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ハレの食で中風封じ 新しい風呂には年配の人から。中風しないように、長生きするようにと願いながら、うどんを食べる=財田町財田中 「百聞は一見に如(し)かず」とはうまく言ったものである。残したい香川一一〇の中で、知らなかった人は本当に驚くテーマかもしれない。ある地域では全くの当たり前、そこと縁がなければ「ほんまかいな」の話。「新しい風呂(ふろ)でうどんを食べる風習」―。本当にあるんです。 ここは財田町。ある若い夫婦が家を新築した。中に荷物が入ったばかりの日、おじいちゃんが一番風呂を浴びている。台所ではおばあちゃんがうどんを用意。だしをかけただけの素うどんが風呂場に運ばれ、おじいちゃんが湯船に漬かったままうどんをすする。初めて見ると不思議な光景だが、このあたりでは珍しくない。「はじめの風呂に入ったら中風(ちゅうぶ)せんと言うけど。うどん食べるんは何でやろう」。家族全員が首をかしげる。「やっぱり長
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