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衆院選
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映画『きみの色』 監督・山田尚子×音楽・牛尾憲輔 8月30日(金)より全国公開となる映画『きみの色』は、『けいおん!』や「平家物語」で素晴らしい演奏シーンを描いてきた山田尚子監督の最新作。全寮制の学校に通う高校生のトツ子が、高校を辞めてしまったギター少女のきみと再会し、きみがアルバイトをする古書店で出会ったルイとバンドを結成する物語。音楽をつくる過程で、天真爛漫なトツ子、保護者に屈託があるきみとルイが、それぞれ成長していく姿を描く。 そんな本作の音楽制作には、どんな舞台裏があったのか。山田尚子監督と音楽監督の牛尾憲輔さんに聞いた。山田監督と牛尾さんの呼吸の合ったやり取りに笑わされつつ、お互いへのリスペクトが垣間見えるインタビューとなった。 牛尾「学生のお小遣いで買えるのは、どんな楽器なのか」 ―『きみの色』、とてもチャーミングな作品で楽しく拝見しました。やはり演奏の描写が素晴らしいですね。
ハードコア大自然ドキュメンタリー『うんこと死体の復権』 この映画のタイトルに驚く人も多いだろう。紀行ドキュメンタリー番組『グレートジャーニー』(フジテレビ)などで探検家として知られる、人類学者で医師の関野吉晴さんの初監督作が8月3日(土)より全国で順次公開される。 山を購入し何十年もそこで野糞をし続けて水洗トイレに異議を唱える伊沢正名、うんこを食べる虫から生態系を観察する保全生態学者の高槻成紀、死体喰いの虫を美しく描く絵本作家の舘野鴻という三人のプロフェッショナルを追った映画だ。 制作意図は、自然界の命の循環を見せるため。このハードコア大自然ドキュメンタリーを撮った関野監督にお話をうかがった。映像制作会社ネツゲンのプロデューサー、前田亜紀さんも同席したインタビューの話題は、うんこと死体から即身仏へ、石器文化からアマゾン先住民族へと限りなく広がっていくのだった――。 「“どういう映画ですか?
BANGER!!! トップ > 映画 > 徹底解説!「ベルセルク」にも影響を与えたホラー『ヘル・レイザー』魔道士ピンヘッド誕生秘話からコンドーム大量消費の舞台裏まで
ギャレス・エドワーズ監督(『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』)最新作、主演のジョン・デヴィッド・ワシントン(『TENET テネット』)、日本を代表する俳優・渡辺謙(『インセプション』)が豪華共演を果たす『ザ・クリエイター/創造者』が、10月20日(金)より公開される。このたび、ギャレス・エドワーズ監督やスタッフ、キャストが、AIと人類の未来を描いた本作の世界観について語る特別映像が解禁となった。 舞台は近未来の世界“ニューアジア” 日本が世界に誇る特撮シリーズのハリウッド映画版『GODZILLA ゴジラ』で大きな注目を集めたギャレス監督。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』では、ファンにも熱狂的に支持され、“シリーズ史上最高傑作”の高評価を獲得するなど、壮大な世界観で且つ、人の心を掴んで離さない作品を次々と世に贈り出してきた手腕の持ち主だ。そんなギャレスが今回、日本の
人間界と冥界とを往復するファンタジー ケチなコソ泥をやって暮らしている主人公ラジャは、ある日暴漢に襲われかけていた大富豪の娘マヒを匿います。彼女を親族のもとに送り届けるのと引き換えに身代金をせしめようとしたところが、返り討ちにあってあえなく命をおとすことに。冥界に送られ審判を待つ身になりながら、閻魔大王から権威の源であるヤマパーサム(死の捕縄)を奪い、最高権力者になろうとする、というのが途中までのストーリーです。
アクションスターになるには、まずアクションを学ばなければならない。出演2作目『七福星』(1985年)撮影当時について、ミシェル・ヨーはこう語っている。 私が最初に乗り越えなければならなかったハードルは当時、男性しかいないボーイズクラブだったスタントマンの世界に受け入れてもらうことでした。私はスタントマンやアクション俳優たちがトレーニングをしているジムに行き、「私はアクションができる俳優になりたいんです。教えてくれませんか?」とお願いしました。 その熱意に打たれ、香港アクション映画を支える錚々たる面々がミシェルの指導にあたった。彼女の指導した方々があまりにゴージャスな面子なので、ここで紹介したい。 まずは「霊幻道士」シリーズの主演で有名なラム・チェンイン。彼は『七福星』の武術指導を担当していた。他にも、後に『X-メン』(2000年)、『トランスポーター』(2002年)、『エクスペンダブルズ』
ジャッキーを食った『ポリス・ストーリー3』 ミシェル・ヨーはわがままな経歴のオーナーだと思う。香港アクション映画『ポリス・ストーリー3』(1992年)に出演して、主演のジャッキー・チェンに負けない無茶なスタントを披露。これだけでも偉業すぎる。ちなみに『ポリス・ストーリー3』は、『通天大盗』(原題:1987年)への出演を最後に結婚のため引退していたミシェルの復帰作でもある。 同作の撮影前、ジャッキー・チェンは「ミシェルにアクションができるのか?」と疑っていたという。しかし、撮影がはじまるとミシェルはジャッキー顔負けのアクションを次々と披露。劇中、ミシェルが運転するバイクが、線路を走る列車の屋根に飛び移るスタントも自ら挑戦している。 実はこのスタント、本来はスタントマンがやるはずだった。しかし、撮影前日にスタントマンが負傷してしまう。そうなると、このバイク・スタントの撮影は無理かな……と思いき
香港映画を変えた男、マイケル・ホイ 1960年代からカンフー映画一辺倒だった香港映画は、一人の天才コメディアンの登場で激変することになる。 マイケル・ホイ(許冠文)。1942年生まれのマイケルは、香港ラサールスクール、香港中文大学を卒業したエリート中のエリート。教職に就くなど普通に就職していたが、シンガーとして先に芸能界入りをしていた末弟サミュエルに誘われ、26歳でテレビ司会者として芸能界入りした。香港最大の映画会社ショウ・ブラザース社のリー・ハンシャン監督(ミュージカル時代劇を得意とし、後に『西太后』[1984年]や『火龍』[1987年]を監督)に抜擢されてコメディ映画『大軍閥』(1972年)に主演。活躍の舞台をテレビから映画へとシフトしていく。 ショウ・ブラザース社で『一樂也』(1973年)、『醜聞』(1974年)、『聲色犬馬』(1974年)という3作のコメディを撮った後、自らの映画製
BANGER!!! トップ > 新着ニュース > 世界中に熱狂的な⽀持者を生み、アメリカ映画界を根底から揺るがした 『バニシング・ポイント』4Kデジタルリマスター版公開決定 1960年代末から1970年代半ばにかけ、アメリカ映画界に⾰命をもたらした「アメリカン・ニューシネマ」の数々。中でも後の映画、⾳楽など様々なカルチャーやクリエイターたちに⼤きな影響を与え続けている映画『バニシング・ポイント』(71)の4Kデジタルリマスター版が、2023年3⽉3⽇(⾦)より公開が決定した。 アメリカン・ニューシネマを代表する⼀作 ベトナム戦争渦中のアメリカの衝撃的実態を映し出して60年代に終わりを告げた『イージー★ライダー』(69)から2年、すでにこの国は終わっているという諦念をもって70年代という新しい時代を切り開いた映画『バニシング・ポイント』(71)。60年代末から70年代半ばにかけ、アメリカ映画
海外で貧困に陥り、現地の人々の情けに頼って暮らす日本人男性たち――フィリピンの困窮邦人を追ったドキュメンタリー『なれのはて』の続編ともいえる『ベイウォーク』が、2022年12月24日(よりによってクリスマスイヴに)公開される。 前作は“こんなところに日本人”どころではない衝撃的な内容が話題になったが、本作にも二人の主人公以外にM資金詐欺師や重犯罪の疑いがある人までもが登場。粂田剛監督に話を聞いた。 「“映画監督”になって……仕事が減りました!」 ―前作『なれのはて』の反響はいかがでしたか? テレビ番組制作など今までやってきたものと違うのは、やっぱり目の前にお客さんがいることでしたね。映画の舞台挨拶なんかに行ったら目の前で「ああだった、こうだった」って言ってくれるのが、すごくうれしいというか。テレビ番組制作では実際に見た人と直接会話することは、ほぼないじゃないですか。余計なことをツイッターで
耳が良すぎるファンが誰も気づいていなかったオマージュを発見!? 本作には前作『トップガン』(1986年)へのオマージュが散りばめられており、マーヴェリック(トム・クルーズ)とアイスマン(ヴァル・キルマー)の再会シーンは名シーンのひとつとして語られている。そして、本作にオマージュとして盛り込まれたビーチフットボールのシーンで、耳が良すぎるファンが誰も気づいていなかったオマージュを発見したことが話題になっている。 象徴的なビーチバレーシーンで『トップガン』の音声が使われている!? my favorite party trick is showing people that they sampled the volleyball scene audio in top gun 1986 for the beach football scene in top gun maverick pic.twi
テルグ語映画界の華麗なる「お家制度」 コニデラ・ラーム・チャラン・テージャは、1985年にタミルナードゥ州の州都マドラス(現チェンナイ)で生まれました。父はテルグ語映画界の“メガスター”チランジーヴィ。ツテもコネもないところから映画界に入り、圧倒的なダンスと迫力のアクションで「怒れる若者」像を演じて1980年代にスターダムに上り、現在までテルグ語映画界の頂点に立ち続ける俳優です。 そのチランジーヴィが有名俳優アッル・ラーマリンガイヤの娘と結婚して、ラーム・チャランと2人の姉妹が誕生。また両家はプロデューサー、俳優を幾人も擁する映画ファミリーとして存在感を増しました。
『バーフバリ』シリーズ等で知られるS.S.ラージャマウリ監督が、最新作『RRR』を携えてBANGER!!!に登場。主演のNTR Jr.&ラーム・チャランとの来日を控えるタイミングで、たっぷり語ってくれたインタビューの後編をお届けする。 マルチリンガル時代のインド映画 ―(国内の様々な言語によって分かれた)複数の映画界が並立するインド映画の世界で、監督は『Eega』(ヒンディー語作品『マッキー』[2012年]のオリジナルであるテルグ語版の題名)から始め、マルチリンガル化の先頭に立ってきました。やがて「汎インド」というフレーズがテルグ語映画の関係者から誇らしげに口にされるようになりました。こうしてインド映画(映画界、映画市場の二つの意味において)は一つのものになっていくのでしょうか。なっていくことが望ましいのでしょうか。 業界間には常に競争があります。より良い成果を求めていけば業界内での競争に
ラージャマウリ監督「超」インタビュー 2017年末の『バーフバリ 王の凱旋』日本公開から約4年10カ月、長い長い待ちの末に、S.S.ラージャマウリ監督の新作『RRR』が2022年10月21日よりついに公開。しかも、2人の主演ヒーロー=NTR Jr.とラーム・チャランという超特大のお土産を携えての来日も予定されている。 現在は、米国アカデミー賞への本作の出品も噂される(その後、正式に発表)中、北米を中心に各地で舞台挨拶やトークショーなどに精力的に出演を続けるラージャマウリ監督だが、その多忙の合間に日本のメディア各社のインタビューにも答えてくれた。以下は<BANGER!!!>独自のQ&Aである。 「マルチスター映画が先にあり、ストーリーは後から」 ―実際には接点のない2人の実在の英雄を組ませた理由は何でしょうか? どう説明したらいいでしょうか。私はハリウッド映画『イングロリアス・バスターズ』(
ラーム・チャラン、長年のファンと遂に対面! アカデミー賞ノミネートも期待されるインド発の超大作『RRR』の日本公開に伴い、監督のS.S.ラージャマウリとともに主演スター、NTR Jr.とラーム・チャランが来日中だ。
BANGER!!! トップ > 映画 > 「進撃のインド人」は本人に届いていた!? 『RRR』主演NTR Jr. 来日前独占インタビュー!相棒・ラーム・チャランとのシンクロ率100%ダンスの撮影秘話は必見!! 「進撃のインド人」は本人に届いていた!? 『RRR』主演NTR Jr. 来日前独占インタビュー!相棒・ラーム・チャランとのシンクロ率100%ダンスの撮影秘話は必見!!
プリンスやトム・ペティ、リル・ピープの死因 以前BANGER!!!で『ビューティフル・ボーイ』(2018年)を紹介したが、アメリカの映画を観ていると薬物の問題を扱っている作品がとても多いと感じる。今回ディズニープラスで配信中の『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』を観て、なぜ今アメリカで薬物問題が深刻になっているのかを理解する大きなヒントを得た。
リコリス・ピザ=アナログレコード ポール・トーマス・アンダーソン監督(以下、PTA)の9作目の長編映画となる『リコリス・ピザ』。少年ゲイリーと大人の女性アラナの出会いと恋、そして奇妙な冒険を、1973年のハリウッド郊外、サンフェルナンドバレーを舞台に、これまた奇妙な人物たちをちりばめて描いていく物語である。 まずこの謎のタイトル“リコリス・ピザ”だが、こんな味のピザがあったらマズそうだ……ということではなく、これはアナログレコードのスラング。レコードの見た目がリコリス(独特な香りのする甘草科の生薬)で作ったピザを想起させるからだ。また、“LP”と掛けたシャレでもある。 本作が影響を多々受けている青春映画の名作『初体験 リッジモンド・ハイ』(1982年)は舞台も同じサンフェルナンドバレーだが、そのオープニングには<リコリス・ピザ>の名を冠したレコード店も登場する。 サンフェルナンドバレーには
あらゆる本能を剥き出しにするウイルス襲来! コロナ禍を巧みな政治手腕で乗り切ろうとしている台湾から、強烈なパンデミックホラー映画が到着した。一見、感染系ゾンビ映画に思える本作、ちょっとした捻りが加えてある。本当にちょっとしたことなのだが、これが最悪なのだ。 『哭悲/THE SADNESS』は流感に似たウイルス、“アルヴィン”が突然変異しパンデミックを起こした世界を描く。アルヴィンは感染すると大脳辺縁系を刺激し、感情を増幅させる。そして人間の本能である生殖、凶暴性、食欲等を抑えることが不可能になり、理性を失った獣へと変貌させるのだ。だが、タチの悪いことにゾンビとは違い意識は残っている。わかるだろうか? まばたきが我慢できないように、性欲が、怒りが、そして食欲が抑えられない人の気持ちが。
『シン・ウルトラマン』ひとつの解釈 庵野秀明氏総監修、樋口真嗣監督による映画『シン・ウルトラマン』の公開から、1週間ほどが経過した。 公開初日の朝に見てから、何度か繰り返し鑑賞し、多種多様な感想を聞く機会なんかもあったのだが、そこでよく聞かれたのが(特に日頃あまりウルトラマン作品に触れていない方からよく聞かれたのが)、「なぜウルトラマンは、そんなに人間のことが好きになったんですか? それがわからない」という声だった。 「きみ、ポスターみたいなこと言うね」と思いつつ、たしかにその部分が気になるという意見は多いようで、作劇的な観点や、哲学的な観点など様々な考察もあがっていることだろう。 そこで、自分なりにも考えた結果、ひとつの「解釈」が自分の中で生まれたので、本稿はそこに絞って書いていこうと思う。 ※例のごとくネタバレありなので、必ず鑑賞後にお読みください。 ※こちらは自分の中の一つの解釈であ
「我々は最後まで戦う」 2022年3月、ロシアに軍事侵攻されているウクライナのゼレンスキー大統領は、ウクライナの決意と支援を訴えるリモート演説を日本や欧米各国の国会で行いました。その、イギリス向けのスピーチを聞いてビックリした読者諸兄姉も多いのではないでしょうか。 「我々は最後まで戦う。我々は森で、野原で、海岸で、都市や村で、通りで、丘で戦い続ける」 これは、ダンケルク撤退作戦が終了した1940年6月4日におけるイギリスのチャーチル首相の演説の引用で、いまなおイギリス人の琴線に触れるフレーズなのです。
コーエン兄弟と僕 コーエン兄弟の作品はとても好きで、ほぼ全て観ている。高校生の時、出席日数を計算してギリギリの回数しか登校しないけどテストの点数はいい、という漫画みたいな友達がいた。当時の自分は全然映画に興味がなかったが、その友人はなぜか『TAXi』(1997年)や『ミニミニ大作戦』(2003年)などのDVDを貸してくれて、観た記憶がある。 大学生の時にレンタルビデオ屋のオススメを見ていたら、そんな彼が以前熱っぽく「最高の映画」と評していた『バーバー』(2001年)があり、なんとなく借りてみたところ面白く、コーエン兄弟の他の作品も観た。そこから監督ごとに意識して作品を観る習慣がついたように思う。 作品毎にテーマは違っても同じ俳優が出ていること、そして撮影監督や劇中音楽の作曲者などは同じ人物を起用するなど継続したチームで映画製作をしていることに気づき、バンド的でいいなあと思った。 自分は当時
1930年代の世界的な大恐慌のなかで、なぜソビエト連邦だけが潤っているのか? そんな素朴な疑問をヨシフ・スターリンにぶつけるべく、かの国に赴いたジャーナリストがいた。文字通り命賭けで真実を追求したジャーナリストの生き様を通して、国家による虐殺行為と欺瞞を暴く『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』は、フェイクニュースに翻弄される現代人にも響く実話ベースのポリティカル・スリラーだ。
ここ2年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、Netflix映画など動画配信サービスが制作する映画作品の存在感が増したり、スクリーン離れが進んだりと、映画業界は時代の波にあおられている。WGAのアーロン・メンデルソーンは「このランキングは過去21年間の偉大な作家と脚本を讃えるものであると同時に、20世紀以降、映画の脚本がどのように進化し、多様化してきたかを研究するものだ。それに、このリストが会話や議論のきっかけにもなる。」と、このタイミングでの発表となった理由を語っている。 #GetOut has been named #1 on WGA’s #101GreatestScreenplays of the 21st Century (*so far) – listen to screenwriter-director @JordanPeele discuss how he created h
名匠たちを魅了する「砂の惑星」 ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『DUNE/デューン 砂の惑星』が2021年10月15日(金)より公開中だ。言うまでもなく本作の原作はフランク・ハーバートが1965年に発表したSF小説。そのユニークな物語と世界観は、さまざまな人を魅了した。しかし、なかなかうまくはいかなかった。
名匠たちが挑んでは散った世紀のSF大作 「私にとって映画は芸術だ、ビジネスである前にね」とは、アレハンドロ・ホドロフスキー監督の言葉。彼がフランク・ハーバートの小説「砂の惑星」の映画化に挑戦したものの、撮影を目前にして製作を断念してしまったドラマティックな経緯は、ドキュメンタリー映画『ホドロフスキーのDUNE』(2013年)に詳しい。 [Critique ciné] Jodorowsky's Dune, un rêve de cinéma https://t.co/bAF4mndVmE via @FocusVif — Alejandro Jodorowsky (@alejodorowsky) June 29, 2016 この企画が進行していたのは1975年のことだが、もともとは『アラビアのロレンス』(1962年)のデヴィッド・リーン監督に依頼した企画だったといういきさつがある。ホドロフスキ
「寛容に見えて、すごく不寛容」 『宮本から君へ』(2019年)出演者の麻薬取締法違反による逮捕を理由に、芸術文化振興会が助成金1000万円を交付しないと発表。河村光庸プロデューサーが代表取締役を務める株式会社スターサンズが決定取り消しを求めた裁判で、東京地裁は「助成金の不交付は裁量権の逸脱または乱用」として芸文振の不交付決定を取り消した。芸文振は控訴しているが、コメントは出していない。 政治バラエティ映画『パンケーキを毒見する』が2021年7月30日(金)より公開され、さらに古田新太と松坂桃李主演の話題作『空白』(2021年9月23日[木・祝])の公開を控える河村氏が、裁判を起こした理由とは。
「若い人が政治に興味を持たないのは我々の責任」 「企画・製作・エグゼクティブプロデューサー 河村光庸」――邦画ファンにとって、このクレジットには見覚えがあるはず。河村氏は『新聞記者』と『i-新聞記者ドキュメント-』(ともに2019年)で新藤兼人賞ドキュメンタリー賞を受賞。ここ2年で公開された作品だけでも『MOTHER マザー』(2020年)、『ヤクザと家族』(2021年)と国内賞レースに必ずかかる、数多くの話題作を手掛けてきた。 2021年7月30日(金)より公開中の『パンケーキを毒見する』は、就任直後の番記者とのパンケーキ食事会で注目された現政権を徹底解剖する“政治バラエティ映画”だ。日本ではあまり制作されない政治ドキュメンタリーをミニシアターではなく、シネコンで公開する意義を河村氏に聞いた。 「このテーマに“出会って”しまった」 ―『新聞記者』『i-新聞記者ドキュメント-』で批判を続け
時代の雰囲気を生み出すために選択した撮影機材 『ライトハウス』は、スタンダードサイズ、モノクロという現代の映画ではあまり使われない手法を用いている。スタンダードサイズを用いることで、例えばワンショットに2人を収めた構図の収まりがいいという印象があり、劇中では左右対称のシンメトリーの構図も多用していることを窺わせる。この手法を選択した理由にはどのような点が挙げられるのだろうか。 実は1:1.33よりもさらに狭い、1:1.19という昔の映画の画面サイズなんです。当初は1.33で撮るつもりだったのですが、撮影監督のジェアリン・ブラシュケと「サウンドトラックのある、もっと狭いアスペクト比(画面の縦横比率)でもいいんじゃないか?」と冗談で話していたんです。それでよく考えてみると、閉所恐怖的な感じや、灯台の垂直な高さを感じさせるためには、このアスペクト比が効果的だということが判った。 このアスペクト比
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