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猫
augtodec.hatenablog.com
2023年、日本、松本優作監督作 ファイル交換ソフトWinnyを作成したことで逮捕され罪に問われた金子優氏の裁判闘争を描く映画。 www.youtube.com インターネットに初めて触れた瞬間のことは覚えていないけれど、いつ頃から自宅で使い始めたかは覚えている。それまで幾つかのパーソナル・コンピュータを使っていて、象徴的なパーソナル・コンピューターを手に入れた年を覚えているから。 それはiMacG3。 1998年発売で、予約して手に入れた。それまでもMac製品のデザインは評価が高くて、ディスプレイ一体型のiMacは広告を見た瞬間から格好良かった。 だからWinnyが公開された2002年にはインターネットユーザーだった。2001年のアメリカ同時多発テロでワールドトレードセンターに飛行機が激突したニュースが速報で流れた時にチャットをしていて「俺の米国株はどうなるんだ!」って絶叫していたユーザ
2020年、日本、沖田修一監督作 独り暮らしの老婦人の生活を描く作品。 原作は若竹千佐子さんによる芥川賞受賞作。 www.youtube.com 原作を読んで映画を観ました。孤独な老人の脳内でのモノローグが大半を占める小説を、どういう風に映画にするんだろうという興味と、あの原作の味わいを損なわずに映画に出来るんだろうかという不安を持って観賞したのです。 結果は、凄い好きな映画。 観ている間ジーンとお腹のあたりが暖かくなるような映画で、期待を上回るとも言えるし、不安を払拭したとも言える良作でした。とにかく主演の田中裕子さんが可愛いのよ。 映画は行動を描くもので、派手な行動と言えばアクション。だから戦う映画が多い。戦闘はアクションに繋がるし、勝利を掴むまでの過程での葛藤や挫折や苦境はドラマになるし、分かり易い。 本作は、おばあちゃんが病院に行ったり、図書館に行ったり、墓参りに行ったりする。戦う
2017年、米国、リドリー・スコット監督作 移民惑星へ旅する宇宙船は奇妙な信号をキャッチし、その惑星は目的の星よりも移住に適した土地であるらしい。船員たちは惑星を探査するべく着陸するが。 www.youtube.com エイリアン・シリーズの『プロメテウス』の続編となる本作ですが、『プロメテウス』は劇場で観たはずだけれど殆ど記憶にない。でもそれでも十分面白い。だって宇宙船と異星人と銃撃戦があるのって最高だから。 生命の進化は自然淘汰によるものではなくて人為的な操作によって出来あがったのだ、みたいなテーマはあると思うんですけど、それってキリスト教的というか大いなる神が人を創造したみたいな思想が根底にあるんじゃないだろうか。進化によって今の人類のような高度な生き物が生まれるのは不自然で何らかの誰かしらの手が添えられることでできたのだ、みたいな思想。そうは思わないけど。 でもそんなこと考えずにS
2020年、日本、若松節朗監督 2011年に東北を襲った大地震により過酷事故を起こした福島第一原子力発電所。その時その場所で対応に追われた原発職員たちを描いた物語。 www.youtube.com 当時は、ずっとテレビとネットで原発のニュースを追っていて不安になっていて、大変なことになると思っていた。後に水素爆発と伝えられたニュース映像を観た時は東北以北は人が住めない土地になってしまうんじゃないかとさえ思っていた。 そんな原発の中でなんとか大事故を回避しようと献身的に働いていた人達を描いた映画で、当時の記憶が蘇るような気持ちもあったけれど、やはり現実に国土が失われるのではないかという恐れに比べれば映画の中で体験する感情は違っていた。端的に言うと、どきどきすることはなくたんたんと観てしまった。原発の危機を連続して描けばよいものを途中で避難所の家族をはさんだりするからリズムが悪いんだと思う。原
1999年、米国、ディーン・パリソット監督 かつての人気テレビSFドラマの出演者たちはファン大会や催事に出演することで食いつないでいた。そこへテレビ番組を真実だと思い込んでいる異星人がやってきて俳優たちは星間戦争の仲裁者を依頼され、宇宙船に乗り込むことになる。 www.youtube.com 最近ビデオを観てもなんだか途中でどうでもよくなって最後まで観てられなくて。こういう時は名作でも観ようということで本作を。 言わずと知れたスタートレックのパロディー満載の映画です。テレビシリーズ、宇宙船のデザイン、クルーの構成、そして熱狂的なファンをもパロっています。でもどれもこれも愛情に満ちているのですよね。笑い物にするんじゃなくて、そのおかしみを笑いにしている。誰も傷付かない笑いのお手本だと思います。そういう点がスタトレのファンからも好評だったと思うし、今でも何度でも観られる映画なんだと思う。 SF
12月も半ばを過ぎたのでよくある今年のベストを ○映画 『マッドマックス 怒りのデスロード』 augtodec.hatenablog.com 『マッドマックス2』で20世紀の映画界に近未来荒廃無法終末SFカーアクション映画の金字塔を打ち立てたジョージ・ミラーが、21世になって自己ベストを更新したという有り得ない展開。何もかも素晴らし過ぎるのです。 映画というのは2時間程の時間の中で人間の行動を描くわけだけれど、それは端的に言えば「○○してるだけ」なのです。犯人を追っているだけとか、異性に惹かれているだけとか、戦争をしてるだけとか、本作で言えば「逃げてるだけ」なのです。が、その行動の基になっている過去や背景、その行動の先にある未来を想起させることが奥深さにつながると思うのです。 公開直後に様々なblogで色んな評がなされたのも、逃走劇という単純な物語以上に緻密な設定や登場人物の過去を想像させ
2013年、米国、ジョン・マルーフ/チャーリー・シスケル監督 古いシカゴの街の写真を探していた青年(ジョン・マルーフ監督)は、オークションで大量の写真とネガフィルムを落札する。その価値に気付いた彼が、ネットで写真を公開すると評判になり、やがて世界中の都市で写真展が催されるほどの評価を得る。青年は写真の撮影者であるヴィヴィアン・マイヤーについて調査するが彼女は既に他界していた。彼女はどんな人間だったのか。 死後、その写真が評価されることとなった写真家、ヴィヴィアン・マイヤーを探すドキュメンタリー。 www.youtube.com マイヤーは乳母、家政婦をしながら、結婚もせず、子供を授かることもなく孤独に暮らしつつ写真を撮り続け、それをどこにも公開することなく亡くなったということが映画の中で描かれます。 アウトサイザーズ・アートで有名なヘンリー・ダーガーの写真家版といったところでしょうか。ダー
1953年、アメリカ、ウィリアム・ワイラー監督作 www.youtube.com こんな記事を見て gigazine.net 自分の何度も観る映画は何かなと、思い出して観てみました。 名作中の名作なので今更語ることもないのだけど、よく観るとギャグ満載なのですよね。それも、振りがあって落すということをちゃんとやってる。 王女に睡眠薬を注射した侍医が「当分気ままになさるのがお体の為です」といった後に王女が城を抜け出すとか、パジャマが着たいとだだをこねる王女が新聞記者の部屋でパジャマを着ることになるとか、細かい仕掛けが施してある。他にも大小のギャグが散りばめられていて名作というのはやっぱり丁寧に作られてるものだと感心します。 因みに、一番好きなシーンはラストの王女の会見で、カメラマンがライター型カメラで写真を撮ってみせる場面です。 ついでに、自分の何回も観る映画ベスト10も書いときます。 200
2003年、ドイツ、ヴォルフガング・ベッカー監督 東西冷戦下、東ドイツに住む両親と姉弟の家族、父親は西ドイツに亡命し、母親はその反動で社会活動に邁進するが突然の病気で寝たきりになってしまう。彼女が眠っている間に東西ドイツの壁は崩壊し、母親は意識が戻ったももの余命幾ばくもないと宣告され、激しい刺激は無用であることから息子は東西ドイツの統一を隠し通そうと芝居をうつ。 www.youtube.com 傑作です、凄い傑作です、超傑作です。この文章を読んでくれている人がいたら是非見て欲しいです。本当に傑作なんです。それは家族の話であり、母親の話であり、父親の話であり、姉弟の話であり、夫婦の話であり、親の介護の話であり、恋の話、知人、友人の話、劇中内劇、社会主義と資本主義、政治体制に翻弄される庶民の話と色んな要素が詰まってます。どうか観て欲しいです。本当に傑作なんです。 母親が東西ドイツの雪解けの前に
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