昭和49年から59年にかけての、かなり古い時代の公安警察に関する暴露本。 石垣島出身の沖縄県人であるということで、米軍、日本政府と県民の間に軋轢が存在する点が特殊である。 ◆メモ 現在でもなお共産党対策に莫大な予算と人員が使われているのは、果たして適正なのだろうか。一度予算を減らすと増やすのは非常に難しいため、そのまま現状維持を追求しがちである。 公安警察の建前は「民主主義の擁護」だが、その手段は、主権者たる国民にはとても公表できないものである。 情報機関や政治警察の根本問題は、主権者たる国民が実態を認識できないこと、予算の使い方が適切なのか判断できないこと、恣意的な運用に対する歯止めが困難な点にある。 *** 著者は拓大卒業後、沖縄県警に採用された。 ――警察に入った動機は、「正義」の二文字に魅かれたからである。学生時代、中核派の学生たちと衝突したことなどから、当時の私は、なんとか社会の