毎年、月日がたつのを早く感じる。同年代の知人と話しても同じ感覚のようだ。それは、どうやら“体内時計”というものが影響しているらしい。 加齢に伴い、体内の新陳代謝の速度が遅くなっていくのを自分では気がつかない。それで、体内時計では半年たったと思い込むのだが、実際は1年が過ぎ去っているのだ。 つまり、自分の生命の回転速度が本当の時間経過についていけていない仕組みなのだとか。 一昨年、コロナ禍に無観客で行われたプロ野球。そこには妙に懐かしいミットの乾いた音や打球音の響きがあった。際立つあの音で、かつて息子たちの少年野球の試合を見たのを思い出した。 全力投球の姿や振り抜いたバットのあとのうめき声。新鮮なあのときの臨場感が蘇る。 今では大人になった息子と酒を呑んだりしているが、子どもが子どもだったあの期間はあっという間に過ぎ去ったような気がしてならない。 「日本プロレス界の父」と呼ばれた力道山。得意