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作家・経済評論家 渡邉 哲也氏 アジア各国での人件費高騰や治安リスク、円安などの理由から、企業が生産・研究拠点の一部を国内に戻す動きが顕著になってきた。品質の安全・信頼性などの観点からも、国内回帰の動きが加速化している。世界における日本の強み、そして企業にとって価値ある用地の条件とは何か、気鋭の作家・経済評論家である渡邉哲也氏に聞いた。 1 2 ――製造業を中心に、日本企業が国内回帰の動きを鮮明にしています。これは円安などを要因とした一時的なものなのでしょうか。 確かに近年の円安進行は国内回帰の要因の一つです。加えて、コストや安全面など多様な要因から、海外生産が必ずしもベストの選択肢でなくなっていることが挙げられるかと思います。 まず、これまで最大のアウトソーシング先だった中国の人件費が高騰しています。最低賃金が毎年高い伸び率を見せており、都市部での賃金はここ10年で3倍近くもアップしまし
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日本の大多数の企業にとって、自然災害によるリスクファクターのうちの最大のものは地震ではないでしょうか。 政府の諮問機関である中央防災会議によると、南関東地域では、今後100年程度の間に、200〜300年間隔で発生するマグニチュード8クラスの巨大地震(「関東大震災」等と同規模)が発生する確率は低いとされていますが、マグニチュード7クラスの地震は数回発生すると考えられていますので、首都直下地震の切迫性は高いといえます。このような地震が首都直下で発生した場合、首都中枢機能等に多大な影響が生ずることが予測されています。(*) 社会やステークホルダーのリスクマネージメントに対する目が厳しくなるなか、地震に対して万全の備えをすることは、企業にとって不可欠の要件といえます。 *東京湾北部地震の場合の経済被害予測:約112兆円 *阪神淡路大震災の場合の被害額:約5兆円 BCP(Business
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