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『ツアー・オブ・ジャパン』 に関する業務は年間を通して発生しています。 現在 『TOJ』 は、 ・UCI-1クラス ・8日間6ステージ ・参加16チーム ・総観客数27万人 ・海外に比べて一般公道使用が容易ではない日本国内での開催 といった規模及び内容で開催されています。 1日で20万人以上を集客した 『さいたまクリテリウム』 に比べると、実は 『TOJ』 の予算規模は8日間合計で 『さいたまクリテリウム』 の3分の1ほどという現実があります。 2日間開催の 『ジャパンカップ』 と比べても、8日間開催の 『TOJ』 の総予算は同等レベルとなっています。 『さいたまクリテリウム』 の予算で 『TOJ』 が年間3回開催できると考えるべきか、はたまた 『TOJ』 が現在の予算の10倍を集めて 『さいたまクリテリウム』 と同等の賑わいを獲得する方向を目指すべきか、判断は難しいところではあります。
10月1日付でUCIがアップデートしたドーピングリストの中にいくつか気になる内容がありました。 まずは先日のブログに書いたアスタナのヴァレンティン・イグリンスキー(アスタナ)の兄、マキシム・イグリンスキー(アスタナ)が弟同様にEPO陽性(Aサンプル)となっています。 兄のマキシムは弟と違ってトッププロであり、2012年のL-B-Lでの勝利をはじめ、多くの優れたリザルトを残してきました。 そして何より、今年のツールに出場してニバリの総合優勝を支えたアスタナメンバーの一人です。 対象となった検査日は8月1日であり、ツール最終日から僅か5日後の日付となっています。 次は、今年のツアー・オブ・ジャパンで圧倒的な強さをみせたタブリーズ・ペトロケミカルのメンバーの一人、GHAFFARI Vahid も6月20日付の検査でEPO陽性となりました。 こちらはツアー・オブ・ジャパン終了から約4週間後の検査日
最近ちょっと思うことがあります。 レースに関する一部の記事や情報がアンフェアというか不正確なことが多々あります。 あるチームや選手が消極的な走りをしてもネガティブな記事は掲載されず、逆にあるチームや選手が素晴らしい積極的なレースをした時にはスルーされてしまうことが少なくありません。 『何か見えない力でも働いているの?』 と思うくらいに… 声が大きい人の言葉がそのまま受け入れられ、そうでない人の言葉はなかったことにされてしまってるのでしょうか。 選手たちは命と人生を懸けてこの恵まれないスポーツに真剣に取り組んでいます。 そして自転車メディアの方々も命と人生を懸けて毎レース現場に足を運んでくださってドロドロになりながら選手たちの本当の姿を追い続けてくれています。 恐らくこの関係がなければ正確かつフェアな記事は生まれないでしょう。 ですので毎レース真剣にフェアにレースを追っかけてくれているメディ
オランダのUCIプロチームをサポートする 『ベルキン社』 から、今シーズン限りでのスポンサード事業からの撤退が発表されました。 2012年シーズン、ドーピング問題が原因で長年チームをサポートしてきた 『ラボバンク社』 が撤退したのち、その 『ラボバンク社』 が支払った保証金で2013年シーズンをスタートした 『ブランコプロサイクリング』 を新たにサポートする形で電撃的にメインスポンサーに名乗りを挙げた 『ベルキン社』 でしたが、わずか1年半での撤退となってしまいました。 現状、様々なリスクを抱えているロードレース界をサポートしてくれた 『ベルキン社』 には心から感謝をしなくてはなりませんが、チーム運営というものをほぼ100%チーム側の自己責任に委ねてしまっている現状が続く限り、この様なニュースは今後も繰り返されていくことでしょう。 そして、実力があっても運やタイミングによって現役引退に追い
昨日、『ツアー・オブ・ジャパン 2014』 が終了しました。 各レース会場で選手たちに熱い声援を送ってくださいました観客の皆さま、各実行委員会の皆さま、今大会を支えてくださいました協賛社の皆さま、過酷なコースで熱い戦いを繰り広げてくれたチーム、選手の皆さま、公平なレースを目指した審判団の皆さま、大会の開催をサポートしてくださいました後援、協力の各団体様、そして大会運営に関わった全てのスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。 お陰様でなんとか6ステージ全てを開催し、最終結果を発表するところまで辿り着くことができました。 反省点、改善点も多くありますので、少しでも良い大会になるよう今後も努力を続けていきたいと思います。 そんな中、今大会の目玉選手でもあったポッツァート選手(ランプレ・メリダ)が東京ステージを走れなかったことは少しだけ残念ではありました。 あくまでもUCI2.1の公式レー
雨の中での第3ステージ(南信州)が終了しました。 詳しいレース内容は 『公式ホームページ(お陰さまでアクセス数は既に昨年比1.5倍ほどとなっております)』 をご覧いただくとして、本日はレースというものが本当に様々な価値観の上に成立しているんだなということを実感した一日でもありました。 選手やチームにとっての価値観とは、『本場に近いレースレベル』、『本場に近い運営クオリティ』、『ストレスの少ない大会運営』 などが主な評価基準として挙げられている気がします。 それに対して、競技運営を行う審判団の価値観とは、『レースが安全に行われること』、『レースが公平に行われること』 という、安全面全般に対して“大きな責任を負っている”という自負がベースとなっています。 メディア関係者の価値観も多岐に渡っています。 自転車関連メディアの方々の想いというのは、やはり 『日本人選手の活躍』、『日本人選手たちの熱い
いよいよ5月18日(日)に開幕する 『ツアー・オブ・ジャパン』 について、大会期間中に配信を予定しております各種情報配信サービスをご紹介いたします。 ◆基本情報(レース概要/ステージ紹介/参加チーム紹介/公式リザルト/ほか) 『大会公式HP』 ◆テキストライブ 『大会公式Twitter』 ◆その他情報 『大会公式Facebook』 ◆動画コンテンツ 『 TOJチャンネル』(各種情報番組/連日更新予定) 『TOJ2014 DAILY RACE PICK UP』(レースダイジェスト/毎ステージ終了後更新予定) ◆ライブストリーミング(テスト配信的な取り組みですので映像その他の乱れなどが予想されます) 5/18(日) 13:35 start 『堺ステージ(なし)』 5/20(火) 9:15 start 『美濃ステージLive!!!』(ラジコンヘリによる空撮映像も予定) 『美濃ステージGPS
(c):Team LAMPRE-MERIDA 『ツアー・オブ・ジャパン』 に出場が決まりながらもエンロールメントが流動的となっていたワールドツアーチームの 『ランプレ・メリダ』 から最終の出場選手情報が届きました! なんと、あの フィリッポ・ポッツァート が、“ゼッケン1”でメンバー入りしています! 『ランプレ・メリダ』 の正選手6名は以下の通りです。 1 フィリッポ・ポッツァート / POZZATO Filippo / ITA 2 ニッコロ・ボニファジオ / BONIFAZIO Niccolo / ITA 3 ルカ・ドディ / DODI Luca / ITA 4 アンドレア・パリーニ / PALINI Andrea Francesco / ITA 5 ヴァレリオ・コンティ / CONTI Valerio / ITA 6 ルカ・ワッケルマン / WACKERMANN Luca /
先日オランダで開催されたUCIワールドツアーの 『アムステル・ゴールドレース』 に於いて、日本の新城幸也選手(ユーロップカー)が10位に入るという快挙を成し遂げました! 新城選手はこれまでも数多くの優れたリザルトを残して我々をいつも驚かしてくれましたが、今回の成績は間違いなく彼自身にとっても、そして日本のロードレース界にとっても最高の成績だったといえるでしょう。 ちなみにこれまで新城選手が残してきた主なリザルトは以下の通りです。 2014 Amstel Gold Race(1.UWT) 10位(春/メジャークラシック) 2013 Tour du Limousin(2.1) 総合2位(秋) 2012 Tour du Limousin(2.HC) 総合優勝(秋) 2010 Paris-Tours(1.HC) 5位(秋/約80名の集団ゴール) 2010 World Championshi
以前(2011年)、近藤史恵さんの 『 サヴァイヴ 』 という小説の書評を書いたことがあるのですが、先日その自分が書いた書評を目にする機会があり、なんとなく印象的だったので改めてブログに載せてみます。 『どん底の苦しみの中、「生き抜く」ということ』 栗村 修 自転車ロードレースという、ヨーロッパで100年以上の歴史を誇る一流プロスポーツを題材とした小説。 そのリアリティは、この世界でずっと生きてきた私が読んでも、違和感を微塵も覚えないほど非常に高い。 違和感どころか、自分たちの活動や心のなかを全て読まれてしまっているようにすら思える。 本場ヨーロッパで、トッププロが集まるプロトン(レースのメイン集団)に認められた日本人選手、白石誓。 白石と同期ながら、国内チームに所属して夢を追う全日本チャンピオン、伊庭和実。 この二人の一世代前の選手として、遠い夢を追った孤高のクライマー、石尾豪。 私は
以前から噂されている自転車ロードレースのプロリーグ構想に 『World Series Cycling』 と呼ばれているものがあります。 これらは、例えば、サッカーのプレミアリーグや、テニスのATPツアー、モータースポーツのF1、バスケットボールのNBAなど、リーグが核となる形でフランチャイズビジネスを展開し、それまでの構造を改善しながらビジネス的価値を高めてきた他のプロスポーツをお手本とする、自転車ロードレース界の 『新リーグ構想』 として注目されていました(UCIの新会長クックソンはUCIの存在意義が薄れるためかあまり乗り気ではないコメントを残してましたが…)。 また、現在水面下では、ワールドツアーの13チームが集まるカタチで 『Project Avignon』 と呼ばれる非公式会合が開催されているという情報もあります。 その13チームは以下の通り。 Belkin BMC Canno
昨年4月29日、アウト・オブ・コンペティションのドーピング検査でEPOの陽性反応が検出され、昨年末にCONI(イタリア・オリンピック委員会)から永久追放処分を受けていたダニーロ・ディルーカが、何やらお騒がせコメントを連発している模様です。 ・現在のジロでも90%の選手が禁止薬物を使っている。 ・残りの10%は調整でジロに出場しているから使ってないだけ。 ・ドーピングを解禁にすれば全て解決する。 ・少数の選手はフレームにモーターを仕込んでいる。 ・捕まったことを後悔している。何故なら検査があと5時間早ければ、もしくは5時間遅ければバレていなかったから。 このディルーカのコメントを受け、CONIは近々ディルーカを再招集して事情聴取を行うとのこと。 当然各選手たちは猛反発し、SNSなどを使ってディルーカバッシングがはじまっている模様です。 既に昨年までに2度の違反が発覚してレース界から三行半気味
来週からいよいよ2014年UCIワールドツアーが開幕します。 新チームの布陣も発表され新ユニフォームも続々お目見えしてますね。 そこで改めて今期のUCIプロチームのスポンサーなどをチェックしてみました。 AG2R・ラモンディアル(フランス) = 年金共済組合 アスタナプロチーム(カザフスタン) = 国家プロジェクト ベルキンプロサイクリングチーム(オランダ) = コンピュータ周辺機器 BMCレーシングチーム(米国) = 自転車メーカー キャノンデール(イタリア) = 自転車メーカー FDJ.fr(フランス) = 宝くじ公社 ガーミン・シャープ(米国) = GPS機器 ランプレ・メリダ(イタリア) = プレコート鋼板 モビスターチーム(スペイン) = 携帯電話事業 オメガファルマ・クイックステップレーシングチーム(ベルギー) = 製薬会社 オリカ・グリーンエッジ(オーストラリア) = 採掘・
正月三が日が終わりました。 この年末年始は、片付けやら取材やらHPの更新やらで、例年以上に慌ただしく過ごしてしまいました… 正確にはまだその慌ただしさは落ち着いておりません… 以前、トイレの中で年を越した経験がありますが、今年は作業つなぎを着たままでの年越しとなりました。 何事にも見通しが甘いのかどうしても時間に追われてしまいます さて、そんな年末の12月31日に東大卒のプロレーサー、西薗良太選手が引退を発表しました。 1987年生まれの26歳。 今年のツアー・オブ・ジャパンでは総合6位のリザルトを残し、欧州のトップレースも経験してまさに“これから”というタイミングでの引退となってしまいました。 本人には現役続行の意志があったようですが、所属していたチャンピオンシステムの解散決定後、彼自身が納得できるチームとの契約がまとまらず、結局いくつかのチームからオファーがあるなかで潔く引退を決意した
2013年の 『ジャパンカップ』 で優勝を飾ったマイケル・ロジャース(サクソ・ティンコフ)の尿サンプルから禁止薬物のクレンブテロールの陽性反応がでてしまったとのことです。 現状ではAサンプルの陽性反応であり、この後ロジャースはBサンプルの再検査を要請できますが、そこでも陽性反応がでてしまった場合は相応のペナルティを受けることになります。 ロジャース自身は、ジャパンカップの直前に 『ツアー・オブ・北京』 に出場しており、そこで汚染された肉などを食べてしまったことが原因ではないかと主張している模様です。 中国では肥料などにクレンブテロールを混ぜるのはごく一般的とのことで、これまでもコンタドールをはじめ、多くの選手がクレンブテロールの“餌食”になってきました。 ただし我々外部の人間には真相はわかりません。 ハッキリしているのは、『ジャパンカップ』 という国内最高峰のロードレースの優勝者の尿から禁
私はかつて5流のプロスポーツ選手でした。 一方で自分のなかにオタクの要素があると感じたこともあります。 ちなみに社会人としての常識ベレルは10段階中下から2くらいでしょうか? 2007年の 『ツール・ド・フランス』 第16ステージでマイヨ・ジョーヌを着てステージ優勝を飾るも、その日の夜にチームをクビ(所在地報告義務違反)になって地獄へ落ちた ミカエル・ラスムッセン が暴露本を出版した模様です。 その本の中で取り上げられた2012年の 『ジロ・デ・イタリア』 王者 ライダー・ヘシェダル が、マウンテンバイククロスカントリーのプロ選手だった2003年にEPOを使用していたとの事実を認めました。 ヘシェダル は現在プロチームの中でも積極的なアンチドーピングポリシーを謳っている ガーミン・シャープ に所属しており、既にこのことは USADA などに対して証言済みで、今後もこの事実から目を背けること
UCI(国際自転車競技連合)の2012年の財政状況に関するニュースが流れていました。 収入は4100万CHF(約43億8700万円)。 (ちなみにASOはツール・ド・フランス1回で約120億円の収入があるらしい…) 純利益は920万CHF(約9億8440万円)。 この金額はここ数年に比べて大幅に良い数字とのことで、その理由はロンドンオリンピックのマーケティングやテレビ放映権のUCIシェア分が大きく影響したようです。 通常の純利益は、▲4億円~△約2000万円ほどで、オリンピックイヤーに比較的大きな黒字を出すという構造のようです。 一番大きなコストは人件費で、2012年は690万CHF(約7億3830万円)だったとのこと。 現在のUCIのバランスシートは、昨年末で1700万CHF(約18億1900万円)の負債があるようです。 相対的にはある程度健全な財政状況といえるようです。 そしてもう一
今期限りで活動を停止するかもしれないプロチーム&プロコンチネンタルチームが続々と報道されはじめています。 エウスカルテル・エウスカディ(プロチーム/スペイン) ヴァカンソレイユ・DCM(プロチーム/オランダ) ソジャサン(プロコン/フランス) チャンピオンシステム(プロコン/中国) クレラン・ユーフォニー(プロコン/ベルギー) 今年のツール・ド・フランスに出場したチームが実に3チームも含まれています。 また、2012年からアジア初のプロコンチネンタルチームに昇格し、将来的にはツール・ド・フランス出場を視野に入れていたはずのチャンピオンシステムも僅か2年でそのチャレンジを断念することになるようです… 自転車ロードレース界の良いところは、各チームとも行き当たりばったりの“自転車操業的”なずさんなチーム運営でも、世界最高峰のレースであるツール・ド・フランスへ手軽に挑戦できるところです。
スペインバスク地方の伝統のプロチーム 『エウスカルテル・エウスカディ』 が今シーズン限りで解散となることがほぼ確実となってきました。 一時は、ロードレース好きとして有名なF1ドライバーのフェルナンド・アロンソが、自身のネットワークを使ってチームを救済するとのニュースが流れましたが、残念ながらこの話はうまくまとまらなかったようです。 それにしても、一人のプロスポーツ選手(ドライバー)が、他のプロスポーツ(自転車ロードレース)の世界最高クラスのチームを個人的に救済するかもしれないというニュースには若干の違和感を感じてしまいました。 もちろん、セレブリティのスポーツ(F1)と、公開デスゲームの様な歴史を持つ大衆スポーツ(サイクリング)との間には超えられない壁が存在しているのは理解していますが、それだとしても小金を出してくれる人がいればなんでもかんでも飛びついてしまうフットワークの軽すぎる自転車ロ
4月5日に廣瀬GMが自身のブログに以下の様な書き込みを行いました。 --------------------------------------------------------------------- この場をお借りして宣言させていただきます。 私は、本日から週2回ブログを必ず更新いたします。 もし更新しなかった場合は、ボーズ or 真ん中だけ剃ります(逆モヒカン) or 全身剃ります! そんな訳で週2回更新のゴングが今鳴りました!!! --------------------------------------------------------------------- そして先月の4日、残念ながら週2回のブログ更新が途切れてしまいました… 廣瀬GMは自身で行った宣言の中から3番目の“全身剃ります”をセレクトし、現在全身の毛がない状態となっております(確認済)… チーム
2013年世界選手権ロードの日本の出場枠(エリート男子&U23男子)がゼロになりそうな状況となってきました。 昨年は、現行制度になってから最多となる6名(エリート男子)が出場していたので、近年なかった 『出場者ゼロ』 という数字はそれなりのインパクトを感じます。 最大の被害者といえば、やはりハマれば上位を狙えるだけの実力を持つ新城選手(Team Europcar)でしょう。 他にも、世界で戦える実力を持つ数名の選手は大きく落胆したに違いありません。 しかし、逆に考えると、彼ら以外でこの一件で大きく落ち込む関係者はいったい何人いるのでしょうか? 今回の問題、簡潔に言ってしまえば、世界選手権に出場するために必要な 『各ポイントが足りなかった』 ということです。 宇都宮ブリッツェンに関していえば、今年のチーム目標の一つに 『UCIポイントを獲得する』 という内容を明記しており、実際にUCIレース
第100回 『ツール・ド・フランス』 は、当初それほど重要とは考えられていなかったピレネー山脈での戦いで早くも大きく動きだしました。 ピレネー初日の第8ステージでは Team SKY の圧倒的なチーム力に支えられた優勝候補最右翼のクリス・フルームがライバル勢を大きく引き離し、『ツールは既に終わった』 という記事を生み出すほどの強さでステージ優勝を飾って待望のマイヨ・ジョーヌを獲得しました。 しかし、翌第9ステージでは状況が一変し、ガーミン・シャープの捨て身の攻撃を皮切りに、強力なモビスター勢がレース中盤以降攻勢を引き継いだ結果、Team SKY のアシストが崩壊。 レース中盤にしてマイヨ・ジョーヌのフルームが完全に孤立するというまさかの展開に陥ります。 それでもフルームは落ち着いて立ち回り、また、レース後半はライバル勢も消耗して効果的な波状攻撃を生み出せなかったこともあって、なんとかマイヨ
ディルーカに続き、ジロでヴィーニファンティーニのエースを務めたサンタンブロージオもEPO陽性となった。 ヴィーニファンティーニは、TOJと熊野でレースを支配したチーム。 私たちはいつも軽視されてきたし、ガラパゴスとも言われた。 でもガラパゴスのままでいいと思う。 いつか必ず正しいやり方で負かしてやりたい。
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS 本日開催された 『ツアー・オブ・ジャパン』 富士山ステージに於いて、宇都宮ブリッツェンの飯野智行選手が日本人最高順位となるステージ8位に入りました。 この結果、個人総合時間でも13位(日本人選手では3番手)にまで順位を上げ、UCIポイント圏内まであと一歩というところまできています。 富士山でのレース後、明日のステージが開催される日本CSCに移動し、いつものルーティーン業務を終えてニュースをチェックしていたところ 『ディルーカEPO陽性』 の記事を目にしました。 今更ディルーカに対しては何も感じることなどありませんが、それよりも未だに“あれだけの過去”がある選手を平然と雇うチームが存在していることに疑問を覚えます。 現在、プロのレース界にはいくつかの価値観が存在しています。 ・チームSKYが採用している通称“ゼロ
私が自転車ロードレースの世界に入ったのは、言うまでもなく選手という立場からです。 日本というロードレース後進国で競技をはじめ、その2年後にはフランスへ渡っていました。 当時のカテゴリーはジュニオール(分かりやすく言えば高校生カテゴリー)。 ナントのクラブにはフランスのジュニアチャンピオンも在籍していましたが、皆高校生ということもあって、レース会場へは親やコーチに連れていってもらうのが一般的でした。 当時のチームメイトたちはジュニアを卒業する段階でまず最初の選択を迫られていました。 その選択とは、自転車を続けるかどうか?です。 ここで続けることを選んだ選手というのは、それなりに成績を残せた選手たち。 しかし、結果的には当時のチームメイトでプロまで上がれた選手は一人もいなかったと思います。 一つ上の選手で、USポスタルなどに所属した パスカル・ドゥラメ という選手はいましたが… 私がこの時代に
ある人と電話で話していて以下の様な意見を聞きました。 『自転車の世界ではオリンピックはさほど重要ではないから影響ないんじゃない?』 その場ではっきり否定させていただきました。 それこそ自転車脳、マイナー脳です。 そう考えている人が他にいると厄介なので珍しくブログを連続更新しています。 私も10年以上ロードレースの解説業をやってきましたので、自転車界ではオリンピックよりもツールの方が重要なのはよく理解しています。 しかし、日本に於いても、世界に於いても、オリンピックとツールを比べた場合、その知名度と影響力というのは比べるまでもなく遥かにオリンピックの方が上です。 そのオリンピックから、薬物問題で名指しで除外されるようなことになれば、世間一般からどの様な目で見られるかは簡単に想像できます。 日本国内でみても、有力実業団チームの多くは今でもオリンピックをそれなりに意識しています。 『オリンピック
ついに究極の方向性が打ち出されました。 あくまでも可能性レベルの話ではありますが、IOC(国際オリンピック委員会)のパウンド氏が薬物スキャンダルの渦中にある自転車競技を今後五輪種目から外すことを示唆したとのことです。 これは、いつまで経っても本質的な危機感を持てない本場の自転車界に対する警告であり、井の中の蛙状態で麻痺しきっている競技関係者たちへのある意味で『救いの手』と言っても良い処置だと感じています… 私も含めて、本場で活動した経験のある日本人選手やスタッフたちというのは、少なからず禁止薬物使用の実態を見聞きした経験はあるはずです。 実際、過去に日本企業がベースとなっているチームからドーピング違反者が出たケース(外国人選手)もあります。 今、我々が真剣に取り組まなくてはいけないことというのは、目先の近視眼的な選手強化だけではなく、例えば、まだクリーンな状態を保っている日本の自転車界が牽
[JBCF湾岸クリテリウムを観戦するガンダム] photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS 『機動戦士ガンダム』 というアニメがあります。 私が小学生の時にリアルタイムで放送されていたアニメであり、人気モビルスーツのプラモデルを買うためにおもちゃ屋に並ぶなど、当時の小学生たちの間で一大ブームを巻き起こした伝説の作品です。 今でもたまにガンダムのストーリーを思い出すことがありますが、人口増の問題などを解決するために人類が宇宙へ移住していく姿が描かれていたりと、表現方法や各種ネーミングなども含めて脚本の完成度の高さに改めて関心してしまいます。 私はアニメマニアではありませんが、完成度の高いアニメを創っている人たちの発想力にはよく驚かされます。 普通の人達が思いつかないような独特の世界観を持ちながらも、行き過ぎてしまわないバランス感覚をも併せ持っています。
10月22日に、UCI(国際自転車競技連合)のマックエイド会長が記者会見を開き、ランス・アームストロングのタイトル剥奪(ツール・ド・フランス7勝を含む)と、自転車競技界からの永久追放処分を発表したとのこと。 このニュースは全世界にビッグニュースとして配信されています。 私自身、これまで大きなドーピング関連のニュースが出た際は、なるべくこのブログで正しい状況や個人的見解などをしっかりとお伝えするように努力してきました。 しかし、ここ数年のドーピング関連のニュースというのは、私の知識だけではもはや対処できないレベルまできており、特に今回のランス・アームストロングに関するスキャンダルについては、ただただ驚きながら状況を見守るだけという状態でした… 私もかつて5流のプロレーサーでしたので、当時からロードレース界の一部にパフォーマンス向上のための薬品が存在していることは知っていました。 ただし、それ
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