今年1月、NYタイムズの“Contrarian Investor Sees Economic Crash in China”(逆張り投資家の中国崩壊予測)という記事で、エンロンの空売りで名を馳せたアメリカの投資家ジェームズ・シャノスの中国バブル崩壊論が取り上げられて2カ月がたった。 シャノスが中国バブルは「ドバイの1000倍、あるいはそれ以上危険」と訴え、中国政府が経済成長率の統計データを改竄していると指摘している――と、筆者のデービッド・バルボザは書き、記事はそれなりに話題になった。 あれから2カ月。不動産も株もバブルは弾けていない。1月の全国70都市の住宅販売価格は9・5%増だったが、1月中旬に中国人民銀行が預金準備率を引き上げたので、2月にはその効果が現れるだろう。株価も沈静傾向にある。 ほとんど季節の風物詩といってもよくなった「中国バブル崩壊論」。シャノスの顔を見ていると、「崩壊論