ホーム 風疹流行情報 先天異常部より 事業内容 風 疹 と 母 子 感 染 横浜市立大学医学部産婦人科 奥田美加、宮城悦子、平原史樹 I.妊娠と風疹 1.風疹の流行 風疹は、風疹ウイルス感染によって発症し、発疹、リンパ節腫脹、発熱等の症状を呈する。我が国ではかつて約5年ごとに風疹の流行がみられていたが、男女幼児への風疹ワクチン接種により、1997年の流行ののちは患者数が低く抑えられてきた。しかし、2003年末から2004年にかけて各地で風疹の小流行が起こり、再び風疹は話題となってきている。 2.先天性風疹症候群 妊婦が妊娠初期に初めて風疹に罹患すると、胎児に感染し白内障や緑内障などの眼症状、先天性心疾患、難聴などを引き起こすことがあり、先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome : CRS)とよばれる。CRSは今まで、年間1-2例にとどまっていたが2004年に