1.三世代消費花ざかり 親・子・孫が一体となってモノやサービスを購入する、いわゆる「三世代消費」の光景を、最近よく目にする。親である高齢者が子・孫の消費分の支払いも負担しているケースがほとんどである。 親が子供夫婦や孫とデパートに出掛けて洋服を買ってやる、一緒に外食や旅行をして子・孫の飲食費や宿泊費まで支払う、孫の入学時にお祝い金やランドセルを贈る―等が典型的な例であろう。 孫が大人になってからも三世代消費は続く。5年前には新郎新婦2人だけで行くのが主流だった海外挙式だが、近年は親族を混じえての団体旅行型が増加しており、費用は多くの場合祖父母持ちだそうだ。 2.消費支出の1/7が三世代消費へ 三世代消費は、見方を換えれば、高齢者世帯からその子・孫世帯への贈与行動と言える。そこで、三世代消費金額=高齢者世帯の贈与支出額と考えて(注1)、総務庁の「家計調査」を基に計算したところ、高齢一般