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やる気の出し方
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認知科学の中でもっとも重要なものの1つがこの計算論(あるいは記号論)です。 この発想のベースにはホッブスの「心の営みとは、心的な記号系(心的表象系)を処理、操作することである」という主張があって、その点から多彩な心理現象を見ようとしています。 ここでいう計算とは算数の四則演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)に似たようなものです。 たとえば、国語は基本的な記号「文字」を「適切に結合」して「語」を作ります。そして「文」はその「語」と「語」を「適切に結合」したもの。その「文」をさらに「文」と「適切に結合」させると、このように文章になります。この考え方が計算論です。 もちろんこの計算にはルールが存在します。国語とか英語とか、そういうものなら文法や話者、著者の直感が1つのルール(法則)です。 人間にとっての身近な記号といえば、たとえば文字とか数字とか図形とか、標識なんかのマークとか、絵文字とか、そ
感情と人格 感情や人格の話は、皆さんが思っている心理学のイメージに一番近いと思います。ではそこを、心理学的にはっきりさせましょう。 感情はさまざまな言葉で呼ばれます。つまりそれだけ種類があるわけですが、心理学ではそれらをちゃんと分けて使うことがあるので、まずそこを説明しましょう。 まず全体としてのまとまりを「感情 affection」と呼びます。これにはさまざまな要素があると考えられ、「感情 feeling」や「情動 emotion」「情操 sentiment」や「情熱 passion」そして、「気分 mood」という、比較的長い間持続するものも含んでいます。 感情を心理学的に定義すると、個人の心の中で起こる、喜び、悲しみといった主観的な経験のことをいいます。これらは時に、笑いや涙といった身体的な表現を引き起こすこともあります。 感情を考える理論には二つの説があり、その一つが「人は悲しいか
心理学ではアリストテレスのいた古代ギリシャの時代から、まだ哲学の一分野だった時代、そして今にいたるまで、この「知覚」というテーマが常に最先端の話題となっています。 そしてその重要性が反映されてか、「知覚」というテーマは教科書のだいたい最初に置かれ、しかも、その割には、まだ謎だらけで「……かもしれない」という言葉が連発する、非常に悩みが尽きない分野となっています。 皆さんの中には、そもそもなぜ「知覚」というテーマが心理学に属するのか、疑問に思うかもしれません。実際、内容を知ると「こりゃ生理学じゃないか」と思う人さえいます。 ですが、こう考えてほしいのです。心理というのは「人間がどう行動するか」なわけですから、それを行うための制御部だったり、監視部が必要です。そういうデータの入出力系があって初めて、人は人らしい行動だったり、考えだったりができるわけです。 この行動だったり、考えというのは最終的
前回取り上げた「パブロフの犬」のようなレスポンデント条件付けは、簡単に言ってしまえば、ある刺激を手がかりとして、他の刺激の予期をする学習でした。 これに対して、今回説明する「オペラント条件付け operant conditioning」は、「これはいい!」という有益な刺激にはより積極的に、「これはやばいぞ!」という有害な刺激には、それを避けるような行動を得る学習です。 「オペラント条件付け」というカタカナ名前が少し内容をわかりにくくしているところがありますが、話としてはそんなに難しくないので、一気にここで触れてしまいましょう。 オペラント条件付けの一番最初のほうの考えに、ソーンダイクが出した「試行錯誤学習 try-and-error learning」というものがあります。この学習は、ある行動をして、好ましい結果が得られたのなら、その行動は強められ(快の法則)、その逆、好ましくない結果にな
ニュースが嫌い(2004年6月) 私はニュース、特に、テレビのニュースというのをあまり見ない人間です。というか、ニュースそのものに嫌悪感すら覚え、見たくない、というのが正直な見解です(唯一、テレビ東京系の「ワールドビジネスサテライト」だけは違います。あれ、ボーっと見るにはいい感じ)。 ニュースを見たくない、その最大の理由は、取り上げられるコンテンツそのものにあります。 誰々さんが殺されました。と、平気でキャスターは言います。殺された人の顔写真が載せられ、死体が発見されたというその場所の映像も流されます。どのように殺されたのか、そんなディティールも語られます。報告は逐一アップデートされ、例えば、その人の友達や近隣に住む人の家に行って、その人の人となりを取材したり、最近の様子を聞いたりして、情報を付随していきます。 これはテレビのニュースではよくあるシーンです。でもね、私としては、こんなの、ひ
学問としての「心理学」に関わるときに有用なサイトをいくつか選んでみました。主観的に選んでいますので、かなり偏向があります。あらかじめご了承ください。内容的には徐々にしっかりとしたものにする予定。なお、当サイトへのリンクについては、「psycho lab.について」の「リンクについて」をご覧ください。 一般 OneLook Dictionary Search オンライン英英辞典。キーワードを複数の辞書を使って横断的に検索してくれるのが便利。 Scirus 科学文献、論文を調べることができるサーチエンジン。 PubMed 主要な学術雑誌に掲載された論文を調べることができるサーチエンジン。Scirusでもここがクロールされています。 CiNii 国立情報学研究所運営による論文データベース。従来のNACSIS-ELSを機能拡充したもので、現在試験運営中。サイテーション(citation. 引用)デ
今回は心理測定というテーマの中でも、特に感覚、知覚などの基礎系ではもう絶対に必須(ダブルミーニングな気がしますが)な、精神物理学的測定法というものをご紹介します。 ここでは細かい実験の内容は述べません。多分、知覚心理学とかで山ほど出てくるだろうからです。その基本的な考え方を、ここで確認しておきましょう。 精神物理学は、psychophysicsという言葉を訳したもので、フェヒナーという学者に端を発します。なんか難しそうな名前ですが、今の心理学でよく言う「弁別閾」とか、「主観的等価点」なんてもんは、みんなこれに基づいて測定がされています。 ちなみにこの閾というのは、感じるのに必要最小な物理量、つまり刺激の最小値のことです。 このように精神物理学的測定法では、どれだけ感じるか、というなことをメインに測定をしていきます。 [知覚心理学「知覚研究」]にも書いたんですが、閾値には「ここから感じること
心理学の基本、ついに最終回です。最後は、いわゆる社会心理学とか、比較文化研究などと呼ばれるジャンルのお話をします。 ヒトという生き物は、社会を構成しています。つまり、ヒトとヒトとの間で関係を作って、日常生活を送っているわけです。 ということで、ダイナミックに変化する心と社会というのも切っては切り離せない関係にあります。 まずは、人は他の人に影響を受けやすいという話をしましょう。まずは下の質問を見てください。 これは社会心理学者のアッシュが行った大変有名な実験です。皆さんは、どれが一致すると思いますか? 多分、すぐわかると思いますが「model」は右の図の「B」と長さが同じです。 アッシュはこのように普通に理解すればすぐにわかるはずのことなのに、人が影響するとそれに左右されてしまう、という実験をしました。 まず、被験者を一人。そして、その周りに被験者のふりをしたサクラを数人並べます。被験者は
現在までの最大電力使用量 本日のピーク時供給力は5403万kW、これまでの最大値は0:10に記録した3122 万kW(ピーク時供給力の58%)です。 今日の時間別電力使用量 時刻 消費電力(万kW) 予測値(万kW) 使用率(%)
「心理学は行動を科学する学問である」と「心理学の基礎」編で説明しました。今回から取り上げる「心理測定」というテーマはまさにこれを一番反映している分野といえます。 心理測定とは、ある個人や集団で起こる心理現象をさまざまな手法を用いて調べることを指します。知能検査や性格検査といったものはそのひとつの具体的な形です。基本的には、心理現象を数値化することによって成り立ちます。 心理現象という目に見えないものを数値化し扱うことには抵抗を持つ人もいるかもしれません。そのとおりデータはもともと数値ではないし、必ずしも数値である必要はないのです。でも、それには同時に限界も存在します。言った言葉からすべてを判断する、なんてことは、不可能ではないかもしれないけど、非常に難しい事なんです。 それに比べて数値というのは、(1)言語と比較してあいまいさがない、(2)意味がわかりやすい、(3)データの取得手続きが客観
児童心理学とは、その名のとおり、児童を対象とした心理学です。そのバックグラウンドは数多くの心理学分野の研究で成り立っており、そういう意味ではちょっとした応用の世界かもしれません。 この児童、とは法律上は18歳以下の事を指します。しかし、学校教育では小学生を児童、中学生を生徒と分けたり、社会通念的にはある程度社会的に自立できるまでを児童と呼ぶため、必ずしも18歳というのが正しいくくりとはいえません。 ですが、心理学的には発達の段階というので児童を考えることができます。ここではピアジェ、エリクソン、そして、ヴィゴツキーという3人の学者の考え方をご紹介しましょう。 ピアジェは発達心理学にとっては非常に重要な1人です。もともとはスイスの生物学者で、そのあと心理学に転じ、世界初の知能テストを作ったことでも有名な国立ビネー研究所に入ります。ここでピアジェは知能テストの製作や分析をしていたのですが、ある
08年8月19日に開かれたMovable Type Developer Conferenceの模様をお届けします。6A engineer's need the Movable Type evangelist in Japan!? 2008年8月19日に東京・丸ビルカンファレンススクエアで開かれた「Movable Type Developer Conference」の模様を動画で補完いたします。公式な模様はSix Apart広報ブログのエントリーでご確認ください。 なお、ご覧いただく際は以下の事項にご注意ください。 アドビを含むすべてのセッションの動画を公開しました! 当ページはシックスアパート株式会社、Six Apart Ltd.、各セッションの発言者とは関係ありません。 各情報は2008年8月19日現在のものです。 当ページはあくまでカンファレンスの模様を動画で補完するためだけ
心理学的なライフサイクルを考えるとき、最初は多分ユングに行き着きます。しかしこのライフサイクルと似た言葉に、ライフスパンとか、ライフコースがあって、実のところよくつかめません。まずはこれら言葉の違いからはじめましょう。 「ライフスパン life span」は、生まれてから死ぬまでの時間的長さを示す言葉です。また、「ライフコース life course」は、人生の始まりから終わりまでを「あんなことがあった」「こんなことが」と経過や出来事で表す時に使う言葉。 さて、後でも出て来る人、レビンソンによるライフサイクルはこんな感じです。 1) 誕生から死亡までの過程…人間の一生は個人、文化、社会によって相当異なるが、根本では共通していて、その共通のパターンを生きる。 2) 人間の一生をいくつかの段階、時期に分けて捉える…人生は連続した不変的なものではなくて、時期によってそれは異なっている。それを分け
イメージは時間や場所に関係なく、心の中に思い浮かべることができます。どうとでも扱えます。 でも、何でそんなことができるのか? これに突っ込む時のキーワード、それが「心的表象系」です。定義してしまえば「イメージ(観念や概念ではない、視覚的なもの)や映像を主体とした記号」といえるでしょう。 実は心理学の創始者ともいえるヴントの時代は「内観」という手法でこのあたりにアプローチしていました。つまり当時は意識化されたイメージを報告することが問題ではなかったのです。 しかし、ビュルツブルグ学派という一派から「思考過程は必ずしも意識化されるわけではない」という反論が起き、内観の妥当性に疑問を呈しました。さらに時代は突き進むと行動主義の時代になり、内観はおろか、イメージそのものがもうすでに科学的でない、という理由で(あってもフィクションだとされた)、学問として拒否されてしまい、イメージ研究は内観によらない
「時間の知覚ってなんのこっちゃ?」とお思いの方も結構いらっしゃるでしょう。特に、それが心理学とどう関係しているんだ?と思われることは、想像に難くありません。 日常にはいろんな時間が存在します。もちろん、時計の時間もありますし、周期、つまり、「リズム rhythm」ってのもあります。 例えば、カレンダーには1日=24 hours、1年=365 daysというリズムが存在します。これも一つの時間です。 海が好きな人は潮汐のリズム(12.4 or 24.8 hours)というのを知っているでしょう。月の満ち欠けなんてのにもリズムがありますね(29.53 days)。「満月になるとなんとか」という話は昔からよく聞く話です。 体が気になる、という人は「体内時計」(「サーカディアンリズム circadian rhythm」)なんていうリズムを気にしているでしょうか。もっと専門的で、例えば、医療に携わる
イギリス生まれ、アメリカ育ちな「学習心理学 learning psychology」は、もともと、17世紀から19世紀の世界的な流れ、「経験主義 empiricism」と「連合主義 associationism」をベースとして立ち上がりました。 ここで、経験主義とは、生まれたときはまっさらの紙(これをタブラ・ラサと呼ぶことは有名)と同じで、全ての知識は経験によって得ていく、という考え方のことです。 で、連合主義は、感覚とそれから生まれる観念を要素として、その連なりとして心を理解しましょう、という考え方を指します(この連合主義から今の統合失調症、ちょっと前の「精神分裂病 schizophrenia」という名前が生まれたことはすでにどこかで書いた)。 ここに自然科学における革命の1つ、「ダーウィンの進化論」(簡単に言えば、適応するものだけが生き残る、という考え方)が入ってきて「機能主義心理学」
今まで、知覚心理学というテーマで取り上げてきた様々な事柄というのは、「人間がいかに知覚するか」ということが主題でした。まあ、そういう学問なのですから、それが当たり前でして、それの「生理学レベル」の話だったり、今一歩、踏み込んでない感じがあったかもしれませんけれども、いってみれば、心理学の基礎的な話をコツコツとしてきた感じでした。 さて、ここで場面転換も兼ねて登場させたいのがこの「計算理論 computational theory」というものです。 計算理論を一言で言うなら、「心の働き(知覚なので、いかに認識しているか?)は記号の計算によって成り立っていると考える」立場。言い換えれば、「いかに認識しているか?」これのモデルを計算に求める理論が、この計算理論です。抽象的な理論で、かなりつかみにくいですが、現代の知覚・認知といった分野で結構、よく聞く理論なので、名前くらいは覚えておいて損はないで
これまで紹介してきた心理測定の理論は、みんな「X(得点)=T(真の値)+E(誤差)」という形のモデルが基本となっていました。ちなみに、T(真の値)とは、その被験者が何度同じテストを受けても出てくるであろう、その得点の平均値のことですね。 しかし、ここから話をする「項目反応理論 item response theory」というものでは、このモデルが変わります。 そもそも、心理測定ってのの方法論を考えてみましょう。例えば、算数のテストが目の前にあるとする。それは、いくつかの問題からなるわけです。問1、問2……といった具合ですね。テストってのは、その問題「項目」の集合体なわけです。 で、今までの理論、つまり、「古典的テスト理論 classical test theory」だと、全部の問題を解いたことで得られる得点を、とりあえず合計して、それでその後の処理になだれ込んでいたわけですが、項目反応理論
心理学を勉強している、したい人のためのポータルサイト 重要なお知らせ 本サイトは長らく更新していませんが、資料的な意味合いで公開しています。 2023年時点で過去の話となっている箇所が多々ありますので、予めご了承ください(2023/1/8) サイト内検索 powered by 心理学関連資格 認定心理士 臨床心理士 認定カウンセラー 産業カウンセラー 精神保健福祉士 音楽療法士 精神科医 精神科専門看護師 精神科認定看護師 交流分析士 言語聴覚士 学校心理士 学会等認定資格 検討されている資格 読み物など 初めての方へ 自己紹介 心理学系リンク quiz & answer 100 psycho lab. 3 games. 言葉で統計! 超基本! 大学へ行こう! 大学院に行こう! 調査結果 正等世界調査 写真の印象に関する実験 ピンチとネットに関する調査 コミュニケーション 「人と音楽との関
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