『“文学少女”と死にたがりの道化』 野村美月 満を持して、以前から気になっていた野村美月さんの文学少女シリーズを手に取ることに。 たった2人だけの文芸部員。 かつて覆面「美少女」小説家として世間を騒がせた高校二年生の少年、井上心葉(このは)。 文字通り本のページを千切って食べる食いしん坊な三年の先輩、天野遠子。 三年生の天野遠子先輩は、文学部の部長で、物語を食べる妖怪だ。 水を飲みパンを食する代わりに、本のページや書かれた文字を、美味しそうにむしゃむしゃ食べる。 本文より 一番のご馳走は、大好きな人が思いをしたためたラブレターという遠子先輩の食欲を満たすため、巻き込まれる形で校内の恋愛相談をすることになった心葉くん。 恥の多い生涯を送ってきました。 という一節から始まるように、『人間失格』をはじめとした太宰治作品を中心にお話が展開されていきます。 (太宰治作品、ほとんど読んだことないなん