僕はバイト先が漫画喫茶なので、バイト中に漫画を読むことができる。バイト先のもう辞めたおじさんの勧めでうしおととらを全巻読んだときはとても感動して「僕もうしおのように強く正しく誰に対しても優しい男になりたい」と思っていた途中に、客にカウンターのベルを鳴らされ「ハンバーグ定食一つ」と少しだけ面倒なフードの注文をされて思わずため息をついてから「わかりました」と負けを渋々認める弁護士のようなトーンで言ってしまい、言ったあとにうしおはハンバーク定食一つくらいで負けを認めた弁護士にはならないと思うがもう遅く、ああ、とハンバーク定食にとりかかる。まあでも面倒なものは面倒なのです。ケチャップとハンバーグソースとウスターソースを混ぜてオリジナルのハンバーグソースを作る工程を毎回やる度に何で深夜3時にこの漫画喫茶オリジナルの味のソースを作らないといけないんだ、と思う。うしおは敵の妖怪すら助けようとしたりしてい