初犯で刑期10年以上…刑の重い長期受刑者を収容している岡山市の岡山刑務所。長期の受刑者を抱えるからこそ押し寄せる高齢化の波、岡山刑務所では4人に1人以上が高齢受刑者だ。更生を誓う塀の中で、今、深刻な問題が起きている。知られざる実態を取材した。 認知症対策として、岡山刑務所には、2017年から新しいスタッフが加わった。介護福祉士だ。 小野正樹さんは、介助のほか、受刑者が寝たきりにならないよう足腰を使った運動を指導したり、受刑者の認知症対策として、テレビを見せて脳に刺激を与えたりするなどの活動を行っている。 (介護福祉士 小野正樹さん) 「ゆっくりゆっくり」「頭洗うからな」 非常勤のため、刑務所に来るのは平日の午前中のみ。もし受刑者に認知症の疑いが見られた場合には検査が行われる。 (介護福祉士 小野正樹さん 認知症受刑者について) 「一般の人だったら自分で感情をコントロールできる。認知症になる