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中東情勢
blog.goo.ne.jp/luna2816
田代先生には学生時代フランス語を教わっていたことがある。能楽の研究をされていることをちらりと聞いたことはあったけれども、当時のわたしはお能になどまったく興味がなかった。 それが、こんなに素晴らしい研究だったとは…。 なんと言っても、論文としてエレガントなのだ。論の運びがしなやかで、流麗な文章がすんなり頭に入ってくる。強引な部分がなく、繊細で緻密だ。 何もわからぬままお能を観て愉しんでいて、詞章についてもうちょっとわかりたいなぁと思ったとき、わたしが望んだのはその文学的側面だと思う。 お能のストーリーには曖昧な部分が多くて、それを理詰めで追究しようとすると野暮だと思われたり、お能はそういうものではないとやんわり諭されたりしがちがけれども、少なくとも書いた本人は、曖昧なものを書こうと思って書くわけはないし、まして矛盾に気づけば絶対にそんなものは許さないはずだ。作家意識とはそういうものだ。それを
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