東日本大震災の被災者用に建てられた気仙沼市内の仮設住宅で、雨漏りするケースが出ている。アリやハエの発生も多く、対応に頭を抱える入居者。梅雨入りを前に不安な日々を送っている。 106世帯が入居している市民グラウンドの仮設住宅では10世帯が雨漏りしていた。5月2日に夫と入居した62歳の女性は、これまでに4回雨漏りしたという。最初は床のカーペットがびしょびしょに濡れ、雨が降った夜中には、寝ていた布団まで濡れることもあったという。 ハエやアリなどの害虫も深刻だ。特に朝晩はハエで電柱や住宅の壁が真っ黒になる。伝染病のまん延を心配する声も少なくない。市民グラウンドの仮設住宅で住民の世話役をしている佐藤則文さん()は「雨漏りは日に市が対応してくれるというので頼りにしている。ハエは殺虫剤など自衛手段をとっている人もいるが、個人で対応できるレベルではない。害虫対策も急いでほしい」と話している。