じる。 本来インターネット上にある意見の大半は、素性がわからない誰かが匿名で投稿した所感に過ぎない。それなのに、いつからかその意見の大きさや多さを「正しさ」や「強さ」と捉える価値観が蔓延(はびこ)り、今やそれが当たり前のように扱われている。
つい半年前までニートだった私が、まさかエッセイを書くことになるとはびっくりです。人生何があるかわからないとはいいますけども、きっと私をアイドル時代から応援してくれていた方も、家族でさえも、というか自分自身すら予想外。はじめましての方もいらっしゃると思うので、今回は私について紹介させていただくという生意気なエッセイにしたいと思います。 2019年10月、高校1年生15歳の福留光帆はAKB48チーム8の2代目兵庫県代表としてAKB48に入りました。目立った功績もまったく残せず、もちろん選抜メンバーに選ばれることもなく超絶低空飛行のまま2021年7月に卒業。在籍期間は一応3年ほどですが、絶賛コロナ禍に被っていたこともありステージに立った回数は両手両足で数えられると思います。 卒業してからは自分で応募してありがたく入れていただけた芸能事務所に所属はしていたものの、お仕事なんてもちろんなく、実家、兵
大学お笑い出身者で、現在も芸人として活動しながら、テレビディレクターとして働くふたつぎ。QJWebではこれまで「大学お笑い」に関する多くの記事を制作してきた。かもめんたる・岩崎う大や令和ロマンなど、大学お笑い出身者たちの声を直接聞き、ふたつぎもいくつかの記事の制作に関わりながら「大学お笑い」の歴史と今について考えてきた。 そんなふたつぎはここ数年、「大学お笑い」という言葉がメディアで消費される様子に違和感を覚えている。本記事ではそんな違和感の正体と、メディアの人間だからこそ抱くジレンマ、そして「大学お笑い」の現在について紐解いていく。 そもそも「大学お笑い」とはなんなのか ここ数年、テレビやYouTubeで「大学お笑い」という言葉を多く見るようになった。私が大学のお笑いサークルに所属していた6年前は、メディアであまり見かける言葉ではなく、お笑いサークルに所属する学生たちとその卒業生だけが使
『ルポ 川崎』などの著書を持つライターの磯部涼が、毎月「音楽のなる(鳴る、生る、成る)場所」を取材し、思考する連載。4年ぶりの最新第2回。 2024年2月19日、BAD HOPの解散公演、東京ドーム。 彼らに初めて取材したのは2014年5月、最初のミックステープ『BAD HOP ERA』を自主制作して間もない頃。翌年、自分は『ルポ 川崎』という連載を始め、ぱっとしないライターの自分にとっては珍しくヒット作となった。しかしBAD HOPは、それとは比べ物にならない勢いで売れていった。 「川崎区で有名になりたきゃ/ひと殺すか ラッパーになるかだ」(「Kawasaki Drift」)その後の10年──。 2024年2月19日、BAD HOPの解散公演当日 長い列がようやく入り口に辿り着くと、目に飛び込んできたのは血溜まりだった。トイレの手洗場のひとつで水が流しっ放しになっていて、赤く濁った水が泡
2023年7月にリリースされた睡眠記録アプリ『ポケモンスリープ』。リリース以降これまで継続しているブロガーのかんそうが、極めたからこそ見えてきたその恐ろしさと魅力を語る。 『ポケモンスリープ』というアプリの恐ろしい正体 ここ1年、狂ったようにハマっているアプリがある。その名は『ポケモンスリープ』。 リリースからほぼ休まず継続し、リサーチランク(このアプリにおけるプレイヤーランク)は53を突破、最大チームSP(パーティを編成するポケモンの合計能力値)は13000を超えた。完全無課金ユーザーでこれはなかなかの快挙だと自負できる。しかし、ここに到達するまでには吐くほどの困難があった。 『ポケモンスリープ』がどんなアプリなのか知らない人のために簡単に説明すると、寝る前にスマートフォンを枕元に置いておくだけで、己の睡眠状態が計測・記録できる睡眠記録アプリだ。 「うとうと」「すやすや」「ぐっすり」の3
復活ラッシュ、若手のハンパない覚悟、外国人ファン急増「もうすぐヴィジュアル系ブームが来る理由」バンギャが独断で解説 「90年代ヴィジュアル系こそ至高。2000年代以降のキラキラしたバンドはよくわからないし、若いバンギャってなんか怖い……」と思ってる古(いにしえ)のバンギャ&ギャ男のみんな、元気〜!? そんな古の者たちの心配など気にする余裕もなく、シャカリキに働いて夜バスでツアー全通してる若年層バンギャ&ギャ男のみんな、元気〜!? そんな古と若年層の間に挟まれながら、病めるときも健やかなるときも2000年代の中堅バンドを静かに支えてきた中間管理職バンギャ&ギャ男のみんな、元気〜!? 私は「地球上で最高の音楽ジャンルはヴィジュアル系」と確信している、別にV系博士でもなんでもない名もなきバンギャです。ヴィジュアル系(以下、V系)界隈を細々と自主的に25年くらい見守っています。 筆者近影 ここから
およそ15年前、いつも酒に酔い、適当なトークを繰り返しながらニコニコ動画で気ままに「ゲーム実況」を配信していただけなのに、ごくごく一部のネットオタクたちの心をつかんでしまった男、たろちん。 その後ネットメディアの編集者として活躍し、会社を辞め、大病を患って生死をさまようなどさまざまな日々を経て、最近は「ゲーム実況」黎明期を描いたマンガ『亀戸お遊び組 ~古参ゲーム実況者の交友録~』(ルーツ/講談社)に本人役で登場している。 『Quick Japan』のコンセプト「Dive to Passion」にちなんで、「私だけが知っているアツいもの」について綴るコラム企画「DtP」。たろちんが今改めて、あのときの「ゲーム実況」を回想する。 よくわからないまま「友人」になってしまった僕たち 世はまさにゲーム実況時代である。猫も杓子も、大人も子供も、素人もタレントも、みんなゲーム実況をやったり見たりしている
年間100本以上のお笑いライブに足を運び、週20本以上の芸人ラジオを聴く、19歳・タレントの奥森皐月。 今月は、5月18日に決勝戦が生放送された『THE SECOND~漫才トーナメント~2024』(以下:『THE SECOND』)を振り返る。 『THE SECOND』らしさを感じる「観客投票システム」 5月18日の夜に『THE SECOND』が放送された。昨年に引き続き2回目の開催となった本大会だが、今年も素晴らしい4時間だったと感じる。 昨年と同じく、大会はネタ時間6分のトーナメント方式。最終決戦まで残った組は全部で3本もネタを披露するという、これまでのどのお笑い賞レースにもなかったボリュームだ。 普段お笑いを観ていないと「長すぎる」と感じる人もいるのであろう。しかし、ライブや寄席で活躍している芸人さんの上質なネタを地上波でこれだけたっぷり観られるというのは、本当に贅沢なことだ。テレビ越
「アイドルっていい職業ですよ、本当に」。10年もの間、乃木坂46という第一線のグループで活動してきた高山一実はひとつの照れもなくそう言った。 K-POPをはじめ、数々のサバイバル・オーディション番組が盛り上がりを見せ、アイドルが昔よりも身近な職業として浸透してきた昨今。 乃木坂46時代に執筆した『トラペジウム』のアニメーション映画の公開を5月10日に控えた今、彼女自身はアイドルを目指す過程でどんな経験を得たのか。 そして『トラペジウム』と自らの10年間のアイドル人生を振り返って、何を思うのか。これから夢を目指す若者に向けて話してもらった。 「理想のアイドル」を目指す過程でつかんだ、小説執筆のチャンス ──『トラペジウム』は、アイドルを目指す高校生・東ゆうが主人公として描かれている作品です。現実世界でも、今はオーディション番組が増えて、昔よりもアイドルが職業選択のひとつとして浸透してきている
田中さんはベリーダンスの衣装に着替えて派手なメイクをしてもやっぱり40代相応のシワがある女性だし、特別美人なわけでもありません。 そしてAIのように正確に経理をこなす「しごでき」の一面を持ちながらも、自分に自信がなく、気を抜くとすぐに友達や恋人ができたことのない過去を思い出して背筋が曲がりがちです。 けれど主人公の(倉橋)朱里は、そんな田中さんに惹かれ、憧れます。 田中さんとは真逆のタイプである朱里もまた、自分に自信のない面を持つひとりの女性です。 朱里は23歳で、子供のころから「ぶっちゃけ引くほどモテた」くらいかわいく、明るい性格。婚活目的で合コンに参加すれば、すぐに男性から連絡先を聞かれます。 けれど、自分は男性からなめられがちだから「モテる」と知っていて、「今」の若さをフル活用しなければすぐ相手にされなくなるのではないかという焦りがあります。 モテるけれど交際してきた相手と心から通じ
子を持ち、親になった文化系男子の自意識の変化を綴る匿名ルポルタージュ連載「ぼくたち、親になる」がQJWebで始まってから早4カ月。第1回から第4回までが公開され、中にはSNSで物議を醸した回もあった。 そもそも「なぜ連載することになったのか」、そして我々は読者に「何を伝えたいのか」。聞き手・ライターの稲田豊史氏をはじめとする関係者全員で、改めて本連載の意図をすり合わせ、第1回から第4回の内容や反響を振り返る。 座談会メンバー 稲田:本連載の聞き手・ライター。著書に『ぼくたちの離婚』(角川新書)、『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』(光文社新書)など 田島:QJWeb/『クイック・ジャパン』編集長 高橋:QJWeb/『クイック・ジャパン』編集部員。本連載の担当編集 藤澤:太田出版の書籍編集。担当書籍に『射精責任』『宗教2世』など。本連載の書籍化を検討
──おふたりは結成時からこの曲が出囃子なんですか。 西野諒太郎(以下、西野) 前はふたりの雰囲気に合わせて『風の谷のナウシカ』の劇中歌を使ってました。だけど、まわりと違う雰囲気になっちゃうので……。僕たちは今年の4月に吉本に入ったんですけど、フリーのときもたまに無限大ホールとかの劇場に出させてもらう機会があったんです。そういうときの『風の谷のナウシカ』はおジャマしてる身分なのにって気まずさを感じてしまっていたので、普通の曲にしようと。それでよしおかさんに決めてもらいました。 よしおか 『風の谷のナウシカ』は奇をてらっている感じがして、出にくかったです。 ──では、現在の出囃子はよしおかさんが決められたんですね。 よしおか はい。amazarashiさんは高校生ぐらいのときからずっと好きで。 ──先ほどもおっしゃっていましたが、おふたりは今年の4月まではフリーだったんですよね。 西野 そうで
まん丸の目がかわいい“ろろ”との出会い 私の愛猫「ろろ」を家族に迎えたきっかけは、猫の保護活動をしている友人から「猫を飼ってみない⁉」と言われたことでした。 それまで私は動物を飼った経験がほとんどなく(あるのは金魚くらい)、動物は好きなのですが、ふれあった経験が少ないので、そのときは私が家族として猫を迎えてみてもいいのかと悩みました。 友人が保護した猫ちゃんたちの写真を送ってきてくれたのですが、その中でひときわ目を引き、心惹かれる子がいました。ビビビ!!! 「こ、この子はめちゃくちゃかわいいなあ」まん丸の目がとてもチャーミングで顔立ちの整った子がこちらを見ている写真でした。体の大きさでいうと、生後2カ月くらい。両手に収まるくらいの小さなキジトラの子猫でした。 命を預かることの責任 どんな経緯で保護をしたのか聞いてみると、ダンボールに入れられていた状態で捨てられているところを友人が保護したそ
千原兄弟、2丁目劇場、IPPONグランプリ、リンカーン、キングオブコント、ドリームマッチ、ケータイ大喜利、あらびき団、ざっくりハイタッチ、6人の放送作家と千原ジュニア…etc 平成のお笑いを彩るメインカルチャー。この連載では、千原兄弟の座つき作家として、数々のメインストリームの番組に携わる放送作家として渦中でお笑いを作ってきた松本真一氏に、当時視聴者としてテレビにかじり付いていた白武ときおが、お笑い好き少年さながら平成お笑いカルチャーを訊ねる。 今回の#0では、松本真一がお笑いの世界に飛び込んだ平成初期の風景を思い出す。
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【連載「ぼくたち、親になる」】 子を持つ男親に、親になったことによる生活・自意識・人生観の変化を匿名で赤裸々に語ってもらう、独白形式のルポルタージュ。聞き手は、離婚男性の匿名インタビュー集『ぼくたちの離婚』(角川新書)の著者であり、自身にも一昨年子供が誕生したという稲田豊史氏。 どんな語りも遮らず、価値判断を排し、傾聴に徹し、男親たちの言葉からそのメンタリティを掘り下げ、そう発言させている「社会」のありようと分断の本質を考える。ここで明かされる「ものすごい本音」の数々は、けっして特別で極端な声ではない(かもしれない)。 ▼本連載を通して描きたいこと:この匿名取材の果てには、何が待っているのか?
「パパレベルチェック」は、妻がマウントを取りたいだけ 4年くらい前にツイッター(X)で、夫がどこまでひとりで育児できるかを判定する「パパレベルチェック」画像が出回って炎上したじゃないですか。 「6時間以上のワンオペが可能」ならレベル3、「母子手帳の場所が分かる」とレベル6とか。オムツ替えやミルク程度は「クズに毛が生えたレベル」であって、イクメンを名乗るなと。 本当にバカバカしいと思いました。 母子手帳の置き場所がわからないのは、妻がその情報を共有してないからですよ。共有してない、説明してないんだから、わかるわけがない。 つまり、妻が夫に対してマウントを取るために、自分がやっている家事・育児を手放さないだけ。手放さないことによって自分の尊厳を保ちたいだけ。 古参社員が中途社員に社内のルールや備品の場所を教えないことで、自分の優位性を保ってるみたいなもの。ただの意地悪ですよ。 母子手帳だろうが
『クイック・ジャパン』では過去に「テレビ・オブ・ザ・イヤー」「YouTube on the border」などジャンルごとにその年のコンテンツを総括する座談会を開催してきた。昨年末にも「お笑いの配信オブ・ザ・イヤー2022」と題して、TVer、映像系サブスクリプションなどWEB上で視聴できた映像コンテンツを総括・分析したが、今回はライブ、Podcast、地上波放送などタッチできる限りすべての「お笑い」コンテンツが対象だ。現役でお笑いシーンを作る芸人やテレビディレクターなど最強のお笑い通6名によって2023年上半期のお笑いコンテンツを振り返る。 奥森皐月 (おくもり・さつき)2004年生まれ、東京都出身。女優、タレント。3歳で芸能界入り。『にほんごであそぼ』(Eテレ)にレギュラー出演中。多彩な趣味の中でも特にお笑いを偏愛し、毎月150本のネタを鑑賞、毎週30時間程度のラジオ番組を愛聴している
JO1とINIを輩出した「日プ」のガールズオーディション 「日プ女子」にとうとう元ハロメンが参戦──。 ハロヲタ界隈にとってのビッグニュースが飛び込んできたのは、9月2日のことだった。 世界からの注目度が高い、韓国アイドルのサバイバル・オーディション番組『PRODUCE 101』の日本版『PRODUCE 101 JAPAN』(以下、日プ)シリーズは、過去にJO1とINIを輩出している。 そして、今回初のガールズオーディション(以下、日プ女子)が開催されることが決まり、募集段階から話題になっていたが、このたび101名の練習生(5名辞退)が発表された。 ✧ LEAP HIGH! 〜明日へ、めいっぱい〜 ✧ [PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS] その中には、LE SSERAFIMの宮脇咲良を輩出したHKT48の元メンバー、NiziUのRIOの古巣であるLDHの人気グループ・
年間100本以上のお笑いライブに足を運び、週20本以上の芸人ラジオを聴く、19歳・タレントの奥森皐月。 今月は「お笑い第七世代」から、奥森皐月が最近気になる芸人をピックアップ。霜降り明星・粗品の炎上騒動、四千頭身・後藤の“元気がない”様子に思うこととは。 売れ方もファン層も多様化したお笑い界 「お笑い第七世代」という言葉が生まれたのち、本格的に台頭してきたのが2019年。第七世代という括りができたおかげか「お笑いブーム再来」などといわれていた。 あれから4年経つが、お笑いブームは落ち着くことなく、むしろ加速しつづけているように感じる。世間的に最も注目度が高いのはやはり『M-1グランプリ』で、年末に放送されたその決勝戦の様子が翌年のお笑い界に大きな影響を与えていることは近年でよくわかった。 霜降り明星が優勝したことで「第七世代」がトレンドとなり、マヂカルラブリーが優勝したことで「地下芸人」が
編集者になるのが夢だった 高校時代から編集者になるのが夢でした。でも、新卒で出版社に入れたはいいけど、20代のうちはずっと販売営業、つまり書店と取り次ぎ回り。30歳目前で、念願叶って書籍の編集部に異動できました。 ただ、僕は出向社員でした。というのも、僕がその出版社に入社したあとで、僕の所属する営業部門が別会社として分離独立したからです。要するに、早いとこ編集部のある本社に「転籍」しなければ、いずれは販売営業に戻されてしまう。 出向期間は一般的に3年。その3年の間に、僕がやらなければならないことは何か? 考えた結果、自分にふたつのノルマを課しました。ベストセラーを出すこと、そして社内で表彰されることです。このふたつのゴールを達成できれば、誰も「栗田を営業部門に戻そう」なんて言わないはず。 とはいえ、30歳で編集者1年目ということは、新卒ですぐ編集部に配属された奴に比べて7年ものビハインドが
性差別や性暴力は、自分とは関係のない、特殊な被害に巻き込まれた人だけが向き合うべきトピックだと思ってはいないだろうか──。ライターの小川たまかは、朝日新聞の炎上事件でその問題が浮き彫りになったと語る。 河合市議の「選挙活動」だけを取り上げた朝日新聞 昔、ある雑誌を定期購読していたとき、私は自分の好きだったタレントの連載の上の枠でサッカーの連載が行われていることを1年近く気づかなかった。 毎号そのページを見ていたのに、目に入っていなかったのである。無意識のうちに、自分とは関係のない情報だと脳が処理していたのではないかと思う。 朝日新聞の政治部記者にとって、女性差別は自分とは関係のない情報であり、だから脳が勝手に「なかった」と処理してしまうのではないか。そんなふうに思う出来事があった。 ※画像はイメージです 同紙が連載「ルポ インディーズ候補の戦い」の中で、草加市市議会議員である河合悠祐氏を取
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