「ミスター・ダイナマイト」「プリーズ・プリーズ・プリーズマン」「ショービズ界一番の働き者」「ソウルブラザー・ナンバーワン」「セックスマシーン」「ヒズ・バッド・セルフ」「ゴッドファーザー・オブ・ソウル」「ソウルの帝王」「ゲロッパの人」…などなど、多くの異名とともに語り継がれているJBことジェームズ・ブラウン。2006年12月に亡くなってからすでに3年以上の歳月が経っているわけだが、いまだに自分の中でこの人の音楽を整理しきれていないところがあったので、自伝を買って読んでみた。 浮き沈みの激しい生涯を送ったJB氏だが、私が彼を初めて認識したのもちょうどその何度目かのリバイバルのタイミングだった。脱税問題に絡む訴訟で疲弊した上、ソウルを換骨奪胎したディスコ音楽の隆盛に嫌気が差し、ショービズ界からも半ば隠遁状態にあったJBを、コメディアンのジョン・ベルーシとダン・エイクロイドが説き伏せて、自ら企画し