道路交通法違反(酒気帯び運転)などに問われた男性被告の控訴審で、東京高裁(秋葉康弘裁判長)が「入れ歯安定剤に含まれるアルコールが検知された可能性がある」として、同法違反について逆転無罪とする判決を言い渡し、確定していたことがわかった。飲酒していなくても誤って摘発される恐れを指摘した極めて異例の判断で、警察の呼気検査にも影響を及ぼす可能性がある。 同法違反などに問われたのは、静岡県沼津市の医師の男性(49)。2015年3月と5月の朝、浜松市内と静岡市内で、酒気を帯びた状態で乗用車を運転したなどとして起訴された。男性は通勤途中に警察の呼気検査を受け、3月は呼気1リットル中約0・15ミリ・グラム、5月は同0・3ミリ・グラムのアルコールが検知されていた。 男性側は、1審・静岡地裁から無罪を主張。男性は上あごが総入れ歯、下あごが部分入れ歯で、「入れ歯を装着するために検査直前に使用した入れ歯安定剤にア
1994年の創刊から一貫して、偏差値だけにとらわれない大学の真価を伝えてきた「大学ランキング」。最新版では全国770の大学を対象に教育や研究、入試など86項目を調査、各順位を掲載している。今回、大学図書館ランキング(総合部門)で初の1位になったのが奈良大学だ。その理由を探るために図書館を訪問してみた。 【写真】超貴重! 所蔵されているダーウィン『種の起源』初版本はこちら * * * 近鉄・京都線の高の原駅は、奈良市北西部に位置し関西文化学術研究都市の入り口にあたる。バスに5分ほど揺られると、奈良大のブルーの看板が見えてきた。校内に入り、なだらかな丘陵地帯に立つ校舎を結ぶ外回廊を進んだ先に図書館がある。見晴らしがよく緑を揺らす風も心地よい。開放的なエントランスには大きな一対の仁王像が展示されていて、このあたりが古都であったことを再認識させられる。 「世界最古の印刷物と言われる『百万塔陀羅
【ジョン・ミッチェル特約通信員】米中央情報局(CIA)が沖縄世論を研究するため、ポップ音楽などを広く分析していたことが分かった。CIAがまとめた解説書は、BEGIN(ビギン)やモンゴル800、Cocco(コッコ)さんなどの歌詞、「琉神マブヤー」のヒーロー像を題材に、「平和を愛する人々」「美しい島々」といった県民の自己認識を説明している。 【写真】CIAの解説書「沖縄における基地と政治」 解説書の題名は「沖縄における基地と政治」。2012年、CIAオープンソースセンターが米政府の政策立案者向けにまとめた。「公用限定」に分類されており、本紙が情報開示請求で入手した。 Coccoさんの歌から「ジュゴンの見える丘」を取り上げ、「沖縄のもろく美しい環境に光を当てた」と解説。「ジュゴンは、反基地や自然保護の活動家が普天間飛行場の移設に伴う環境への影響を示すため、広く利用している」と警戒感も示す。 モン
この2月から異様な売れ行きを見せている文庫本がある。 『仙境異聞・勝五郎再生記聞』 (岩波文庫)。江戸後期の国学者、平田篤胤(ひらた・あつたね 1776-1843)による「天狗にさらわれて帰ってきた少年へのインタビュー」の記録だ。なぜ今、天狗少年の話? 篤胤の研究者でもある日本思想史家の子安宣邦さんに聞きました。 【写真】なぜか売れている『仙境異聞』の校訂に使われた貴重な和本 ◆ ――子安さんが校注(校訂と注釈)した『仙境異聞』がツイッターを中心に大きな話題になり、相継いで増刷されるほどの売れ行きをみせています。 子安 いやあ、これはたしかに異常なことですね。「人の魂はどこへ行くのか」をテーマに記紀神話などによって考え続けた国学者篤胤の主著は『霊の真柱』(たまのみはしら)で、『仙境異聞』はその篤胤の著書としても風変わりなものです。言ってみれば、学者によって記録された「異界通信」みたいなもの
4月5日、アニメーション監督の高畑勲さんが肺がんで亡くなった。82歳だった。 高畑さんは東大仏文科在学中、フランスの長編アニメ『やぶにらみの暴君』に感銘を受け、アニメーションの世界に関心を持った。大学卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)に入社し、1968年、『太陽の王子 ホルスの大冒険』で監督デビュー。 1971年、宮崎駿監督らとAプロダクションに移り、『ルパン三世』を手がけた。以後、『アルプスの少女ハイジ』『母をたずねて三千里』『赤毛のアン』などに関わる。 1985年、宮崎監督らとスタジオジブリを設立し、『火垂るの墓』『平成狸合戦ぽんぽこ』など数多くの名作を作り上げてきた。2013年の『かぐや姫の物語』では、アカデミー賞アニメ部門にノミネートされている。 そんな高畑さんを悼むのは、シンエイ動画名誉会長の楠部三吉郎さんだ。 「高畑さんは僕の恩人ですから。今、すごく悲しいです」 楠部さ
---------- 集められた社員たちに、何の前触れもなく告げられたのは、社長一族の突然の退任劇。33歳の新社長は「出版に興味ないんですよ」と断言……。老舗出版社に、いったい何が起こったのか。その内情を、2月16日発売の週刊現代が詳しく報じている。 ---------- 細木数子の『六星占術』シリーズや雑誌『一個人』『歴史人』で知られる出版社・KKベストセラーズが危機に瀕している。 事の発端は2018年2月1日。 社内で全体朝礼が開かれ、栗原武夫社長が前日限りで社長を退任したことを事後報告。廃業支援などを行うコンサルティング会社代表で、33歳の公認会計士・塚原浩和氏の新社長就任が発表された。 社員からは「会社を何だと思っているんだ!」などと怒号が飛んだが、栗原社長は「力不足で申し訳なかった」と語り、姿を消したという。 同社の売り上げは、2011年度は約120億円だったが、2016年度は約
筑波研究学園都市の研究者らを対象とした職場のストレスや生活環境のアンケートで、最近1年間で自殺を考えたことがあると答えた人が246人に上ることが7日までに、筑波研究学園都市交流協議会のまとめで分かった。同協議会は「各機関でストレスを抱えた職員へのメンタル対策が重要になる」と強調している。 調査は同協議会の労働衛生専門委員会が5年ごとに実施。今回は昨年2~3月、53機関、1万9481人を対象にネット(無記名)で行い、7255人から回答(回答率37・2%)を得た。 「これまでの人生で自殺を考えたことがあるか」との問いには、1096人(26・4%)があると答え、厚労省の2016年度自殺対策に関する意識調査結果の23・6%と比べ高かった。さらにこのうち「最近1年以内に自殺したいと思ったことがあるか」の問いには、22・4%の246人があると答え、厚労省調査の18・9%より高かった。 性別では男性が多
お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。 Internet Explorerのアップデートについて 1月7日、ついにNHK大河ドラマ『西郷どん』が始まった。林真理子氏の小説が原作、『花子とアン』などで知られる中園ミホ氏が脚本。 明治維新の英雄・西郷隆盛を鈴木亮平(34)が演じるが、「史実との違いを探せばきりがありません」と語るのは、鹿児島・志學館大学の原口泉教授(70)だ。 『翔ぶが如く』(1990年)、『篤姫』(2008年)などの大河に携わり、『西郷どん』でも時代考証を担当。その原口教授自ら、史実との違いをツッコんでくれた。 【フェイク1】西郷隆盛と主君の出会い 「第1回の放送で藩主・島津斉彬(渡辺謙)がお忍びで薩摩へ帰り、幼少期の西郷隆盛と出会います。し
次女(5)の腕をストーブに押しつけるなどしたとして、兵庫県警伊丹署は12日、傷害の疑いで、伊丹市の無職の女(26)と、女と同居する会社員の母(47)を逮捕した。いずれも容疑を認めているという。 【写真】帰省した孫の面倒を誰がみるかで妻とケンカ 通報され包丁手に激怒 逮捕容疑は1月10日ごろ、女が自宅で次女の左腕をストーブに2度押しつけてやけどを負わせたほか、同9日ごろ次女の祖母にあたる女の母が、顔に包丁を当てるなどしてけがを負わせた疑い。 同署によると、11日夜、自宅近くのコンビニエンスストアに次女が10円硬貨を握りしめて訪れ、「おなかがすいた」と店員に言ったことから、不審に思った店員が110番した。次女は素足のまま靴を履いており、つま先が紫色になっていたという。 容疑者宅は7人家族で長女(6)、三女(4)も一緒に暮らしている。
京都市左京区の山林で、平安時代前期とみられる建物2棟の遺構が17日までに確認された。周辺では、平安時代中期-室町時代の山岳寺院、如意寺跡が見つかっている。今回の建物跡は、如意寺の境内を描いた古絵図と一致せず、平安時代前期以前にあったとされる幻の「檜尾古寺」の可能性があるという。 調査地は、大文字山(如意ケ嶽)の南約250メートルに位置する尾根の南向き斜面。昨冬、シカが広範囲に草を食べたことで複数の礎石が見つかった。元京都市考古資料館長で京都女子大非常勤講師の梶川敏夫さんと同大学考古学研究会の学生が8月に測量・調査した。 尾根の一部を削り、2段の平たん地が造成されていた。それぞれの礎石の配置から、上段に東西15メートル、南北2・7メートル、下段の東部に東西14・4メートル、南北8・1メートルの建物があったとみられる。 現場は1985年以降の継続的な調査で、園城寺(三井寺、大津市)の別院如意寺
【AFP=時事】(更新)米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニー(Walt Disney)は9日、人気SF映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」シリーズの新たな3部作を製作すると発表した。 【写真】ダース・ベイダーの純金マスクお披露目 映画公開40周年記念で ロバート・アイガー(Robert Iger)最高経営責任者(CEO)は四半期決算の電話会議で、「『スター・ウォーズ』シリーズに関しては大きな野心を持っている」と表明。最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ(Star Wars: The Last Jedi)』のライアン・ジョンソン(Rian Johnson)監督と、新3部作製作の契約を結んだことを明らかにした。 アイガー氏は「スター・ウォーズ」シリーズについて、制作元のルーカスフィルム(Lucasfilm)を買収して以来、「予想を上回る」実績をあげてきたと指摘した。 ディズニ
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