公文書管理法の制定を主導した福田康夫・元首相(80)に話を聞いた。 ――小泉内閣の官房長官だった2003年、福田さんが主導して公文書の適正な管理について検討する懇談会を設置しました。なぜですか。 20年前、地元の学校から「記念誌を出すから戦争直後の写真がほしい」と頼まれた。でも、戦争で全部やられてきれいになくなっちゃって、探してもなかなかなかった。いろんな人に探してもらったところ、ワシントンのスミソニアン博物館に写真があると聞いた。そこで見に行ってみると、確かに日本の、それも前橋市の焼け野原の写真があった。 これはえらいことだなと。1枚だけじゃなくてたくさんあった。他の国の写真が都市ごとにあって、簡単に見つけられる。コピーもしてくれる。こういうことを知って、日本にも記録を残すための整備が必要だと感じた。それがきっかけだ。 ――当時は、公文書を管理するという意識が薄かったと思いますか。 法的
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