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大谷翔平
aidagawa.hatenablog.com
眠れないので小説について書こう。 ウエルベックの小説全般に対するネタバレへの配慮はないから、もしも読みたいと思っていて、ネタばらしされるのが嫌なら、引き返していただきたい。 ミシェル・ウエルベック『服従』を読んだ。 彼は恐らく世界的に政治的な影響力を持ちうる作家なんだが、最初の小説『闘争領域の拡大』から殆ど問題は変わっていない。 故にこのデビュー作について簡単に要約しておくことは彼の問題意識を理解する役に立つ。 この小説のタイトルが意味しているのは、資本主義社会が生まれ、あらゆる自由(性的タブーを含めたあらゆるタブーの喪失、社会階級がなくなり、同性愛者や女性が自由を得たこと)が増加した結果、金だけでなく恋愛も激しい競争に巻き込まれるようになったことの哀しみを、一人の全く女性に愛されない、女性に愛されたくてたまらない人間を観察することによって表現している。 そして彼は『闘争領域の拡大』でそれ
フルサトをつくる: 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方 作者: 伊藤洋志,pha 出版社/メーカー: 東京書籍 発売日: 2014/04/28 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る を読んだ。 鈴木みその限界集落温泉という本を随分前にphaさんが紹介していて、それを現実化したらこうなるのかって感じだった。 ”フルサト”は少ない支出で暮らしていけて、人間関係もあるような居場所のことだ。それは故郷みたいな人間関係の強いしがらみはあんまりなくて、でも都会ほど離れ離れになっているわけでもない。 空き家を格安で借りて修繕して、人の集まりを増やしていく。 そういうことを具体的にどうするかについて語られている。 ここで描かれているフルサトの情景は、なんだか理想的なものに思える。そしてそこにあるのは高尚な理念とかではなく、安く住めるとか、都会に比べて退屈しないとか、若いだけで
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