石井町教委は15日、石井町石井の井ノ元遺跡から古墳時代前期(4世紀前半~半ば)の土器群が出土したと発表した。県内で同時期の土器がまとまって出土するのは初めてで、町教委は「土器によって年代を決定する編年研究の基準資料となり得る」としている。 土器群は地下約1・8メートルで見つかり、南北10メートル、東西35メートルにわたって帯状に広がっていた。完全な形を残す物だけで250個以上あり、うち7割を祭祀(さいし)用と思われる小型丸底壺(つぼ)や高坏(たかつき)が占める。手ごね土器や石製小玉、鉄製鍬(くわ)先なども発掘された。 町教委は、祭祀後に土器を捨てた場所と推定し、近くに祭祀が行われた遺構が存在するとみている。南側に渡内川があることから、水の神を祭る祭祀が行われていた可能性もある。 今回調査したのは約1500平方メートル。西側に隣接する石井幼稚園の改築工事に伴い、5月から発掘に取り掛かった。近