サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
画力アップ
www.med.tohoku.ac.jp
2020年02月22日 Topics 新型コロナウイルスに我々はどう対峙すべきなのか(No.4)想像する力を武器に 医学系研究科微生物学分野 教授 押谷 仁 この文章を書いている2月21日は、2003年のSARSの国際的な流行にとって非常に重要な日であった。ちょうど17年前のこの日に広東省広州で患者から感染した医師が香港のホテルに滞在していた。その1人の感染者からこのホテルの9階に滞在していた宿泊客の多くが感染しており、これらの人たちが体内にウイルスを保持したまま、ハノイ・シンガポール・トロントなどに移動することでグローバルな流行となった。このホテルでのたった1つの感染拡大がなければ、SARSのグローバルな流行は起きなかったかもしれないと考えられている。 それから17年後の今、我々は17年前よりもはるかに難しい問題に直面している。今回のウイルスの病原性は17年前のウイルスよりもはるかに低い
2020年02月15日 Topics 新型コロナウイルスに我々はどう対峙すべきなのか(No.3) 新たなフェーズに入った日本での対応はどうあるべきなのか 医学系研究科 微生物学分野 押谷 仁 教授 世界保健機関(WHO)は、今回の新型コロナウイルスのような感染症の危機管理に対応する基本戦略としてリスクアセスメントに基づくリスクマネジメントを行うことを強く推奨している。このように実際に進行中の危機に対するリスクアセスメントの方法は十分に確立していないが、私は、1)最良のシナリオ(Best-case Scenario)、2)もっとも起こりそうなシナリオ(Most Likely Scenario)、3) 最悪のシナリオ(Worst-case Scenario)、の3つのシナリオを考えていくことが有用だと考えている。 今回の流行の日本でのリスクアセスメントでは、1)は「国内流行が起きない」、2)は
2020年02月12日 Topics 新型コロナウイルスに我々はどう対峙したらいいのか(No.2) 新たな段階に入っている新型コロナウイルスと人類の戦い 医学系研究科 微生物学分野 押谷 仁 教授 日本ではこの1週間新型コロナウイルスの話題はクルーズ船の話でもちきりだった印象がある。ウイルスは「見えない」存在である。今回のコロナウイルスも直径100-200ナノメートルという小さな粒子であり、肉眼ではもちろん普通の光学顕微鏡でも見ることができず、ウイルス粒子を見るためには電子顕微鏡が必要である。今回の新型コロナウイルスはウイルス粒子が見えないということと同時に、このウイルスの拡がりが見えないという特徴があり、そのことがこのウイルスとの戦いを難しいものにしている。 クルーズ船の乗客から重症者が発生したということが今日厚生労働省から発表された。クルーズ船の乗客では高齢者が多かったこと、SARSで
2020年02月04日 Topics 新型コロナウイルスに我々はどう対峙すべきなのか(押谷仁教授メッセージ) 医学系研究科 微生物学分野 押谷 仁 教授 中国で出現した新しいコロナウイルス(2019-nCoV)の感染拡大が止まらない。徐々にこのウイルスの実態が明らかになってきている。まだわからないことも多く残されているが、これまでわかっていることからこのウイルスに対し日本や国際社会はどう対応したらいいのかを考えてみたい。 まず、原因ウイルスは中国の科学者によりいち早く同定され、遺伝子配列も公開されている。その結果、2003年に世界的流行を起こしたSARSコロナウイルス(SARS-CoV)と近縁のウイルスであることがわかっている。しかし、ウイルス学的に近縁のウイルスであることは疫学的特徴が同じということを意味するわけではない。むしろ疫学的には大きな違いが見えてきている。 2002年の11月に
東北大学大学院医学系研究科・医学部のホームページです。【はじめに】 インフルエンザA(H7N9)の人での感染例が相次いで中国から報告されてきている。4月4日時点で11名の感染者が確認されており、このうち5名が死亡している。このウイルスは現時点であるいは近い将来に人に対してどのようなリスクがあるのであろうか。正しいリスク評価をするために必要な情報がまだ十分に得られていない状況であるが、現時点で得られている情報からどんなことが考えられるかについてまとめてみたい。 【感染症のリスクとは】 まずこのような感染症のリスクを考える上で重要な2つの要素がある。人に対する「病原性」と「感染性」である。病原性はウイルスに感染した人のうちどのくらいの人が重症化し、さらにどのくらいの人が亡くなるのかという重症化の指標である。これまでに中国で確認された感染者のほとんどが重症化しており、そのうち5名が死亡して
東北大学脳科学グローバルCOE「脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点」は、2012年3月末をもって、プログラムを終了しました。本ウェブサイトは、以降、更新されていません。 新しい脳科学を拓く人材を輩出する大学院、若い脳科学の研究者が活躍する研究拠点-東北大学脳科学グローバルCOE「脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点」は、2007年の立ち上げ以来、5年にわたって、充実した教育・研究支援を行ってきました。本グローバルCOEの成果は、各研究科、東北大学包括的脳科学研究・教育推進センターなどに引き継がれ、東北大学は、今後も、脳神経科学の世界的な拠点として発展を続けます。
NEW ニュース 【9/30放送予定】ミヤギテレビ「OH!バンデス」に運動学分野 門間 陽樹准教授が出演します
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『東北大学大学院医学系研究科・医学部』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く