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買ってよかったもの
sibunko.exblog.jp
今回山本育夫が刊行した二つの詩集は、生権力という形で存続し続け、パンデミックにより強化された管理社会というロゴスに対する、詩的抒情というピュシスによるささやかな抵抗の試みのようにも読める。だがそれだけではない。山本の詩集においては、ロゴス(理性的なもの)とピュシス(自然的なもの)が、様々な形で現れ、様々な形で互いに関わっていくのである。 『ことばの薄日』においては、「ことば」という語が頻出する。「ことば」は変幻自在に変身していき、もはやことばは何ものにでもなりうるかのようだ。ここにおいては、ことばの身体のようなものが主題になっているととらえることが可能だ。ことばは通常の用法において、もっぱらロゴスとして何らかの情報を伝えるものであるが、ここにおいて自らの身体、ピュシスをあらわにして、その裸形の爆発的な混沌の力を示しているかのようだ。ここにおいては、理性的なものそれ自体の自然的な側面を前面に
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