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ドラクエ3
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宇宙に漂う10つの香り 誰もいない森で木が倒れても、そこには音がたつのか——宇宙にそれを嗅ぐことのできる存在が誰もいなかったとしても、そこに香りは漂っているのか? それはまるで禅問答のようだけれど、実際に宇宙科学の世界で研究がなされてきた領域の話だ。人類は、長きにわたって宇宙に飽くなき興味を抱いてきた。しかし惑星の真実は、わたしたちの叡智を超えて存在している。夜空の広さに、私たちは上を見上げ、そこに淡く、流れるように走る光の帯はあまりに美しくて、わたしたちはそれをロマンチックに「天の川」と呼んできた。 しかし、現在では星々への人間の好奇心は薄れてしまったようだ。宇宙旅行に行きたいなどという人間はもはや少なくなり、人類は初めて月面着陸を果たしてから40余年もの間、月面への再着陸を果たしていない。私たちはまた、なんて遠いんだろうと、地上から上を眺めるばかりだ。 しかし、宇宙の香りに興味があると
造形力に突出した篠崎裕美子の陶器 異なるテクスチャーや色を組み合わせ出来上がる、不可解で奇抜な篠崎裕美子の作品には、彼女の思考や疑問が浮かび上がってくる。見る者の五感を刺激する、作品に込められたメッセージとは。 陶芸と聞くと、まず何を思い浮かべるだろう? ろくろを回しながら、じっと辛抱強く器や花瓶、左右対象の美しい形の陶器を造形するということが一般的なイメージだろう。しかし篠崎裕美子がつくる作品は、その形から感触、そして色使いまで、なにもかもが陶芸のイメージを一新する。1つの作品につるつるやぶつぶつなどのテクスチャーが入り混じり、ゴールドやシルバーの光沢や和柄に組み込まれた、パステルなカラーパレットのマーブル模様。左右に広がり、躍動感あるエネルギーに溢れるシェイプは見飽きることがない。 篠崎裕美子は福岡生まれ。「Red Bull Music Academy Tokyo」への出展やLIXIL
長尾悠美がミレニアル世代に贈る、今観るべき映画5選 女性の活躍がめざましい映画業界。その先駆者となる女性監督たちは、今も変わらず彼女たちの世界観で私たちを魅了し続ける。Sisterディレクター・バイヤーの長尾悠美が、今ミレニアル世代に観て欲しい女性監督映画をピックアップ。 私が10代の頃はネットがなかったので、少ない情報をかき集め、有名な映画を少し観ていた程度でした。20代になり、ファッションの仕事をするようになって、自分が知っている映画の世界の狭さにショックを覚えたこと今でもとても覚えています。それからはアートやファッションに関する映画、日本映画やそれらの映画の起源となるサイレント映画など、時間が許す限りいろんなジャンルの映画を観ました。今の人生があるのは、すべて映画のおかげ。ヌーヴェルヴァーグ映画に再度注目が集まって以降、60~70年代映画を観る機会が増えていますが、それ以前にも、女性
コムアイとIKUMIーー楽しく、ストイックに作り上げた「八角宇宙」 シンガーとして、またはファッションアイコンとして、マルチな活躍を見せる個性派アーティストコムアイと、一着一動へのこだわり、NYでそのコレクションを発表するデザイナーikumi。二つの才能が融合した、奇妙かつ神秘に満ちた世界。 2017年3月8日(水)に開催した武道館ライブ「八角宇宙」は大成功で幕を閉じた。スピードを緩めることなく疾走を続ける水曜日のカンパネラ。そのフロントに立つコムアイは、今回のライブで、大業をやってのけた。舞台は会場の中心にセットされており、ファンに360度囲まれ、まるで昔話の世界に入り込んだような、現実世界からかけ離れた空間を作り出していた。会場に集まったファンは皆、水曜日のカンパネラの作り出す世界へと引き込まれていった。ライブ成功の裏には頼りになるバックアップがいた。それが今回、「ユタ」「ネロ」「ユニ
忽那汐里が10年かけて手に入れた感覚 女優・忽那汐里の持つ稀有な感覚。それは、彼女のバックグラウンドと、そこに積み上げてきた10年の日々によって研ぎ澄まされた直感のようなもの。ハリウッドデビュー作『THE OUTSIDER (原題)』の撮影を終えた今、その目に映るのはどんな景色か? 「私はオーストラリアで育ったので、日本は自分のバックグラウンドではあったけれど、どこか遠い国だった。13歳のときにひょんなきっかけでコンテストを受けていなければ、女優を目指していたかどうかも分からないんです。でも、いつも本能的に自分の道を選んできました。その先に何があるのかは、やってみなければ分からないから」 2006年に第11回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞し、翌年に女優デビュー。ポッキーのCMで踊っているあの子は誰? と話題になった頃から、約10年。その間に25本以上のドラマに出演し、15
スース・ラロッシュのエキゾティックな魅力を探る エジプトとフランスの血を引くアーティスト、スース・ラロッシュ。感情と無意味さを探究するそのアナログな写真および映像作品は、作家自身と同様に神秘的雰囲気に満ち、謎めいている。 ロンドンで生まれ育ち、エジプト人とフランス人の祖先を持つスース・ラロッシュ(Susu Laroche)は、スチールケースに入った父親のフィルムカメラを発見したあと、デジタル技術に別れを告げ、アナログの信者となった。さらにセントラル・セント・マーチンズでファインアートを学んでからは、その興味を映像にも向けるようになったという。美しさの中に不吉さをはらむその作品は、カルト的儀式や忘れがたい人々がスースの想像上の世界に影を落とす古代の王国を表出している。作家のJ・G・バラードやジョルジュ・バタイユ、写真家のライナー・ヴェルナー・ファスビンダーなどに影響を受けながら、スースは、オ
青葉市子と池野詩織、真夜中のプールのフォトセッション とある日の真夜中のプールで、二人きりのフォトセッションが行われていた。被写体は音楽家の青葉市子。そしてシャッターを切るのは新進気鋭の写真家・池野詩織。クリエイターとしても青葉をリスペクトする池野が、出雲にて行われた青葉のライブに同行し撮影を実行。彼女のレンズでしか捉えることのできない、暗闇と静寂に解き放たれ、気高く戯れる青葉市子の姿を写真に焼き付けた。 2016年11月27日。この日、大社文化プレイスうらら館で行われる予定のライブ「灯ともし頃」のために、青葉市子は島根県出雲市を訪れていた。彼女にとってこの島根という地は、都会に対しての単なる地方という見方だけではない、特別な思い入れのある場所だ。そして今回の旅に、プライベートでも交流のある写真家の池野詩織が同行した。池野にとって青葉は、クリエイターとしても尊敬する先輩である。 池野:最初
どこまでも音を削り続ける、にせんねんもんだいの今に至るまで 重厚で無骨なノイズ、際限なく反復されるビート、パワフルでダイナミックなサウンドでコアなリスナーを中心にファンを獲得し続けてきた、にせんねんもんだい。3ピースガールズバンドである彼女たちの魅力とは。 ギター高田正子、ベース在川百合、ドラム姫野さやかの3人によるガールズバンド、にせんねんもんだいは、国内に限らず遠く海を渡ったヨーロッパやアメリカでも熱烈な支持を集めている。同じメンバーとして、ミュージシャンとして、そして友人として、彼女たちのフラットな関係性はそのままクリエイションにも生かされているようだ。国内におけるガールズバンドの大衆的なイメージとは真逆を行く彼女たちに、その音楽性について、海外での反響について、そしてバンドとしての表現方法について訊いてみた。 バンド結成のきっかけはなんですか? 在川:1999年に大学の同じ音楽サー
ケイト・テンペストの進化 詩人、小説家、そしてミュージシャンでもあるケイト・テンペスト。彼女の言葉宇宙に、限界はない。 ロンドン南東部に位置するブロックリーに育ったケイト・テンペスト(Kate Tempest)は、幼少の頃すでに物語を言葉で綴りはじめ、ティーンに差し掛かる頃には音楽を書いたり、ラップの歌詞を書いたりしていた。現在31歳のケイトだが、現在にいたるまでに作り上げてきた作品を見れば、その想像力の奥行きと幅を垣間見ることができる。マーキュリー賞ノミネートの経験を持つミュージシャン、スポークン・ワードのパフォーマー、2冊の詩集と一冊の小説を発表している詩人・小説家、定評ある戯曲家など、言葉に関わる様々な領域で才能を開花させてきたケイトは、詩集『Brand New Ancient』で、優れた詩人に贈られるテッド・ヒューズ賞(Ted Hughes Award)を受賞するまでに至っている。
リアルを追い求めて進化し続けるフォトグラファー、茂木モニカの素顔 いま、日本で勢いのある若手女性フォトグラファーといえば、茂木モニカの名前が挙がるだろう。彼女が映し出す女の子のリアルな素顔や、さりげない日常を切り取った写真は、新鮮かつ親近感がわき、見る人を惹きつける。アメリカを拠点に世界で活躍する若手クリエイターたちとともに、女の子のリアルな姿を追い求めてきた彼女が体感している自身の変化や、いま、彼女の眼に映るものとは。 アメリカで生まれ、13歳のときに日本に移り住んだ茂木モニカ。彼女が趣味で写真を撮り始めたのは15歳の時だった。小さい頃からインターネットに慣れ親しんでいた彼女は、ブログに自分で作ったZINEや友達の写真を投稿していた。雑誌『The Editorial Magazine』の創刊者であるクレア・ミルブレイスや、フォトグラファーのペトラ・コリンズなど、アメリカを拠点に活躍する若
Chim↑Pomが選んだ新たな舞台は歌舞伎町、 エリイが新作個展にかける想い アート集団Chim↑Pomが10月15日から2週間、歌舞伎町でアート展「また明日も観てくれるかな?~So see you again tomorrow, too?~」を開催。日本では3年ぶりとなる大規模な新作個展でChim↑Pomが舞台に選んだのは新宿・歌舞伎町。今回、Chim↑Pomは何を見せてくれるのか? そしてなぜ、歌舞伎町だったのか? 個展に向けた作業現場から読み解く潜入ルポ。 日本を代表するアート集団Chim↑Pom。ダイナミックでキセントリックな彼らのアート表現は、挑発的かつユニーク。インパクトのある作品たちはどれも見る人たちの心に深く、そしていつまでも居座るような衝撃を残す。これまでも度々、渋谷や青山など東京の街を舞台にしてきた彼らだが、今回彼らが選んだ街は新宿の歌舞伎町だった。目まぐるしく変わり続
秘密基地のような場所で音を生む宅録女子 マイカ・ルブテにとって音楽とは? 耳に自然と入ってくる柔らかいメロディー。どこか懐かしいアナログなテクノミュージック。シンガーソングライターのマイカ・ルブテは感覚的に音とメロディー、歌詞を重ねて曲を作っていく。音楽が生まれるスタジオや、飾らずいつも等身大の彼女の魅力に迫る。 日仏ハーフのシンガーソングライター、マイカ・ルブテ(Maika Loubte)のスタジオは、自宅のビルトインガレージ裏にある、まるで秘密基地のようなこぢんまりとした部屋だ。そのところかしこに置いてあるシンセサイザーたち。どうやって中に入れたのかと疑問に思うほど立派なグランドピアノ。そしてギターやバイオリン、音が出るおもちゃなど、とにかく楽器で溢れている。どれも彼女のお気に入りなのだとか。まるで宝物箱の中に入っているかのようだ。マイカ・ルブテは、そんな秘密基地のような宝箱のような空
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