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猫
wordpiece.hatenablog.com
Bike Outliner(以下Bike)は近年でいちばん気に入ったアウトライナーかもしれない。 BikeはMacのネイティブアプリであり、当然Macでしか使えない。1年ぐらい前に数週間試用しとても良いと思いつつ常用に至らなかったのは、現代の環境でMacでしか使えないというのはさすがに厳しいと思ったから。 Macでしか使えないというのはもちろん今も変わっていないのだが、最近あらためて使ってみたところ、そんなことがどうでもよくなるくらいBikeが気に入ってしまった。 「使っていて気持ちいい」ことは便利さよりも重要(なこともある) https://t.co/H7Pcdd4nxv — Tak. (@takwordpiece) 2023年8月28日 書いたことを指先でくるくる操作するうちに、考えの全体像が浮上してくるような感覚を、ひさしぶりに味わえたような気がした。昔初めてMacのアウトライナーを
倉下忠憲さんの以下の記事で言及していただいたTak.の「細かすぎるほど文を分割する」書き方について。 以下、ちょっと長いけど引用する。 その姿を実際に見たことはないが、Tak.氏はアウトライナーで細かすぎるほど文を分割することがあるらしい。単語や助詞単位で文を分けていくのだ。 その姿を 実際に 見たことはないが、 Tak.氏は アウトライナーで 細かすぎるほど 文を分割するらしい。 こんな感じだろうか(もっと細かいかもしれない)。この分割スタイルは、すでに「行単位」という構造を逸脱している。プログラミングで言えば、 print (“Hello World!”) みたいに書いていることになる。 もちろん、こんな使い方は最初のアウトライナーを作ったデイブ・ワイナーのイメージにはなかったと思う。 ■ この方法は、某企業の社内報の編集の仕事をしているときに、苦し紛れにやっていたことが元になっている
「アウトラインプロセッサ(アウトライナー)」と「アイデアプロセッサ」はどう違うのかという話題が昔からあります。 「アイデアプロセッサ」はそもそも最初のアウトライナーであるThinkTankのキャッチフレーズとして使われた言葉なので、当初から同じものを指しているとも言えるのですが、とは言えその二つの用語の違いは気になります。 ■ いわゆる「発想」を促すことを目的とした機能がアウトライナーに備わっているかというと、そんなことはありません。 たとえばKJ法やマインドマップをアウトライナーで代替しようとしても、うまくはいかないと思う。いや、工夫すれば部分的にできないことはないかもしれないけれど、そんなことをするくらいなら最初からきちんとKJ法やマインドマップの解説書を読んで本家をやった方が有効なわけです。 アウトライナーの機能にマップを作る機能やカードメタファーなどを付加してより直接的に「アイデア
アウトライナーの基本的な機能・概念と、アウトライン・プロセッシングの基本テクニックをまとめました。『アウトライン・プロセッシングLIFE』の「Part 0 アウトライン・プロセッシングミニ入門」がベースになっています。 アウトライン・プロセッシングとは? アウトライン 「アウトラインあるある」とアウトライナー不要論 「アウトラインあるある」は悪いことか 双方向なら楽になるはず アウトライナー アウトラインと本文を自由に行き来する アウトライン・プロセッシングの技法 シェイク アウトライン操作の5つの型 アウトライナーの分類 Tak.のアウトライナー本 アウトライン・プロセッシング入門 アウトライン・プロセッシングLIFE アウトライナー実践入門 アウトライン・プロセッシングとは? アウトライン アウトライン(outline)は英語で「概略」「輪郭」などという意味ですが、ここでいう「アウトラ
電子書籍(KDP)新刊の告知です。 Tak.がゲストの方を招いて「文章の書き方」についてインタビューするシリーズの第3弾。今回は千葉雅也さんです。 書くための名前のない技術 Case 3 千葉雅也さん 果たして自分に消化できるのか不安でしたが、なんとかなった、はずです。というか、面白いです。 千葉雅也さんには長時間のインタビュー、そしてメールでの確認や資料提供にご協力いただきました。ありがとうございました。 作業の最後の最後に書いた「おわりに」に書きたいことは全部書いてしまったので、そのまま引用します。 ---- 「おわりに」より ---- 『書くための名前のない技術』シリーズを始めるにあたって、インタビューをお願いしたい候補者のリストを作りました。リストは何度か変化していますが、千葉雅也さんは最初からリストの上位にあったひとりです。 千葉さんとは『アウトライン・プロセッシング入門』を紹介
たとえば、アウトライナーで「恋愛のアウトライン」をつくるとする。 そこには二人の関係がどんなふうに深まり、どんなふうにステージを踏んで発展していくのかが書かれることになる。 もっと露骨に具体的に言えば、何回目のデートでキスをして、何回目のデートでセックスをして、何年目にプロポーズして、何年目に結婚して、何年目に子どもができて、ということが書かれる。 アウトライナーなら項目を自由にブレイクダウンできるから、「プロポーズする」という項目を分解してどんなふうにプロポーズするか、シチュエーションや場所やタイミングをシミュレーションすることができる。サプライズを細かく手順を踏んで検討することもできるだろう。 同様に最初のセックスだって細かく手順をブレイクダウンして以下略。 ■ というような「恋愛のアウトライン」の話を聞いて「おお、この恋愛のアウトラインさえ作っておけば私の恋愛は完璧だ」と思う人がいた
「何かを書かなければならないけれど書けない」というときにおすすめの方法。 本棚から好きな本を取り出してくる。その中の好きなページを開く。そしてエディタでもアウトライナーでも好きな執筆用のツールを開き、それを書き写していく。いわゆる「写経」というやつですね。 単に書き写すだけなので頭は使わない。フリーライティング以上に抵抗がない。 そして不思議なことに、他人の文章をそのまま書き写しているうちに、写している文章とは関係ない文章がふと頭に浮かんでくることがある。写している文章に関係した内容のこともあれば、まったく関係ない内容のこともあるけれど、とにかく本に書かれているのとは違う文章だ。個人的には2段落くらい写したあたりで、写している文章の「続き」として自前の文章が流れ出してくることが多い。 それをすかさず書き出す。写している文章に続けてその場に書いてしまう。どこか別の場所に書こうとしたりしない。
2023-10-12 見逃された公私にわたる小さな情報の数々 Diary 近所の小さな医院で新型コロナウィルスのワクチン接種を受けた。 予約時間は14時45分だったので、その5分ほど前に医院に行った。すると入り口の鍵は閉まっており、院外に3人が並んで待っていた。14時45分ぴったりに受け付けを開始するが、それまで中には入れ… 2023-10-03 好ましい軽やか Diary 隣の部屋の若いカップルは、この夏軽やかに引っ越していった。 暑い夏の午後、友だち数人が手伝いにきて数時間ばたばたしているなと思ううち、あっという間に部屋は空になっていた。その日のうちに管理会社がやってきてドアに暗証番号式のキーを取り付けてい… 2023-09-19 各種の自由 Thoughts 夢を持たない自由もある。 心を開かない自由もある。 内に籠る自由もある。 友だちを100人も作りたくない自由もある。 インプッ
ちょっと遅くなってしまいましたが、8月26日(この前の日曜ですね)、以下のイベントにゲストとして参加してきました。 Scrapbox情報整理術出版記念セミナー こちらの記事でも紹介した倉下忠憲さんの『Scrapbox情報整理術』の出版記念イベント。 当日の様子はTwitterのハッシュタグ「#Scrapbox本イベント」でどうぞ。あらためて見たら自分では「こんしんかい!」しかつぶやいてませんでしたが(実況してくださったみなさん、ありがとうございます)。 ■ 主催の佐々木正悟さん→Tak.→メイン倉下忠憲さんで話をし、そのあと3人でパネルディスカッション(?)という流れだったのですが、ぼく自身も実はScrapboxをそんなに使いこなしているわけではなく、いろいろ実験してる段階です。 なので、自分の「個人の情報を扱うためのシステム」の中に、どうScrapboxが組み込めそうか(あるいは組み込め
父の遺品を整理していて、父が膨大な量の文章を書き残していたことを知る。 正確にいうと、文章というよりも文章の断片。書こうとした論文の原稿、書こうとした本の原稿、やろうとした翻訳の原稿、まとめようとした考察の原稿、その下書き、メモや覚え書き、そして資料。 父がこれほどの知的活動をしていたことについて、あるいは知的活動への意思を持っていたことについて、今さらながら衝撃を受ける。 ■ でも父は、完成したアウトプットを何一つ残していない(ぼくや母が知るかぎり)。 膨大な断片を眺めているうちに、意思はあっても方法論を持たなかった父の知的活動が、その量と複雑さと流動性の前に破たんしたことが、ありありと感じられる。 父がアウトライナーを持っていたらと思う。 アウトライナーじゃなくてもいい。書こうとしたことや考えたことの膨大な断片を取捨選択し、組み立て、位置づけることを助けてくれる、現代的な道具と方法論を
昔から、アウトライナーは「ノートを取ること」にもっとも適した道具のひとつだと思っている。 ノートと言ってもいろいろあるけど、ここでは「人の話」、たとえば口頭中心の講義や講演のノートを取ることについて考えてみる(数式や図表がたくさん出てくる場合にはたぶん向かない)。 ワンアウトライン WorkFlowyのような「ワンアウトライン」思想のアウトライナーなら、ノートの作り方は簡単だ。 たとえば講義ノートなら、「○○○○論 2018/02/14」というような項目を立てるだけだ。その下の階層にノートを書いていけばいい。 他のアウトライナー(DynalistやOmniOutlinerなど)でも、講義ごとにドキュメント(ファイル)を新しく作るのではなく、ひとつのアウトラインにその講義のノートすべてをまとめておくといい。 そうすれば、たとえば年間の講義全体をひとつの大きなアウトラインとして扱うことができる
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