タグ

ブックマーク / www.sankei.com (130)

  • 火野正平さん「こころ旅」NHKがロケ中止発表 公式HPで理由は「腰痛悪化」

    俳優の火野正平さん(74)が出演するNHKBSの人気番組「にっぽん縦断 こころ旅」について、NHKは番組公式ホームページで、「2024春の旅」のロケを中止すると発表した。火野さんの持病の腰痛が悪化したと説明している。 同番組は4月8日からNHKのBSP4Kで、BSでは15日から「2024春の旅」の放送がスタートしていたが、それぞれ1週間分の放送を終えた翌週から「予定を変更してお送りします」との断りが表示され、同番組の再放送が行われていた。 10県にまたがる自転車旅を予定公式ホームページには「春の旅中止のお知らせ」と題し、火野さんの事務所から持病の腰痛が悪化したとの連絡があり、ロケを中止した経緯などが記されている。NHKは予定を変更し、「2023年の旅」を再放送する方針だ。 「2024秋の旅」については「決まり次第、HPでお知らせいたします」としている。 同番組は、視聴者から募った「こころの

    火野正平さん「こころ旅」NHKがロケ中止発表 公式HPで理由は「腰痛悪化」
    shig-i
    shig-i 2024/04/30
    そんなことになっていたのか
  • 茨城・石岡市 低い知名度を打破 「黄門さま、アントラーズに負けない」と歴史前面に

    神社や寺を訪れて授かる「御朱印」が人気を集める中、茨城県石岡市は御朱印の古墳版ともいえる「御墳印(ごふんいん)」を作成し販売を始めた。石岡市は県内最大の古墳があるなど古い歴史を持ち、商業の街としても栄えたが、全国的な知名度は低い。御墳印を切り札に知名度を上げたい考えで、「水戸黄門を擁する水戸市にも負けない」と一部の市民は歴史プライドをのぞかせている。 舟塚山古墳の御墳印石岡市が販売するのは国指定史跡、舟塚山(ふなつかやま)古墳(同市北根)の御墳印。全長186メートルの前方後円墳で茨城県内では最大、東日でも2番目の規模を誇る。5世紀前半に築造されたと考えられ、被葬者は不明だが霞ケ浦一帯を支配していた有力者とみられている。 市教育委員会のほか、市立ふるさと歴史館で1枚300円で販売中。実際に石岡市を訪れてほしいとの考えから郵送などは行っていない。 文化庁の令和3年度「埋蔵文化財包蔵地数」に

    茨城・石岡市 低い知名度を打破 「黄門さま、アントラーズに負けない」と歴史前面に
    shig-i
    shig-i 2024/04/21
    御墳印で街おこし
  • 明智光秀の坂本城、石垣保存へ 宅地造成工事は中止 国史跡指定を目指す

    戦国時代に明智光秀が築いた坂城跡(大津市)で見つかった全長約30メートルの石垣と外堀跡について、佐藤健司市長は20日開会の2月市議会通常会議で、城跡で当初予定された宅地造成工事を中止し、保存する方向で事業者と大筋合意に至ったと明らかにした。市は今後、城跡の国史跡指定を目指す。 文化庁によると、工事をやめて保存に取り組むのは珍しいという。 佐藤市長は、市議会通常会議で「市から事業者に対して、工事計画の中止を要請しておりましたが、このほど開発許可の廃止を届け出ることについて大筋での合意に至った」と報告。事業者の三王不動産流通(同市)には「心から感謝申し上げる」と述べた。 城跡では、宅地造成工事に伴い市が昨年10月から約900平方メートルを発掘調査。地上に痕跡が残らず、これまで「幻の城」と呼ばれてきた坂城の三の丸外堀と推定される石垣などが出土した。 今月10、11日の現地説明会には全国から

    明智光秀の坂本城、石垣保存へ 宅地造成工事は中止 国史跡指定を目指す
    shig-i
    shig-i 2024/02/20
    めずらしい
  • 藤原道長ゆかりの法成寺跡から鮮やかな緑釉瓦、遺構の出土は初 思いはせる「光る君へ」の世界 

    平安時代に権勢を振るい、今年の大河ドラマ「光る君へ」に主人公の紫式部とともに登場する藤原道長が創建した寺院「法成寺(ほうじょうじ)」跡(京都市上京区)から、当時の井戸跡と鮮やかな色彩の緑釉(りょくゆう)瓦の破片が出土し、市考古資料館が16日発表した。法成寺の遺構が出土したのは初めて。 法成寺は道長が寛仁3(1019)年の出家後に建てた寺院で、鎌倉時代末期の14世紀前半に廃絶した。その後、度重なる鴨川の氾濫で寺跡は流され遺構も見つかることもなく、未解明の部分が多かった。 京都御苑東隣に建つ梨木神社境内でのマンション建設に伴い、民間調査団体「古代文化調査会」が寺跡の北西角の約500平方メートルを発掘調査。井戸跡(直径2・2メートル、深さ1・75メートル)と寺域の北限を示す東西溝が出土した。いずれも一緒に出土した土器などから道長時代の遺構と判明した。 法成寺の北西角から出土した井戸跡。寺の遺構と

    藤原道長ゆかりの法成寺跡から鮮やかな緑釉瓦、遺構の出土は初 思いはせる「光る君へ」の世界 
  • 大津・穴太遺跡、最古級の庭園か 石積み遺構出土(1/2ページ)

    大津市穴太(あのう)の穴太遺跡で飛鳥~奈良時代の池の護岸とみられる石積み遺構が出土し、市文化財保護課が15日、発表した。専門家は「西方の山々の谷筋からの水を利用した庭園の一部ではないか」と推察。庭園であれば、奈良県明日香村の国史跡・飛鳥京跡苑池と並び最古級の事例となるという。 宅地造成工事に伴い、細長い範囲を今回、発掘調査した。出土した石積みは、L字型の東面(長さ5メートル、高さ0・7メートル)と北面(3・7メートル、0・6メートル)。東面は全長13メートル以上に及ぶと推定され、方形基壇の一角の可能性がある。 東面の石積みの下では、底面を粘土で固めたすりばち状の水ため(直径2・5メートル、深さ0・3メートル)が出土。石積みは人工池の護岸となるため、庭園の一部である可能性も浮上した。

    大津・穴太遺跡、最古級の庭園か 石積み遺構出土(1/2ページ)
  • 次期朝ドラ撮影中に重文の床を破損 NHK、10人でリハ中

    NHK大阪放送局は26日、今年秋スタートのNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ブギウギ」の撮影中、国の重要文化財に指定されている滋賀県東近江市の百済寺(ひゃくさいじ)の堂の床を破損したと発表した。 NHKなどによると、同寺の許可を得て25日午前から境内で撮影を実施。堂の濡れ縁で、出演者10人がダンスの練習をするシーンのリハーサルを始めた直後、床板を支える木材が折れ、床板約20枚が最大30センチ沈んだ。出演者らにけがはなかったという。 破損した百済寺濡れ縁の床下。床板を支える木材が折れている(NHK提供)文化庁によると、堂は江戸時代前期の建物。NHKは「貴重な文化財を破損したことを深くおわびいたします。関係機関の指導に従い、修復などに適切に対応してまいります」とのコメントを出した。

    次期朝ドラ撮影中に重文の床を破損 NHK、10人でリハ中
  • 【動画あり】神武天皇陵の調査現場を研究者らに公開 造成時に混入した土器片や青銅貨など出土

    初代天皇の墓とされる神武天皇陵(奈良県橿原市)の敷地内から縄文~弥生時代などの遺物が出土し、宮内庁は9日、報道陣や研究者らに現場を初めて公開した。昭和10年代の大規模造成で周辺から土が運び込まれており、遺物はその際に混入した可能性が高いという。 墳丘を囲む堀の外側に位置する畝傍(うねび)陵墓監区事務所の建て替えに伴い、11月から宮内庁が5カ所、計68平方メートルを発掘調査。近代の造成土の層から、縄文~弥生時代の土器や古墳時代の土師(はじ)器の破片、大正5年に鋳造が始まった一銭青銅貨などが確認された。 神武天皇陵=9日午前、奈良県橿原市(恵守乾撮影)宮内庁が管理する陵墓や陵墓参考地は部外者の立ち入りが厳しく制限されてきたが、近年は地元自治体が発掘調査に参加するなど立ち入りが認められるケースも。この日も考古学の研究者ら37人が現場を訪れ、奈良県立橿原考古学研究所の岡林孝作副所長は「さまざまな時

    【動画あり】神武天皇陵の調査現場を研究者らに公開 造成時に混入した土器片や青銅貨など出土
  • 仁徳陵で新たな埴輪列 視察の研究者も権力の大きさ実感

    国内最大の前方後円墳で世界遺産、堺市堺区の仁徳天皇陵古墳(大山古墳、墳丘長486メートル)で宮内庁と同市が行っている共同調査について、研究者を対象にした発掘現場の公開が19日午後、行われた。墳丘を囲む堤の両側に円筒埴輪(はにわ)列が見つかり、荘厳に飾られていたことが判明。大規模な土木工事が改めて裏付けられた。事前に視察をした専門家らも含め、「当時の倭国(日)がどのように統一されていったのかを考えるうえでも重要な資料」と壮大さを実感。今後の調査に期待をかけた。 古墳の保全整備に向け、平成30年以来3年ぶりに調査し、墳丘を囲む2重の堤のうち内側の第1堤を発掘。直径30~35センチの円筒埴輪が並んだ状態で見つかった。 福永伸哉・大阪大大学院教授(考古学)は「国内最大の古墳にふさわしい荘厳な造りであることが分かった」と評価。大規模な工事が行われたことが明らかになり、「国家的プロジェクトとして大王

    仁徳陵で新たな埴輪列 視察の研究者も権力の大きさ実感
  • 平城宮跡から奈良時代の竹製物差し 実用品か

    平城宮跡(奈良市)から奈良時代の竹尺(物差し)が出土していたことが分かり、奈良文化財研究所が紀要2021で発表した。平城宮跡でこうした竹製の物差しが確認されたのは初めて。当時、役所で実用品として使われた可能性が高く、約1300年前の竹材利用について知る貴重な資料となるという。 同研究所が平成20年、役所が集まっていた平城宮跡の東方官衙(かんが)地区で行った発掘調査で、ごみ捨て穴を発見。穴の土を持ち帰って調査したところ、2年前に竹尺の可能性がある遺物を確認し、詳細を調べていた。 竹尺は、9片の断片で残っており、長さ3・4~13・7センチ、幅1・7~1・8センチ、厚さ0・2センチ。約3ミリ間隔の目盛りが刻まれ、約1・5センチや約3センチの部分は長く、それぞれに墨が入れられている。 復元すると、約45センチの竹尺になると推測。約3ミリという最小単位が刻まれ、側面に墨の跡も確認されたことから実用品

    平城宮跡から奈良時代の竹製物差し 実用品か
  • 縄文人の家、「茅葺き」から「土屋根」へ 研究30年の成果

    かつて近世の古民家のような茅葺きに復元された縄文時代の住居が、土をかぶせた屋根に変わってきた。発掘調査に基づいており、新たに復元整備される遺跡では土屋根が主流になるとみられる。31日まで開催中のユネスコ世界遺産委員会では、土屋根が複数箇所で見られる「北海道・北東北の縄文遺跡群」が登録される見通し。縄文集落の景観イメージは大きく変わりそうだ。 まるで土饅頭裏側から見ると、まるで土饅頭だ。「北海道・北東北」を構成する17遺跡の一つ「入江貝塚」(北海道洞爺湖町)の復元住居は土で覆われ、従来の茅葺きとイメージを大きく違える。「風が入らず、保温性が高い」(同町教育委員会)という。 茅葺きのイメージがあるのは、現在見られる復元住居の多くが茅葺きのためだ。縄文や弥生時代の家は、地面を掘りくぼめて複数の柱を立て、その上に屋根を掛けた半地下式の竪穴住居。床のくぼみや柱穴は全国で見つかっているが、失われた屋根

    縄文人の家、「茅葺き」から「土屋根」へ 研究30年の成果
  • 【気になる!】新書『埴輪は語る』

    裳(も)(スカート)の裾をまくって「チラ見せ」する女子像は巫女(みこ)とみられる。タカ狩りに臨む王や、水鳥の群れも。各地で出土した埴輪の写真が掲載され、丸みを帯びた造形がかわいい。 書によれば、埴輪は古墳の主である王の治世をビジュアル化した「古墳の飾り」。儀礼や狩りといった場面を表現したり財物を示したりした。見える場所に展示され、王の政治の正当性をアピールしたという。 著者は国指定史跡、保渡田(ほどた)古墳群(群馬県)の調査を担当した考古学者。埴輪群が表現した情景や据えられた場所が分かりやすく説明され、古墳めぐりのガイドブックとしても役立つ。(若狭徹著、ちくま新書・990円)

    【気になる!】新書『埴輪は語る』
  • 京都町家「川井家住宅」室町時代の建築裏付け 民間調査で判明

    室町時代に建てられた「国内最古の町家」とされながら平成30年に解体された京都市中京区の「川井家住宅」の跡地を調査した結果、同時代の建築であることが裏付けられたことが7日、調査を実施した民間団体「古代文化調査会」(神戸市東灘区)への取材でわかった。 川井家は北野天満宮(京都市上京区)の神職で代々麹(こうじ)づくりを営んでいたとされ、住宅は応仁元(1467)年築と伝えられていたが、文化財としての指定・登録がなく、維持費捻出が困難となったことから元所有者が不動産開発業者に売却。家屋を残そうとした市と業者の交渉も不調に終わり、平成30年8月に解体された。 今回、解体後のマンション建設のため跡地約320平方メートルを調査。母屋の計12カ所の柱を支えた礎石の脇から出土した掘っ立て柱の跡(直径20センチ前後)が16世紀後半の安土桃山時代の土器を含む土で埋められていたことから、それ以前の室町時代に建てられ

    京都町家「川井家住宅」室町時代の建築裏付け 民間調査で判明
    shig-i
    shig-i 2021/05/30
    「家屋を残そうとした市と業者の交渉も不調に終わり、平成30年8月に解体された」
  • 橘諸兄創建の五重塔か 奈良時代の基壇跡が出土 京都・井手寺跡

    奈良時代に聖武天皇のもとで政権中枢を握った橘諸兄(たちばなのもろえ)(684~757年)ゆかりの京都府井手町の「井手寺」跡近くで、8世紀中ごろの建物の基壇跡が出土し14日、府埋蔵文化財調査研究センターが発表した。基壇の規模から五重塔とみられ、諸兄が創建した可能性もあるという。諸兄は当時、左大臣として藤原氏をしのぐ権勢を持ち、センターは「橘氏の権力の大きさを示す重要な成果」としている。 井手寺は、諸兄が創建した氏寺で、約240メートル四方の伽藍(がらん)があったとされる。町役場建設に伴い伽藍東端から東約50メートルの場所で発掘したところ、大小の石が敷き詰められた方形の建物の基壇の北辺と西辺の一部が出土した。 基壇は自然石と割石を積みあげ、北辺は15・3メートル、西辺も北辺と同じ長さと推定された。周囲には雨落ち溝と石敷きの床が広がり、北、西辺いずれにも階段跡が残り、北辺では4段分が確認された。

    橘諸兄創建の五重塔か 奈良時代の基壇跡が出土 京都・井手寺跡
  • 細胞認識AIが古文書も解読 新雑誌「REKIHAKU」が伝える歴史研究最前線

    国立歴史民俗博物館が新創刊した雑誌「REKIHAKU」(左)。リニューアル前の旧誌(右)よりも分厚く、内容も充実した 国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)が新たな歴史雑誌「REKIHAKU」を創刊した。古文書解読に医学用AIが応用されている最新研究や伝説の皇后がお札の肖像画に起用された秘話など歴史トリビアが満載の定期雑誌だ。近年ささやかれる文系不要論を背景に、歴史学の存在意義を見つめ直そうとする研究者らの危機感も行間ににじむ。(文化部 篠原那美) プロ編集者がダメだし 創刊号では、同館が取り組む最新研究が数多く紹介された。興味深いのは、理系を含む他分野との連携が進んでいること。例えば、歴史研究に欠かせない古文書のくずし字を認識するシステムが開発され、そこには生物医学で細胞や臓器の画像認識に用いられるAI(人工知能技術が応用されているという。 「これまでも研究成果を紹介する雑誌を発行してきま

    細胞認識AIが古文書も解読 新雑誌「REKIHAKU」が伝える歴史研究最前線
  • 【本ナビ+1】ライター、永青文庫副館長 橋本麻里 美術が向かい合う困難とは『アートがわかると世の中が見えてくる』

  • 【私と胸高鳴る人たち(1)】青木崇高が語る 「落語」が繋いだ国境と歴史、そしてドラマ(1/2ページ)

    私、青木崇高はこれまで、伝統芸能を基にしたドラマに出演させていただいている。 上方落語の世界を舞台にしたNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」(平成19~20年)、近松門左衛門をめぐる痛快娯楽時代劇「ちかえもん」(NHK 同28年)。そのほかNHK大河ドラマ「龍馬伝」「平清盛」「西郷どん」(同22年、24年、30年)など伝統芸能の指導の先生方が撮影現場に来られる時代劇への出演も多い。 現場では歌舞伎俳優や落語家、狂言師の方との共演もある。談笑をしたり一緒にご飯をべたりするのだが、後日彼らの職である伝統芸能を生で観ると「あぁ、なんてことだ…。人を魅了する化け物じゃないか…」と、気軽に話しかけていた自分を思い出し顔を赤らめるのである。 私は伝統芸能一家の生まれでもないし、伝統芸能に長く深く触れてきたわけでもない。不勉強であることはご容赦願いたい。ごく普通な私の視点で伝統芸能に関したことを綴(

    【私と胸高鳴る人たち(1)】青木崇高が語る 「落語」が繋いだ国境と歴史、そしてドラマ(1/2ページ)
  • 【本ナビ+1】ライター、永青文庫副館長・橋本麻里 気概伝わる歴史展望最前線

    □『渡来系移住民 半島・大陸との往来』吉村武彦、吉川真司、川尻秋生編(岩波書店・2600円+税) この春は東京国立博物館での「出雲と大和」や「法隆寺金堂壁画と百済観音」など、考古学ファン垂涎(すいぜん)の展覧会が、新型コロナウイルス禍によって次々と会期半ばで閉幕、あるいは中止を余儀なくされている。 無念の思いを座右で慰めてくれるのが、岩波書店の「シリーズ 古代史をひらく」(全6冊予定)だ。自由に空想の翼を羽ばたかせる楽しみもあるが、精緻な研究の進展の結果、歴史の新しい展望がひらけていく最前線の「面白さ」を、やさしく、深く伝えよう、というテーマ設定は、美術展とも似ている。 シリーズ最新刊となる書が扱うのは「渡来系移住民」だ。「海を渡ってきた人々」をめぐる用語について、歴史学の領域でいまだ決着のついていない議論をいったんおき、「定住ないし定住に近い彼および彼女ら」を示す新しい用語をそのまま表

    【本ナビ+1】ライター、永青文庫副館長・橋本麻里 気概伝わる歴史展望最前線
  • 【歴史シアター】製鉄、律令国家作り支え 黒土遺跡に最古級の鋳造施設 滋賀・草津(1/2ページ)

    飛鳥時代末期(7世紀末~8世紀初頭)に大型の鍋釜を鋳造した施設跡が確認された滋賀県草津市南笠町の黒土遺跡。鉄などの鋳造遺構としては国内最古級で、口径が1メートルを超す巨大な鍋釜など高度な製品作りを行っていた。周辺には同時代の製鉄遺構も点在。同遺跡一帯は早くから、製鉄から鋳造までを手掛ける鉄製品の一大生産拠点だったようだ。天智天皇(626~671年)が営んだ大津宮からそう遠くなく、遺跡脇には、畿内と東北を結ぶ官道・東山道が通っていた。ここで作られた鉄製品は、都や各国衙・郡衙などに運ばれて、律令国家を支えていたのかもしれない。 (編集委員 上坂徹、写真も) ■飛鳥文化末期 同遺跡で確認された鋳造施設跡。深さ1メートルから0・3メートル掘られた土坑(どこう=くぼみ)4基を確認。数メートル間隔で並んでおり、このうち3基が鋳込みに使われていた。その中のひとつは赤く焼けており、直径1・4メートルの輪状

    【歴史シアター】製鉄、律令国家作り支え 黒土遺跡に最古級の鋳造施設 滋賀・草津(1/2ページ)
  • 高松塚古墳壁画、まもなく修復完了 保存公開施設も検討へ(1/2ページ)

    奈良県明日香村の文化庁施設で進められている国宝・高松塚古墳壁画(7世紀末~8世紀初め)の修復作業が3月で完了する。約12年にも及んだ修復期間を経て、専門家は「きれいになった」と太鼓判。県や村が壁画の世界遺産登録を目指すほか、文化庁は保存公開施設を早期に完成させる考えだ。(野崎貴宮) 高松塚古墳壁画は、かびなどによる劣化が指摘されたことから、文化庁が平成19年に石室を解体。「飛鳥美人」として知られる西壁女子群像などの壁画が描かれた石材を村内の修復施設に運び込み、化学物質や紫外線を使って汚れを落とした。さらに、当初10年だった修復期間を今年度末まで2年延長し、下地にあたる漆喰(しっくい)層のもろくなった部分を膠(にかわ)などで強化した。 文化庁の「古墳壁画の検討会」座長の和田晴吾・兵庫県立考古博物館長は「かびなどで汚れた部分が取り除かれ、壁画来の色が出ている。これ以上手を加えず、現在の状態を

    高松塚古墳壁画、まもなく修復完了 保存公開施設も検討へ(1/2ページ)
  • 【一聞百見】「地層は語る」秀吉が驚愕した慶長伏見地震 地震考古学者 寒川旭さん(1/3ページ)

    死者6434人、4万3千人余りの負傷者を出した阪神大震災は四半世紀を経過し、来月には2万人以上の死者・不明者を出した東日大震災が発生から9年となる。巨大地震のメモリアルのたびに展開される新聞・テレビの特集で、コメンテーターとして頻繁に登場しているのが地震考古学者の寒川旭さん(72)=産業技術総合研究所名誉リサーチャー=だ。ちょっと耳慣れない「地震考古学」だが、それは地震の発生源となる活断層や遺跡発掘の調査結果と、古文書などの歴史資料を結び付けて、地震の歴史を研究する学問。地震考古学の提唱者である寒川さんに、研究への思いを聞いた。(聞き手 上坂徹 編集委員) ■新たな学問分野を提唱「日の地震と被害の歴史を知ることで、これからの地震への備え、教訓にしてもらいたいからです」。東北大学で地学、特に活断層の研究をしてきた寒川さんは、大学院博士課程を修了後、研究職として通産省工業技術院地質調査所(

    【一聞百見】「地層は語る」秀吉が驚愕した慶長伏見地震 地震考古学者 寒川旭さん(1/3ページ)