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ずいぶん時間がかかった。 2月19日、ハンガリー憲法裁判所が、「圧政のシンボル」の公共の場での使用を禁じた刑法の条項を、憲法違反であるとして無効との裁定を出した。 対象の刑法条項(刑法(1978年法律第IV号)269条B.§)は、体制転換後の1993年に改正されたもので、全部訳してみると下記の通り。 ------------ 圧政のシンボルの使用について 269/B. § (1) 鉤十字(horogkereszt)、SS記章(SS-jelvény)、矢十字(nyilaskereszt)、鎌と槌(sarló-kalapács)、五頂点の赤い星(ötágú vöröscsillag)、または、これらを描いたシンボルを、 a) 配布する、 b) 公共の場で使用する、 c) 公刊する者は、 より重大な犯罪を伴わずとも、不法行為を行ったとみなされ、罰金刑に処す。 (2) ただし、(1)において規定さ
12月2日の日曜日、ブダペシュトの国会議事堂前コシュート広場で行われた集会には、数万人が集まったそうだ。 この集会は11月26日にハンガリー国会であった極右ヨッビク議員の反ユダヤ発言に抗議するものだったが、これがハンガリーで近年ない画期的なものとなったのは、右派の政権与党フィデス、左派の野党社会党(MSZP)、リベラル野党LMPの幹部たちが、同じ演台で差別発言を非難したことだった。 人種差別に反対する集会で主要政党の代表者がそろうというあまりに当たり前のことが、「画期的」に見えてしまうことが、ハンガリーの抱える病理の深さをあらわしているように思える。 与野党の政治家たちが連帯して反差別を訴えなくなったこの数年間の間に、人種差別発言は日常茶飯事になってしまい、それが許容される言論空間がすでに出来上がってしまった。 11月末の極右議員の発言とは、26日の国会本会議で、ヨッビクの国会議員団副団長
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