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コラム大学の大先輩は、医員だった頃、教授にある英語論文を手渡され、追試を命じられた。論文を一読した先輩は、憂鬱げに周りの先生たちに漏らした。「妙なブタを実験で飼うことになった。」 後日、この「妙なブタ」がモルモットであることを知った先輩は、きっと胸をなでおろしたにちがいない。英語ではモルモットのことをギニア・ピッグ(guinea pig)という。このギニア、というのは西アフリカにある国の名前である。ギニアの名前を冠するものはいくつかあるが、不思議なことにギニア原産とは限らない。たとえば、西洋料理の食材として使われるホロホロ鳥はギニア・フォウル(guinea fowl : ギニアの鳥)と呼ばれるが、どうもギニア原産というわけではないらしい。 ところで、このホロホロ鳥はギニア・フォウルと呼ばれる前に、ターキー・フォウル(turkey fowl)という名前がついていた。トルコの鳥、である。後にア
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