昨年(2012年)の日本人出国者数が1,849万人を記録し、史上最高となった。それまでの最高記録が2000年の1,782万人だったから、12年振りの記録更新ということになる。 しかし、惜しまれるのは秋口からの失速である。8月までの動向をみる限りでは、1,900万人の大台も夢ではないと思われたところへ、中国、韓国との間の国境問題。9月以降、毎月日本人出国者数は前年割れとなったのは、なんとも悔やまれる。 さて、いずれにしても史上最高の数値を記録した2012年の日本人海外旅行マーケットだが、その内容を2000年と比較してみると、ちょっと意外な結果がみえてくる。 まず、出国者数を人口で割った出国率で2012年と2000年を比べてみよう。(表1) 全体では2000年が14.0%であったのに対して、2012年は14.5%と0.5ポイント上昇している。出国者数が60万人以上増えているのだから、当然の