1958(昭和33)年4月、売春防止法が正式に施行され、16世紀から約350年続いてきた日本の公娼制度に終止符が打たれました。 現在のソープランド街が、旧遊郭地帯に合致しているところが多いことから、赤線廃業イコールトルコ風呂への転業だと考えられがちですが、それはいささか早計です。何しろ、昭和33年の時点で、すでに全国に100軒のトルコ風呂があり、都内にも33軒が盛業中でしたが、この当時は赤線地域とは一線を画していました。初期のトルコ風呂は、個室でのマッサージサービスが売りとはいえ、基本的には健全サービスの旗印のもとに若くて健康的な女性を集めていました。中には多少Hなサービスが加わるところもあったようですが、精々女性が服を着たままのスペシャル(手こき)程度でした。<のちに‘お’を付けてオスペと呼ばれた> 旧赤線地帯での転業は、同年7月に吉原の特殊飲食店(つまりちょんの間です)「東山」が「トル