上田市民有志らでつくる「蚕都上田プロジェクト」が、市内の歴史的建造物や史料、伝統行事についての写真や動画をデジタル化し、保存する取り組みを始めた。研究者や観光関係者、学校などに活用してもらう狙い。情報を集めてデジタル化する作業を担う市民グループを近く発足させる考え。データは、29日に開設するホームページ「蚕都上田デジタルアーカイブ」で順次公開していく。 同プロジェクトは2008年7月に発足。蚕糸業で栄えた上田の歴史を生かした街づくりを進めようと、市街地の地図づくりや機織り体験会、シンポジウムなどの活動をしている。 市民グループ発足に向け、同プロジェクトなどは今月半ば、同市大手の蚕都上田館などで人材養成講座を開催。市内外の16人が参加した。 プロジェクト事務局長の前川道博・長野大企業情報学部准教授(52)らが、少子高齢化により伝統行事が途絶える可能性がある―などと、活動の意義を強調。上田東高