変形性股関節症の治療法には様々な方法がありますが、股関節の変形が進み、「痛みが強くて歩けない」、「夜間も痛みが続く」という状態になったら、人工股関節置換術を検討する必要があります。人工股関節置換術は、痛みを取り除き生活の質(QOL)を上げるための手術療法です。「現在の人工関節は性能が飛躍的に向上しており、40代後半~50代といった比較的若い患者さんにも手術が行えるようになっています。手術を受けた人は不自由なく日常生活を過ごされていますので、まずは専門医に相談されたらいかがでしょう」と話すのは、東京医療センターの藤田貴也先生。変形性股関節症の原因や最終的な手段としての人工股関節置換術、その人工股関節の耐久性や低侵襲な手術手技などについて伺いました。 股関節の痛みの原因として考えられる疾患には、変形性股関節症、大腿骨頭壊死、関節リウマチなどがあります。変形性股関節症はもともと臼蓋形成不全がある