枡野浩一さんと、なにかやりたいね、と練っていた。 「やりたくてしょうがないこと」をつくろう、と。 そして、この歴史的とも言える 出会いあるいは衝突あるいは心中コンテンツが生まれた! 番外編6● 最後になるかもしれない手紙 こんにちは、石川さん。 三十八歳のときにメールしたあと、 ずいぶんご無沙汰してしまっていました。 なんとなく、 よそよそしく、 「さん付け」にしてしまったけれど、 石川さんは相変わらず二十六歳ですね。 私は四十四になりました。 最近は年若い人と一緒に仕事をする機会が増えて、 年齢がいくら下でも、 「さん付け」したくなる人はいるものだなあと、 昔よりは少し謙虚になりました。 あのころ十七歳だった歌人の加藤千恵さんは 二十九歳の売れっ子作家になり、 最近はよく、 金欠のとき、ごはんをおごってもらいます。 去年は石川さん、 亡くなってちょうど百年でしたね。 私は去年、 『歌』