14歳のエリス(タイ・シェリダン)は、アーカンソー州の川岸に両親と暮らしている。親友のネックボーンと彼は中州に出向き、洪水の際に木に引っ掛かったままのボートを「秘密基地」にしようとするが、そこにはマッド(マシュー・マコノヒー)と名乗る先客が居た。 オープニング、エリスが部屋を抜け出した後にカメラが引くと、家ぎりぎりのところに水面があり、それが「ボートハウス」だと分かる。少年二人がボートでゆく川面も低い視点から撮られる。中盤、父親から離婚のことを知らされたエリスは夜中に水面を切り裂く。そしてラストは、大人二人がより高い視点で眺めるゆったりした川の流れ。 作中では、漁やがらくた拾いで生計を立てている人々の暮らしが「行政」によって壊されようとしている。その中で育ち、「町では暮らせない」(なんて言う)少年。物語はあそこで終わるのが「正解」だけど、彼のことをもっと見ていたかった。 本作は、よくある「