サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
www.tessenshortshort.com
私には、住みたいけれど、住めない街がある。 今から二十年と少し前。私は高校を卒業すると、生まれ故郷の札幌を離れて和歌山県の高野山に移り住んだ。仏教の中でも一部の限られた者しか学ばない密教を学ぶためだ。 高野山の上には、寺院と宿坊、最低限の商業施設しかなく、都会的な娯楽の類いは小さなゲームセンターしかなかった。高野山は、札幌で育った私には物足りない町だった。 私は、週に一度、ケーブルカーと電車を乗り継いで、大阪の難波まで降りるようになっていた。難波は、札幌とは比べにならない都会で、何度訪れても楽しい場所だった。観光地として人気の京都が、電車で一時間の距離にあることを知っても、足を運ぶ気も起きないぐらい、あらゆる娯楽がそこにはあった。 それは難波に向かうのが五回目のときに起きた。朝早くにアパートを出た私は、電車の中で寝てしまったのだ。難波駅が終着駅だったため、寝過ごす心配がなく、気も緩んでしま
つい口が滑ってしまった。本当のことだから書いても、いいだろうと思ったが、冷静に考えたら、本当だからこそ書いてはダメだった。 危ない。危ない。
11月25日11:00~17:00に東京流通センター 第二展示場で開催される『文学フリマ東京』にて、私が初めて執筆した長編を販売します。 サークル名は『堕楽堂』で、ブース番号は F-39 です。 タイトルは『かぎろい』です。ここで連載した作品(この心臓が動く限り、俺は諦めない)を手直しして、タイトルも変更しました。文庫サイズ192ページを500円で販売します。ジャンルは純文学・私小説になると思います。 ぶっちゃけると印刷代だけで470円もかかっているので、30円しか利益はでません。他の人はここに、もう少し利益を乗せると思いますが、私自身、今年の夏に開催された文学フリマ札幌で客として参加した時に、素人の本に500円以上は出せないと思いましたので500円にします。旅費を考えると赤字ですが、今回は旅行も兼ねているので気にしません。 この本を読んでもらえれば分かりますが、難病になった人が働き続ける
分かってしまえばなんのことはない簡単なアリバイ工作だった。 俺の会社では、出張する者が前日までに自分で宿を取り、簡単なスケジュールを上司に報告することになっている。出張が終わった翌日に簡単な報告書と宿泊などにかかった領収書を添付し、承認されれば立替た代金が支払われる。事前にかかる費用が分かっている場合は仮払申請を出して承認されれば事前にお金を出してもらえる。 後藤課長は出張予定を提出したが実際には出張しておらず、代わりに鈴原さんが宿泊先を予約して旅行代金を浮かしていたのだ。会社は出張先の宿泊施設の選定には一切関与しておらず、宿泊費が規定を超えた分は自腹となることしかチェックしていない。そのため、鈴原さんは旅行として高級旅館を予約しても、会社が出した出張旅費分だけ出費を抑えることができ、面接という名目で出した食事代や喫茶店のコーヒー代なども全て会社に負担させることができたのだ。もちろん極端に
nonさん、るるせさん、ありがとう! 私を祝ってくれる人がこんなに少ないとは思わなかったよ! 来年は100人以上に祝ってもらえるよう頑張るよ! 絶対見返してやるからな、こんちくしょー!
私、今日が誕生日でして39歳になったのですが、寂しい独身男なので、私生活では誰も祝ってくれません。 なので、お誕生日おめでとうコールプリーズ! 病気も治らないし、彼女できないし、なんかもう生きるの辛い。 今日だけは甘えさせて。
ネットでこういうのを見つけました。 www.osawa-office.co.jp 私が小説家をイメージしたとき、最初に思い浮かべるのが京極夏彦さんだったりします。どうしてなのかは、昔のことなので全く思い出せず分かりませんが、小説家といえば、京極さんです。作品は一度も読んだことないのですが、京極さんが一流だということは、なぜだか分かります。憧れなのか、最近真似して着物も買いました。私は形から入るタチなのです。 先程紹介した対談を読んで、こういう関係いいなと思いました。今現在交流がある人たちがそれぞれ作家になったとき、昔、こういうことあったよね。とか話すの楽しそうです。たぶん、私はそれに対して「ああ、そうなの? ごめん、覚えていない」と言って、対談相手も「昔から、そうだよね。あの頃もそれでトラブルに遭っていたよね」とか笑われそう。 もしかしたら、私はこのやりとりをやりたいがために、作家になりそ
以前書いたこちらの結果が出ました。 www.tessenshortshort.com 結果は見事、どこにも名前がない! shortshortawards.com 最終選考ぐらいは残るかなと思っていただけに残念です。できれば大賞を取って単行本を出すも全く売れず、二冊目も出せないけど、まあ一応小説家です。と言うのをやりたかったんですけどね。 私の場合、光文社さんが実力を認めてくれているので笑えますが、他の応募者の方はガッカリされているのではないでしょうか? 私はこれからもショートショートを書き続けますが、もう二度とショートショート大賞には応募しません。理由はみなさんと同じだと思います。私は機を見て、今回ショートショート大賞では最終選考にも残らなかった作品を含む作品集を電子書籍で発表します。 それにしても、ショートショート大賞も、星新一賞も、なんで一般受けしなさそうな作品ばかり評価するのでしょう
日中の暑さを忘れるほど冷え込む夏の夜。人気のない港に不釣り合いな屋台が一つ。おでんと書かれた赤く大きな提灯が哀愁を漂わせながら灯っている。屋台には生成色の暖簾がかけられており、時折吹く潮の香りが乗った海風で揺れていた。 「大将、ビール二つと大根、ちくわ、玉子を二人分ずつ」 丸で囲った『金』の文字が刺繍された暖簾をくぐって黒いスーツの男が二人入ってきた。 「あいよ!」 丸金おでんを一人で切り盛りしている坂田源が元気に答えてビールとおでんを出した。 太くて肉厚な手作りちくわ、出汁が中まで染み込んで茶色に色づいた大根、そして丸金おでん名物の玉子『金の玉』。玉子は契約養鶏場から仕入れた卵の濃厚な黄身を生かすため、普通のおでんのように出汁で煮ることはない。玉子は煮過ぎると黄身に火が入り過ぎて舌触りがぼそぼそになるため、他のおでん種とは分けて仕込むのだ。温かい出汁では煮ずに冷たい出汁で一晩漬けこんで煮
私は進行性の病気であるため、マイカー通勤をやめて電車&バス通勤に変えました。私の若年性パーキンソン病は、難病指定されている病気ではありますが、全く体が動かないという訳ではないので、通勤方法を変えて出勤しています。 外見からは分かりづらいのですが、足に力が入りづらい時もあるので、電車やバスなどの公共交通機関では席が空いていれば必ず座るようにしています。そのため、優先席が空いていれば座るようにしています。 優先席(ゆうせんせき)とは、鉄道車両やバスなどに設置されている、高齢者・障害者・けが人・体調不良者・妊婦・乳幼児連れ(ベビーカー含む)などを、椅子への着席を優先・若しくは促す座席である。 (優先席 - Wikipediayより引用) 私の家族も病気については理解しているので、一緒に電車に乗った時は、空いてる席に座らせてくれます。最初の頃は、私も体を鍛えていたこともあり、健康な人にはまだ負けな
お題「ショートショート『天気予報』」 お天気お姉さんを知っているだろうか? テレビで天気を予報する女性のことだ。最近では若くてかわいらしい女性の職業の一つと認識されているが、その実態を知るものは少ない。今夜は、今一番有名なお天気お姉さん安藤小春(あんどうこはる)の一日を追いかける。 「おはようございます!」 日も昇らない早朝五時。安藤が大きな声で挨拶をしてテレビ局へ入ってきた。早朝だというのに安藤は元気だ。 「朝から元気ですね。眠たくないのですか?」我々、撮影スタッフは安藤の後ろに着いていきながら尋ねた。 「私、目覚めがいい方なんです。起きたらシャキッとしてすぐにテキパキ動きますよ!」笑顔で答えた安藤は、慣れた様子で真っ直ぐメイク室へと向かう。 待つこと三十分。メイク室から出てきた安藤は出社した時と変わらない顔のまま控え室へ入っていった。 控室を覗くと、安藤が今日の天気予報で使う手書きのフ
「お前は地獄行きだな」 俺は今、あの世にいる。そして、地獄行きを宣告された。 「お前も地獄行きだな」 事故で一緒に死んだ妻も、同じく地獄行きを宣告されたようだ。 「なんで私が地獄行きなのよ!」 あの世で審判をしているという閻魔大王に妻が楯突いている。 「お前たちは嘘つきだ。ワシは嘘つきが大嫌いでな。嘘つきは全員地獄行きだ」 「嘘なんてみんなつくじゃない!」 「そうだ。だから全員地獄行きにしておる」 「閻魔大王様、大変です」 子供ほどの背丈のミニ閻魔大王が慌てて閻魔大王に駆け寄ってきた。 「なんだ? 小閻魔」 「今のペースで行けば、地獄は後10年でいっぱいになってしまいます。大閻魔大王様が今後は二人に一人は天国行きにするようにとおっしゃっています」 「それはまずいな」 閻魔大王は腕を組んで考え込み始めた。 「よし、決めた。お前らにチャンスをやろう。お前ら夫婦が互いについた嘘や秘密をここで白状
これは一部の人しか知らないぶっちゃけ話なのですが、実は私、生まれてこの方、読んだ小説は10冊もありません。昨年から趣味で小説を書き始めましたが、去年『ショートショートの宝箱』を買うまで約20年間、一冊も読んでいませんでした。 さて、そんな私、毎日3時間ほど小説を書いております。いつもプロットなしの見切り発車でショートショートを書いていますが、自分でもオチを知らないため、完成後に「そうきたか!」と一人で驚き唸っております。 ただ最近はショートショートの原型に3時間、装飾に3時間、研磨に3時間と完成に9時間もかかるようになりました。それなのに、つまらない! 原稿用紙10枚分の作品に9時間もかけて駄作ができた時とか、本当にがっかりします。 駄作が生まれてしまう原因は、自分でよく分かっています。それは執筆に必要な『幅』が圧倒的に足りないからです。 というわけで、『30の神品』を買ってきました! 古
(こちらの小説は手直しして公募に出しましたので、非公開となりました)
以下の小説は、これからブログ界隈で流行るだろう『終焉の町からの手紙』のスピンオフ小説となります。では、本編をどうぞ! 朝9時半。白米にワカメと豆腐の味噌汁、焼き鮭とベーコンエッグにシーザーサラダ。デザートにグレープフルーツと飲み物は牛乳。完璧な朝食を目の前に少し遅い朝食を楽しんでいた俺の携帯が鳴った。 携帯の画面には担当編集の名前が表示されている。全くもって朝から憂鬱だ。着メロが一曲分終わっても、鳴り続けるので電話に出ることにした。 「先生、締め切りは明日ですよ? いつになったら原稿を送ってくれるんですか?」 おはようの挨拶もなしか? 相変わらずせっかちな女性だ。 「原稿なら2週間前にメールで送ったよ」 「違いますよ。直しを依頼した分です」 「直し? いつ送ったの?」 「先週です」 「今、確認するから、このまま待ってて」 メールソフトを確認したが、担当編集からのメールはなかった。念のため迷
みんな聞いてくれ! 生まれて初めて公募に出した小説が優秀作に選ばれたぞ! www.kobunsha.com 残念なことに入選作には選ばれなかったが、俺が小説を本気で書こうとして、すぐの作品だったのでかなり嬉しい。 当時(と言っても数か月前だが)の俺の作品はブログの延長に過ぎず、かなり粗削りだった。今は5000字未満の小説に伏線やミスリードを2本以上入れるというかなり面白い作品になっている……と俺は思っている(笑) 締め切りが近くて、むりやり2時間で書いて、軽くしか推敲しなかったのにそれでも入選したんだから凄いだろ? 自慢していいよな? ヒャッハー! 読者の皆さんから文才あると言われていたが、正直自信がなかったんだ。でも、これで自信がついた! ショートショート大賞への応募作品を最近書いていなかったが、今月末の締め切りまで時間もあるし、諦めずにどんどん書いて応募してみるよ! ブログで知り合った
俺のアナログゲームコレクション箱が一杯になってきたので、ここで俺とアナログゲームの歴史と合わせて整理しておこうと思う。 俺は約9年前に映画サマーウォーズを見てから、花札を本格的に遊び始め、それからアナログゲームにハマって色んなゲームを買って家族で遊んできた。 その9年間で俺の家族(父、母、弟)はバラバラになって、家族でゲームをすることがなくなり、場所をとる箱ものボードゲームはほとんど手離した。 箱ものゲームで手元に残したのは、その時一番ハマっていたドミニオンだけだ。 ドミニオンはデッキ構築型カードゲームというジャンルのアナログゲームであり、本来は紙製の大きな箱に入って売られている。しかし、拡張セットが沢山売られており、全て集めるとかなり場所をとる。そのため、このようなプラスチックケースに移し替えて遊ぶ人が多い。 このドミニオンは外国製のゲームを日本語訳したものなのだが、その日本語訳が分かり
フランス料理店『スリール』。フランス語で『笑顔』を意味するその店には、いつも笑顔が絶えない。オーナーの人柄なのか、看板娘の奈菜のおかげか、誰もが楽しめるフランス料理店として、有名人御用達の店でもあった。 クリスマスの今夜も店はにぎわっていた。店内に散りばめられた白い雪のようなクロスが敷かれたテーブルを今夜も笑顔の客たちが囲んでいる。そんな中、笑顔のないテーブルがあった。緊張で顔が真っ白な男と明るい笑顔の女が座ってるテーブルである。 「オーナー。あそこ本当に大丈夫なんですか?」 ホールスタッフの奈菜がカウンターキッチン越しにオーナーシェフに声をかける。 「ナナちゃん。今、忙しんで後にしてくれない?」 「え~、私、暇なんですけど」 奈菜はふくれっ面で、オーナーシェフに背を向け、先程のテーブルに目をやる。 「暇じゃないでしょ? ちゃんとタイミング見て音楽かけてよ?」 「あっ、忘れてた。休憩室に取
晴天で迎えた東京旅行二日目。今日は、美人女社長の沙織(id:keisolutions)さんと東京ぶらり旅だ。彼女とは今年の2月に一度会っており、会うのは今回で二度目となる。前回、お会いした時はもう一人の美女Mさんと3人で飲んだので、沙織さんと二人きりになるのは初めてだった。 からくり櫓時計 七福神巡り イデミスギノ 三井記念美術館 かんだやぶそば ショパン デビルクラフト からくり櫓時計 朝9時半。待ち合わせ時間の30分前に、俺は日本橋からくり櫓(やぐら)時計前に立っていた。このからくり櫓時計は日本橋でも有名なシンボルであり、事前にネットで調べて俺が指定した場所だった。早めに着いたことを沙織さんにメールで伝え、俺はからくり櫓時計を日本橋の風景と共に写真に撮っていた。 フレーム内に収まるからくり櫓時計、そして道路を挟んだ斜め向かいの先にあるもう一つのからくり櫓時計……? 俺は自分の目を疑った
11月23日~26日の東京旅行でどこに行くかあれこれ調べていたら、面白い場所を見つけた。それが『文壇バー』というものだ。 文豪バー 文才のあるブロガーさんたち かんどーさん みどりの小野さん 山倉梨子さん はてな文芸部で作品集を発表 文豪バー どんな場所なのかはこれを読んでくれ。 rocketnews24.com 文豪バーは、文豪が集まる場所で一般人は入りにくい場所なのだが、このプチ文壇バー『月に吠える』は一般の人でも入りやすい場所らしい。 作家を目指している時に、ここを訪れて夢を語り、次に来たときは、作家としてドアをくぐる。「あの時、ここで飲んだ人、全員が作家になるとはねぇ……」と言う会話ができたら、どんなに楽しいことだろうか。 類は友を呼ぶと言うが、俺がブログを書いている『はてなブログ』は、性格はアレだが文才がある人という人は多い。 文才のあるブロガーさんたち かんどーさん 俺は、ライ
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『www.tessenshortshort.com』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く