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2009年12月17日12:03 ★医学部入学〜医師国家試験 カテゴリ医者になるまで 医学部に合格したのは、おそらく数学と物理が満点だったからだと思う。参考書そのままの「光電効果」(アインシュタインがノーベル賞を受賞した論文)とテコの問題が出た。 医学部の入学式で「君達はこれから、身の丈の高さほどの本を暗記することになる」と黒川医学部長が述べられたが、最初の 2年間(教養課程)は、ほとんど勉強せず、麻雀と部活にあけくれ、落第寸前の成績で進学した。その中で、印象に残った講義は、立川教授の医学史と黒川部長の医学概論である。医学史では、医学関係の良書を紹介され、「外科の夜明け」は衝撃的だった。医学概論では、ヒポクラテスの誓いなどを通じて、医師という仕事は特別なのだと教わった。 生物学の期末試験で、同級生 N君は「カレーライスの作り方」を答案に書き、ゼロ点をもらった。去年の噂を真に受けたらしい。
2012年10月31日12:37 ☆★ 日本列島に証明医療が定着しないわけ カテゴリ証明医療 ニセ科学,医療という業界 2005年、英国の超一流内科誌に「日本の証明医療」(Evidence-based medicine in Japan)という記事*が掲載された。何故、日本に証明医療が定着しないのかという内容で、①日本の医師は、データより経験を重視する。②医局構造、先輩医師への従属を挙げていた。 僕に言わせれば、他にも次の理由が挙げられる。③ほとんどの日本人医師は、欧米の一流医学誌(英語)を読まない・読めない(私事だが、医師一年目に国内誌で騙されて以来、日本語雑誌やネット情報は読まない)。④国内学会(4流以下)や国際学会(3流)、また製薬会社主催の研究会に出席して、勉強した気になり、所詮耳学問であること、そして洗脳されていることに気づかない。⑤医療業界の繁栄を目的とした、権威者、製薬会社、
2012年05月26日14:47 ☆★ アトピーは、非常に治りやすい カテゴリまかり通るウソ,医者が治せる病気 作る病気 アトピー性皮膚炎は、「日本皮膚科学会ガイドライン」に準じ治療する。一時大流行した「アトピービジネス*」の影響で、今だステロイドは使いたくないとか、漢方を試したいとか、食事療法に専念する患者を散見するが、そのような方は「ニセ科学」の餌食になって頂くしかない。 ガイドライン通りに治療すると、アトピーは簡単に治る。近隣の皮膚科に、数年通院しても治らないという患者が、僕のところへ来るとすぐに治る。評判が評判を呼び、アトピー患者が増えたが、すぐに治るので儲からない。 治療法は「指の爪を短くしていただく」「入浴後、強力なステロイドを患部に塗り、ラップで覆う」「そして朝にステロイドを流し、保湿剤をすり込む」。ひっかき傷が目立つ患者には「エキザルベ」を併用する、これは僕のオリジナル。数
2012年05月07日10:26 ☆☆☆ 妖術とかわらない代替医療 代替医療に科学のメス カテゴリ証明医療 ニセ科学,医学、科学論文の要約 代替医療とは科学的検証が加えられていない「医療もどき」を指し、証明医療の反意語ともいえる。米国でも代替医療(漢方、マッサージ、気功など)は人気があり、2002年の調査では、6割りのアメリカ人は何らかの代替医療を受けた経験がある。1994年に薬草や植物抽出物は食品添加物に分類され、食品医薬品局(FDA)の規制を受けなくなった。1998年には、代替医療を熱狂的に信奉するハーキン上院議員らの働きで国立補完代替医療センター(NCCAM)が設立された。1998年バートン上院議員は、膵臓癌を膵酵素、コーヒー浣腸そして150種にもおよぶサプリメントで治療するゴンザレス療法に 140万ドルもの予算を拠出した。 米国で最も有名な代替医療家は、アンドリュー・ワイルで、アリ
2011年12月15日08:55 ☆☆★★ 人類は月に行っていない カテゴリまかり通るウソ 都市伝説の一つと一蹴してきた。医学生時代、青山圭秀「理性の揺らぎ」を読み、まさかと理性が揺らいだが、後に「サイババ」はペテン師、異常性癖者と判明、時間を無駄にしてしまった。以来、この手の本を選ぶ時は慎重にしている。 時間の無駄を覚悟で、副島隆彦・著「人類の月面着陸は無かったろう論」、メアリー・ベネット/デヴィッド・S・パーシー・著「アポロは月に行ったのか?」、そしてエム・ハーガー(芳賀正光)著「アポロって本当に月に行ったの?」を購読してみましたよ。結論、人類は月に行っていない、そんなことは現在でも不可能です。 お写真は、有名な「傑作のオルドリン」。右は、写真の不自然な点を指摘した、メアリー・ベネットら・著「アポロは月に行ったのか?」から。①この写真は、目線から撮られたが、バイザーに映っている撮影者(
2012年05月14日10:42 ☆☆☆ エビデンスに基づくサプリメント カテゴリ基礎医学・臨床医学,●僕らのおすすめ サプリメントの世界が最も ニセ科学が横行している。科学的検証が加えられたサプリメントを紹介していきます。 表の見方⇒ ◎=有効性が証明されたもの; ○=予備試験では有効だったが、大規模試験が行われていない; △=各試験で相反する結果; ×=複数の試験で無効; ●=有害; 【副作用・毒性】そして『コメント』 ビタミンA誘導体 ◎ニキビ; ◎乾癬; △ある種の癌 【大量摂取で頭痛、骨痛、肝障害、催奇性(妊婦は一日5,000IU以下)】 ビタミンB1(チアミン) ○うっ血性心不全 『非常に安全、境界型欠乏症は多い(症状;脱力、うつ)』 ビタミンB2(リボフラビン) ○大量摂取は偏頭痛予防 『非常に安全』 ビタミンB3(ニコチン酸) ◎血中、中性脂肪と LDL低下および HDL
2012年12月10日14:33 ☆☆ 風邪薬の犠牲者 カテゴリ医者が治せる病気 作る病気 先ほど、近隣に勤める風邪の患者がみえた。「ルル」を内服したそうで、内服しないほうがよいと説明したが、風邪薬で治ると信じているので手こずった。一ヶ月ほど前、女子高生が来院し、様子をみる様に説明したところ、モンスター・ペアレンツから「なぜ薬をださないのかと」抗議の電話があった、バカを通り越している。その点、拙ブログを読まれていらっしゃる患者は楽である。 2008年11月、前立腺肥大症で他院を通院中で、尿閉(尿が出ない)の患者さん(62才、男性)がみえた。「風邪薬を飲みましたか?」「はい、ルルを」「もう一生飲まないでください」。正常膀胱容量は〜300ml、導尿したところ残尿量は 620mlだった。 泌尿器科の教科書(CAMPBELL's UROLOGY)には、”風邪薬”自体の記載がなく、尿閉の原因不明だが
2012年05月21日13:06 ☆☆★ 痛風とニセ科学の犠牲者 カテゴリ医者が治せる病気 作る病気,証明医療 ニセ科学 尿酸とは核酸(DNAとRNA)の最終代謝産物で、腎臓から尿中に排泄されます。血液中(pH=7.4、37℃)の尿酸の飽和点は「8.5mg/dl」で、これより濃いと尿酸の結晶が関節内や血液中に析出し、関節内に析出すると(好発部位は足の親指)、白血球がこれを攻撃し、痛風発作と呼ばれる炎症反応がおこすことがあります(遺伝的素因があれば)。 尿酸結晶が血液中に析出すると、腎臓(の糸球体)に詰まって行き、痛風腎と呼ばれる腎障害を引き起こします。知らずに放置しておくと、ついには腎機能が廃絶し、透析を受けないと生命を維持できなくなります(糖尿病に続いて、腎不全の第二の原因)。 たかが「痛風」と侮っていると、取り返しがつかなくことがあるのでご注意下さい。医師が知識を持って、先行き(予後)
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