毎日新聞社で現在はエルサレム支局長を務めている、大治朋子氏が執筆された『アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地 (講談社現代新書)』は、2009年から2011年まで、毎日新聞メディア面で始めた連載「ネット時代のメディア・ウォーズ 米国最前線からの報告」をもとに書き下ろされた一冊です。 オンライン・メディアがピューリッツァー賞に選ばれている現実や、新聞社の紙から電子という流れの中で、各社がどのような経営判断を行ない、紙と電子という媒体の中で再編を行っているかなど、現在のアメリカのジャーナリズム、メディアの動きが書かれた内容になっています。新しいところだと、Amazonの創始者のジェフ・ベゾス氏個人が買収したワシントン・ポスト紙についてもその動向についても触れています。 「共通するのは、従来通りの活字ジャーナリズムを維持しながら、プラスアルファの付加価値としてウェブ上の動画やグラ