マルチシステミックセラピー(MST)は米国サウスカロライナ医科大学のスコット・ヘンゲラー教授(臨床心理学)らが開発した青少年の暴力、破壊、非行、犯罪行動に対する心理学的介入技法。欧米諸国においては児童・思春期,青年期の反社会的行動への介入技法としては最も知られた技法の一つであり、アメリカ心理学会(APA)等の専門的学術誌で効果が科学的に実証されている数少ない技法である。MSTは今までの心理臨床技法とは全く異なる、極めて構造化されたユニークで新しいコミュニティ介入技法である。反社会的行動を持つ青少年の家族に対して集中的に介入し、問題行動に寄与すると考えられる家族内の要因を特定化して、それを変化させるようとする介入技法である。 ヘンゲラー, S.W.、ショーエンワルド, S.K.、ボルディン, C.M.、ローランド,M.D. カニンガム, P.B. 著、吉川和男監訳