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ノーベル賞
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(小説・光瀬龍・1967年) 日本SFに巨大な足跡を残した光瀬龍は、1999年7月7日に亡くなった。代表作『百億の昼と千億の夜』は、歴代日本SFベストを問うアンケートで、常に上位を保ち続けている傑作である。 今回のゲストは、光瀬龍氏の奥さま(飯塚千歳さま)にお願いし、次のようなコメントを戴いた。 1999年7月7日、光瀬龍が旅立って、11年の歳月が過ぎ去った。 今年は「東京SF大会」と言うことで、コメントをと、さて、私はSFのファンでもなし、全く素人なので、皆様の期待なさるような事は書けないと思うので、光瀬龍としてSF作家になる前の大学時代にどんな考え方をしていたのか、ちらりと、おみせしてみましょう。 昭和31年、彼が文学部の哲学科の頃、私宛の手紙の中 「実は僕は科学小説が大好きなのです。別にそれが論理的であるとか、科学的だとか、そんな事が好きなわけではなく、何十年も何百年も先の世界の事、
皆さまこんにちは、第5回日本SF評論賞優秀賞をいただきました、岡和田晃でございます。 第49回日本SF大会TOKON10が終了してから、はや2箇月あまり。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。 いまだTOKON10の熱気が冷めやらない方も多いのではないかと拝察いたします。 TOKON10に向けて私たち日本SF評論賞チームは、この「TOKON10公式ブログ」、〈SFマガジン〉2010年9月号所収の「東京SF大全」、そしてTOKON10スーヴェニアブックに収録された「東京SF大全」と「東京SFビブリオ100」を通じて、多数の東京SFをご紹介して参りました。 しかしながら、紙幅の都合などで紹介しきれなかった東京SFもまた数多く存在しております。TOKON10のアフターサポートの意味もこめ、ここで「東京SFビブリオ 追補篇」をご提供いたします。 この「東京SFビブリオ 追補篇」は、日本SF評論賞受賞者
『シャドウラン』(ロールプレイングゲーム、ロブ・ボイルほか、1989年/第4版2005(日本語版2007)年)〜 いまや人間の神経系を一種の受信アンテナに利用することが可能となった。精神を破壊するある種の情報パターンを、大衆雑誌小説に埋め込むことができる。それは純真無垢な疑いを知らぬ読者の脳を、完全に再プログラム化できるのだ。しかもこうした読者は、そのおぞましいアイデアやイメージを、生涯消し去ることができないままに、保持し続けるのである。(『邪眼(イーヴル・アイズ)』序文、ブルース・スターリング) 周知の通り、初期サイバーパンクは「運動」だった。 文字通りに革命的なアンソロジー『ミラーシェード』(ブルース・スターリング編)をことのはじめに。 『ニューロマンサー』(ウィリアム・ギブスン)に『スキズマトリックス』(スターリング)、それに『ウェットウェア』(ルーディ・ラッカー)に『重力が衰えると
引き続いて、岡和田晃による『真・女神転生』論をご覧ください。 『真・女神転生』をめぐる外挿法(エクストラポレーション)の射程 岡和田晃 本論考では、今や一大産業と化した感のある『女神転生』シリーズの中でも、人口に膾炙し、かつ尖鋭的なシナリオと練りこまれたゲーム性によって、名実ともにシリーズを代表する傑作との評価を崩さない『真・女神転生』と、同タイトルが体現したSF的想像力について、主に、SFの重要な技巧である外挿法をめぐる形で論じていく。 ●空無化された境界 「メガテンの記憶」において鈴木一也は、『女神転生』シリーズの出発点を、西谷史の小説『デジタル・デビル・ストーリー』が体現したような、「伝奇モノと云われるバイオレンスとセックスとクリーチャーの盛り合わせ」に置いている。加えて鈴木は西谷の小説を、ライトノベルの最初期の作品として位置付けている。 伝奇小説が有したいわゆる偽史的想像力と、その
今回の東京SF論は、コンシューマーゲームを中心にマルチな展開を見せる『真・女神転生』(スーパーファミコンソフトほか、アトラス、1992)を取り扱います。 言うまでもなく『女神転生』シリーズは、ゲームというジャンルにおいて、東京SFのコアへ最も接近した作品の一つであると言えるでしょう。 その本質へ少しでも迫っていくため、まずは、『女神転生』シリーズに深く関わり、『女神転生?』、『真・女神転生』、『偽典・女神転生』のメイン・シナリオライティングを担当された鈴木大司教こと鈴木一也様にお願いして、『女神転生』についての文章を書いていただきました。 なお、鈴木一也様は過去、SF大会にゲストで招かれたこともあるほどSFに対しても理解が深いのですが、創作への情熱がほとばしるこの文章を目にすれば、東京というダンジョンを表現する鈴木一也様の視点が、まさしくSFにほかならないことがわかるでしょう。 メガテンの
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