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朝の日課… 毎朝、AM9:30〜9:50までは、 利用者さんとの会話のキャッチボールを行い、 いつもの「コールアンドレスポンス」が終わると… そのままAM9:50〜10:00まで、夜勤明けの職員と 利用者さんの昨夜の特変事項や排泄状況などの 確認をする申し送りを行う…。 それが終わると、昼食の準備を始めて 準備が落ち着いたら、朝の体操の時間…。 この時間帯、たいていの利用者さんたちは、 テレビを眺めているか…うたた寝しているか… フロア内を歩行パトロールしていることが多い…。 ここの施設(2階フロア)の体操ソング (俺が勝手にテーマソングにしてるだけだが)は、 ハワイアンでスラック・キー・ギター音源である…。 そんなハワイアンのインスト音源をBGMで流しながら… 「それでは、皆さーん!体操の時間ですよー!」 「そろそろ帰る時間ね…」 「今何時?夕飯まだなのかしら?」 「ちょっと、お茶入れな
ホガラカ三太郎 1972年東京都生まれ。 本業の仕事:エンタメ系の会社経営者。 趣味:サーフィン、キャンプ、ウクレレ もう一つ顔:介護福祉士、音楽レク担当 只今、絵本作家デビューを企み中…。 楽天的で快楽主義。 元気だけが取り柄の貧乏野郎…。 唯一の悩みは「お金がない事」ぐらい。 40過ぎても、おじさんの頭の中は中学生のまま…。 自営業を営んではいるのだが、今から4年前、 全くうだつの上がらない毎日を送っていた。 ひょんな事から認知症の介護施設である グループホームに飛び込む事に…。 介護未経験の40過ぎのおじさんが、 全く未知の世界である介護の世界で 本当に役に立つ事ができるのか…?個性の強い9人の認知症高齢者の方々とともに 日常生活を一緒に過ごしていく事で、 人間的に成長していけるのか…?今から3年半前を振り返りつつ、 現在に至るまでの介護施設での体験をもとに、 ユーモア溢れる認知症高
施設は、オープンから半年も経過すると、 2階フロアは9名の利用者さんが入居され 2階フロアだけは、満床になっていた…。 男女比は1:8。 男性1名に対して、女性8名だ。 8名の女性利用者の皆さんは、歌が好きで 特に、ボスキャラ子さんは誰よりも歌が好きだ…。 歌を歌っている時は、いつもご機嫌で… ブンネで、その場を仕切る俺に対しては、 歌をやめようとすると… 「先生!もっと歌いましょうよー!」 そんな、普段では絶対に言わないような 優しい言葉を投げかけてきてくれる…。 しかし…普段は怒った時のエネルギーが ハンパじゃないので、他の利用者さんたちは、 ボスキャラ子さんには、全く近づかないし、 あの強烈なバ…いや渕さんですら、 ボスキャラ子さんには唯一苦戦していた…。 ボスキャラ子さんは自分のテリトリーを侵されると 爆発的に怒るのだ…。他の利用者さんの1人が 皆が集まる大きなダイニングテーブルを
今日も音楽レクリエーションで盛り上がっていた。 しかし毎日、童謡曲を30曲も繰り返し歌っていると 何か別の事がしたくなってきていた…。 (あっ、歌と歌の間にもっと利用者さんたちと会話でもしようかな…)そんな思いでいると、いつもの童謡「ふるさと」の歌う順番がまわってきた…。俺:「皆さん、ふるさとを歌う前に皆さんのふるさと… 故郷の事が知りたいです…。お一人お一人、ご自分のふるさとである出身地、 お誕生日、お名前を教えて下さい!では皆さん、自己紹介タイムです!」 という流れから… 自己紹介タイムが恒例となっていった…。 すらすら言える日もあれば… つっかえつっかえで言えない日もある… 聞いてないことまで教えてくれる日もあれば… 全く教えてくれない日もある… これは、その日の利用者さんのコンディションや心の状態がわかる、 1つのバロメーターとなっていた…。 また利用者さん同士もお互いの事を知るこ
その日から毎日レクリエーションの時間には ブンネを使用していた…。 最初は指揮者を職員みんなでまわし、利用者さんたちにはブンネで 何度も演奏してもらっていたが、何度もやっていると、 利用者さんたちは、「歌も歌いたい!」という意見も出てきた…。 (利用者さんたちは演奏する事も楽しいけど、やっぱり歌も歌いたいんだなぁ…) 歌と演奏をチーム分けして交代制にする事にした…。 そこから…俺がブンネと歌、演奏チームはブンネ、 歌チームは歌と鈴、その他の職員が寄せ集め楽器、 という役割分担の流れが出来上がっていった…。 それはそれは盛り上がり、 歌集にある30曲を毎日歌う生活が始まった…。 利用者さんたちが全て知っている童謡の曲ということもあり、 何曲歌っても… 「まだ歌えるよー!」 「もっと歌いたーい!」 という元気な反応が返ってきていた…。 ブンネは、音量も大きくとても響く弦楽器なので 俺と利用者さ
そして今度はブンネの演奏をみんなに教えてくれる番になった。 すでにこの楽器は、4コード(G.A.C.D)が調弦されているので ギターのように弦を指で押さえる必要もなく… ハンドルを動かす角度だけでコードが押さえらる仕組みになっており、 正確に4コード(G.A.C.D)の1つ1つを簡単に弾ける弦楽器なのである…。しかも童謡の楽曲集もあって、楽曲集の歌詞の部分には、4コードが色別にされている…。 楽曲集を見ながら、色で判断しながら、ハンドルを動かし演奏ができる便利な弦楽器なのだ…。職員が指揮者になって利用者さんがブンネを弾く…。 指揮者が手を上下に動かし、 楽曲のテンポを伝えていく… 手の角度でハンドルの角度(コードのどれかを)を伝えていく…。 とてもシンプルだか、間違えなく簡単に弾けるのだ…。 試しに何曲かをみんなでやり、全ての演奏が問題なく上手くできた…。 利用者さんたちも職員もとても楽し
職員一同「今日はよろしくお願いします!」 営業マン2人「こちらこそ、お願いします!」その後、営業マンの2人と共に5名の利用者さんのいる2階へと上がり、 利用者さんのいる2階フロアの手前にある休憩室の中に入った。 利用者さんと職員の前で音楽レクリエーションの実演の準備をするために 肩から下げているケースからスウェーデンの楽器ブンネ (ギターのような細長い楽器)を出し始めた…。 それは、弦のところにハンドルが付いている不思議な弦楽器… 例えて言うなら、スラックキーギターのようなものだった…。 もう一人の営業マン、日本人女性の方は、 ヨハンソンのお手伝いをするアシスタントに徹していた。 うーむ、あの女性は、ただのヨハンソンのアシスタントなのだろうか? やけに色っぽいぞ…。もしかするとヨハンソンの彼女や愛人だったりして… それとも、奥さんか…?いや、実はブンネの会社の日本支社長かもしれない…。 そ
オープンから3ヶ月経つと5名の利用者さんが施設に入居していた…。 この頃、俺は仕事中、ABBAというアーティストの「ダンシングクイーン」 という曲をめちゃくちゃな英語で歌って、よく職員たちを笑わしていた…。職員は若い子も多く、この曲を誰が歌っているのかは知らないので 「これは、有名なABBAっていうスウェーデンのグループだぞ〜!」と 偉そうに言っていた…。「ABBAの楽曲がベースとなっている有名な ミュージカル映画がマンマ・ミーア!なんだぞ〜!」といえば、 みんなもABBAを理解することができた…。スウェーデンと言っても、全く親近感がないが、今やIKEAやH&Mがあり、 そして美男美女が多いイメージだったので、俺はとても興味があった。 もちろん、スウェーデン人の知り合いなんて、一人もいないのだが…。そんな感じで施設の中では… 渕 樹玲子(ぶち きれこ)さんの地獄の1000本ノックのおかげも
前回、騙されかけた アップルチームからの謎のメール…。 それは自分のうる覚えから生まれた偶然の間違いと 嫁のおかげで、なんとか詐欺だと途中で気づき 最悪の結果を逃れたフィッシングメールだった。 ただ、その時に… いろんな個人情報を入れ過ぎた事によって今後は 二次災害で送られてくるメールの覚悟はしていた。 もちろん、嫁にもさんざん脅されていた…。 そんな時に、またもや仕事中に アップルからこんなメールが届いた…。 これ ↓ 一番下の【解決する】 ボタンを押すと ↓ この画面に あらら…汗 前回、打ち込んでしまった 個人情報から、先方は俺のアップルIDを とうとう根性で見つけ出してしまったか…。 先方が新しいデバイス(iPhone5)から iCloudでサインインした場所は、インドネシア…。 前回、ネットでフィシングメールの事を 調べ上げた時、アジアなどのエリアで英語を日本語に 翻訳した詐欺メ
いつも通っている介護施設は、 最寄駅から10分程電車に乗り、 駅から施設までの距離がそこそこある。 バスも走っているが、俺はバスに乗らずに 30分くらい歩いて毎日通っている…。 理由は、さすがに40代のおっさんなので 健康のためとか、歩くのが好きとかである…。 そんな移動時間も有効に使いたい俺は、 大好きな音楽をiPodで聴きながら、 気分を高揚させて仕事場まで通ってみたり、 世の中でポケモンGOが流行り出した時は、 歩くエリアにモンスターがたくさんいたので、 仕事場までの道中、何度も立ち止まりながら、 甥っ子たちがまだ捕まえていないだろう、 レアなモンスターたちを捕まえつつ、 施設に通っていた事もある…。 介護福祉士の試験日が近づいていた時期は、 電車の中で一問一答をやり、駅から歩く時間は 暗記したことを何度も頭の中で復習しながら 独り言をブツブツ言って歩いていた事もある…。 友達の結婚
先日、自宅に電車で帰る時のこと。 電車が自分の降りる駅に到着し、 ホームで待っている人たちの先頭に 外国人男性がいた…しかもそいつは 開くドアの前の真ん中で仁王立ちしていた…。 普通は、降りる人が優先のため、 真ん中は降りる人、両サイドに これから乗る人が待つものだ。 俺は、すかさず降りる方が優先とばかり、 ドアの真ん中に立ち、中央突破を試みようと そいつと向き合った…。 だが、そいつは全くどかない…。 こちらも日本代表として、中央突破を狙うしかない。 すると…そいつと目があった…。 やばい…デカイ…背丈は180cmくらいだが、 横幅は、俺の2倍はある…。 よし!今日は、これくらいにしといてやろう…。 俺は、目を伏せながら、自ら右側にズレて 電車を降り、そいつに中央の動線を譲った…。 完敗…。 何もできなかった俺…。 俺の中の大和魂が、1mmも発揮されなかった…。 しょうーもないな〜俺…。
先日、ボサボサに伸びきった髪の毛を 何とかするために、友達の美容院へ行った。 友達:髪型どうする? と聞かれ、俺はすかさず 俺:トレンディドラマ時代の三上博史でヨロシク! とオーダーした! 「第二次ベビーブーム世代」の俺は 90年代のトレンディドラマを観て 青春時代を過ごしてきた…。 憧れの三上博史に少しでも近づくためには せめて髪型だけでも何とかしないといけない! 友達:えっ?いつの時代の三上博史? 俺:えーと、トレンディドラマ時代の! 友達:どのドラマ? 俺:そっか〜、うん、えーと… トレンディドラマと言っても 当時たくさんの作品に出ている 三上博史の髪型はたくさんあるのだ…。 スマホ検索をしてネットにある 三上博史の写真を見つけて 俺:あぁー、これこれ、こんな感じの! 友達:これ?ふーん…。あっそう!オッケー! 俺が、似合う似合わないは抜きにして 憧れのヘアースタイルをオーダーした。
それでも相変わらず、毎日のように渕さんの怒号が飛んでいた。 しかし俺は、ある事に気づき始めていた。 渕さんから出ている異様な威圧感は最悪だし、 言い方(教え方、伝え方)も気になっているのだが、 よーく話を聞いていると、いつも言っていることはブレていなかった。 渕さんの言い方(教え方、伝え方)が悪いだけで、 彼女は一体何が言いたいのか?の言葉の向こう側まで想像してみると、 常に利用者さんへの深い愛情と、施設を良くしていきたい熱い思いが、 その厳しい言動に繋がっていることに気づき始めていた。 彼女に何かしら文句を言われたら (みんなムカついては、いるんだけど…) なぜか納得させられてしまうだけの説得力があり、 本質は間違っていなかった。 そんな彼女のブレない言葉に、なぜかわからないが、 耳を傾けようと、俺の気持ちも少しずつ動き始めていた。 他のスタッフも俺と同じ気持ちになっている人たちが出てき
オープンから1週間が経つと、 第1号となる男性の利用者の方がようやく入居された…。 (利用者さんの事については、1人1人、後で触れるとして…) それだけでスタッフみんなが、パニックになっていた…。 なぜならば、ほぼ全員がド素人なので、何をしたらよいか、わからない…。汗 どんな対応をしたら良いのか?わからない…。汗 会話だけでもおぼつかず、食事、歩行、入浴、排泄、口腔ケア、睡眠などの対応となると戸惑うことばかりである…。汗 そんな時、1人だけ頼もしい人がいた…。 そう、それは…渕さんだった。 「ちょっと、あんた、何やんてんのよー!」 「あんた、それ、全然違うんだけどっ!」 「あんた、そんなことしてたら利用者さん、死んじゃうよっ!」 「あんた、こっちには来ないでフロア見てなっ!」 「あんた、ふざけたことやってんじゃなわよっ!」 「あんた、バカっ?」 相変わらず、渕さんの怒号は、毎日飛んでいたの
そして、施設はオープンした。 俺がオープン前の準備段階から働いている場所でもある、 この「グループホーム」という施設をご紹介すると… ・ゆったりとした環境で共同生活をすることで、認知症に伴う行動障害が和らぐとされ、北欧で始まり、日本でも宅老所という形で行われていたが、介護保険で「認知症対応型共同生活介護」としてサービスの対象となった。 ・その基準では、1つのグループホームは定員5人から9人まで。利用者の居室は原則として個室で、共用部分として食堂や居間を設ける。日中は利用者3人に対し職員1人を配置する。(「知恵蔵の解説」より引用) という場所が「グループホーム」なのだ。 俺の働くグループホームは、建物が2階建(2フロア)で、 1階(1フロア)定員9名、2階(1フロア)定員9名の 合計で定員18名まで対応できる施設である。 そして、施設はオープンした。俺は2階の担当となった。各フロア、 1階も
助手席に座る渕さんの横顔に恐怖感を抱いた俺…。 1秒でも早く車から降りたい気分だったので、 スピードを上げて目的地へ急ぐ…。 だが、こういう時の道のりは、長いのだ…。長すぎる…。 なぜか信号待ちや無駄な渋滞が普段より多い…気がする…。 15分以上、走ってるのにまだ到着しない…。 そろそろ到着が近づいてきた頃に、 助手席に座る渕さんが口を開き始めた…。 渕さん:「ヤバいよね…。」 ホガラカ:「…。」(ん?何?独り言?) 渕さん:「あのままだと…。」 ホガラカ:「…。」(ん?やっぱり俺に話しかけてる?) 渕さん:「あれで、みんな大丈夫なのかな…?」 ホガラカ:「ん?なんすか?」(とりあえず口に出す) 渕さん:「みんな介護未経験者のくせに、何もしないで喋ってばっかりだし、 そもそも仕事するという、やる気が見えないし、 こんな感じで施設がオープンしちゃっても大丈夫なの…?」 ホガラカ:「ん?何?俺
普段からお世話になっている大好きな矢佐さんから、 「渕さんと一緒に車で買い出しに行ってきてー!」 という任務(上司命令)に対して、 ホガラカ:「えーーっ!2人でとか、マジ無理だわ〜!」 という感じで、はっきりとした口調で渕さんをディスりながら 無邪気な小学生のように彼女の存在を嫌がった。 すると、まさかまさか渕さんが自分の後ろにいたのだ。 施設内は、殺伐とした最悪の空気となり、 俺は、行きたくもないのに自然とトイレに向かっている自分がいた…。 トイレから戻ると、まだ渕さんは書類を整理していた。 渕さんが俺に近寄ってきて、 渕さん:「なに、ボーとしてんの?早く行くよ!」 と低い声で言葉を発した…。 しかたなく、俺の運転で一緒に買い出しするハメに…。 車内の空気は最悪…。しかも軽自動車の施設の車なので 車内は狭いのだ…。 ホガラカ:(ちょっと車内が狭いから、ばば…あっ、 渕さんとの距離感が近す
その後… 渕さんに対して嫌悪感しか抱いていなかった俺は、 彼女とは、できるだけ距離を置いて一言も会話をしていなかった…。 だが、研修も1ヶ月も経とうとしていた そんなある日、施設のオープン間近という事もあって 普段から、お世話になっている担当者の矢佐さんから… 矢佐さん:「渕さーん!ホガラカさーん! 近くの100均(100円ショップ)に一緒に行って、 足りてない備品をちょっと買ってきてくれますかー!?」 と、遠くのほうから、大きな声が聞こえてきた…。 ホガラカ:「えーーっ!2人でとか、マジ無理だわ〜!」 矢佐さん:「今2人しか買い出し行ける人いないから、 お願いしますねー!車で15分くらいだから!」 ホガラカ:「えーーっ!マジすかー?2人で? 渕さんと一緒に買い出しなんて、ゲロ吐きそうだわ…」 すると後ろの方から声がした… 渕さん:「はっ!こっちのセリフなんですが…。」 ホガラカ:「…。」
施設はオープン前ということもあり、 利用者さんが一人もいない状況の中、 現場でのシュミレーションや座学などが続いていた。 介護経験者で威圧感バリバリのおばちゃんは一人いるものの、 オープンニングスタッフは介護未経験者が多く、 学生の女の子や男の子、同世代のクールなおじさんやおばさん軍団、 中には年配の方々などもいて、まさに老若男女で溢れていた。(総勢20人くらい)本業の自営業の仕事では、なかなか出会えない多種多様な方々と 認知症介護を学びながら一緒に仕事ができることが何よりも新鮮で、 施設内の雰囲気は非常に良かった…。そして元気だけが取り柄の自分は、 毎日みんなと過ごしていくうちに自然と ムードメーカー的存在となっていた…。そして、2週間くらいが過ぎた頃… いつものように昼休みにタバコを吸いに喫煙所に行くと、 初めてのスタッフ募集での電話、そして面接でもお世話になった、面接担当者でもあった
同じタイミングで採用が決まった他のスタッフとともに、 オープンに向けて、施設のチラシ撒きや営業活動、 必要な備品の買い出し、認知症の勉強会などに参加した。 チラシとは、簡単に言うと… 施設の外観や施設内の写真を載せたパンフレットチラシであり、 認知症高齢者対象のグループホームという施設が、こんな場所に 新しくオープンしますよ!そしてこんな家賃で、こんなサービスや こんな設備もあって、ぜひ!一度見学にいらして下さい!という 施設見学用の案内チラシである…。 それをポスティングしたり、 同じ街の病院や地域包括センターといった行政や各種相談所に 飛び込み営業に行ったりしてした。この時点では、1人でも多くのご家族と契約していただくために、 営業をまわって汗を流すという毎日でいたため、実際の施設内での 介護現場の仕事に対しては、何も考えていなかった…。 しかし、そこはおばあちゃん子だったという事もあ
「まさか…自分が介護の世界に入るとは… そして今まで自分の会社で好き勝手にやってきて、 まさか自分が会社の組織の中に入るとは…」 うーむ…バス通りでたまたま見つけた 「カブトムシ 訪問介護事業所」との出会いというのは、 やはり運命だったのかもなぁ…と。 あの時は、まだ介護の世界に入るとは夢にも思っていなかったのに…。 そして、カブトムシには、あっさりとフラれているのに…。 人生とは…ホントに不思議なものである…。 捨てる神あれば拾う神あり…。 そんな訳で始まった介護の仕事。 その動機は… 「社会のため…世のため人のために貢献したい…」とか、 執筆活動をするために 「よし!介護業界に潜入し、体験レポートを書いてみたい!」とか、 これから需要が増す介護業界で一旗揚げたい!的な 「夢と情熱」が溢れている訳でもなく、 ただただ…生活していく金がなくなってしまい、 嫁に三行半を叩きつけられたからだっ
担当者:「全く問題ありませんよー! むしろこれからオープンする施設ですので、未経験者には たくさん来ていただいてもらいたいんです。 それと、このグループホームという施設で働いてもらい、 多くの人にグループホームの素晴らしさも伝えてもらいたいと 思っているんですよ…。」ホガラカ:「よっしゃー!」と声が出てしまった…。 担当者:「あっ!とりあえず面接に来てからにしましょうね!」 さすがに担当者の方も俺の「よっしゃー!」の声で テンションが上がっているのを感じていたようだった…。 それは学生時代、バイトの面接で受かった時よりも嬉しかった…。 さすがにこの時は、嬉しさのあまり、嫁にもすぐに伝えた…。嫁も「へぇー、あんたには、あってるんじゃない!」と言ってくれた。 よくわかんないけど、子供のように俺は、はしゃいでいた…。 もちろん、まだ面接にも受かっていないのに…。 その担当者の方とは、その時の電話
自宅に着くと、すぐに先程メモった 「カブトムシ 訪問介護事業所」を インターネットで調べてみた…。 「ふむふむ、なるほど…こういう事かぁ…うん、 よくわからないけど、一度話を聞いてみないと… 何もわからんなー。とりあえず連絡してみよーかなぁ〜。」 カブトムシ:「はい!介護の経験者の方ですかぁ?」 ホガラカ:「あっ、いいえ…」 カブトムシ:「それでは… 何か介護の資格はお持ちですか?」 ホガラカ:「あっ、いいえ…」 カブトムシ:「申し訳ございません… 今回は、経験者もしくは、資格を 持っていらっしゃる方のみの募集となります…」 ホガラカ:「あっ、そうなんですかぁ… じゃあ初心者を募集していた時もあったんですね?」 カブトムシ:「そうですねぇ… 一年前までは募集していたのですが… 今回は、経験者と資格者のみの募集なんで またその時は是非宜しくお願いします…」 ホガラカ:「ちなみですが… 資格っ
「こりゃ何とかしないと、さすがにヤバいぞ…冷汗」 普段から楽観的で快楽主義の自分でも危機感をひしひしと感じていた…。 帰り道のバス通りをトボトボ歩いていると商店街があった…。 そこには様々なお店が建ち並んでいた…。
嫁のお言葉により、本業の自営業とは別に ダブルワークができる仕事とは何か…?を考え始めていた…。 そんな中…税金の支払いも厳しくなっていた…。 その相談をするために区役所に出向いてみた…。 電車を乗り継ぎ、自分の住む街の区役所まで足を運んだ。 区役所に着くと早速、担当者の方とお話をしたものの、 どうにもならなかった…。(本当は免除とかの救済処置を期待していた) 担当者との話は意外とあっさり終わり、 受付を出て階段を降りながら財布を見ると… 財布の中身は、なんと56円しか入っていなかった…。 「40才過ぎて財布の中身が56円って…(衝撃)汗」 それにしても財布の状況がシブすぎる…。 ぜんぜん笑えない…でも笑うしかない…。 言うまでもなく、帰り道は電車賃が払えるわけがなく、 歩くと1時間以上はあろう自宅までの道のりを ひたすらバス通りをトボトボと歩いて帰っていった…。 (行きの電車が眩しく感じ
嫁:「ねぇ、ちょっと…あんたさー! 最近、自営業の仕事の方は、どうなってるのよ…? そろそろ成功してもらわないと困るんだけど…怒」ホガラカ三太郎:「いやいや、最近いい感じになってきてて…。汗」 嫁:「はあ?いい感じ?どこが…? あんたさー!毎年毎年…オオカミ少年みたいに 何年間、ずーっと同じ事を言い続けてんのよ…? いい歳こいて、いつまでも夢見るおっさんじゃ、困るんだよね…怒」 ホガラカ三太郎:「だ、だよね…。汗」 嫁:「でなければ、自営業で成功するまでは、 他の仕事でもして、もっと稼いできてちょーだい!怒」 ホガラカ三太郎:「は、は、はい…(返す言葉なし)汗」 そんな状況にあるにも関わらず、また夜になると… クソ貧乏のくせに、残高少ない預金からお金を引き出しては、毎夜毎夜、近所の常連の集まる飲み屋で酒を飲んではドンチャン騒ぎを繰り返していた…。 そんな訳で当然のことではあるが…お金には限
ホガラカ三太郎…44才、秋には45才になる…。 長年、自営業の仕事をしてきた…。 今から3年と5ヶ月前の話…(おじさん、41才の頃) 自分のやっている自営業は絶賛不景気の真っ只中…。 そして、収入の少ないおじさんに対して とうとう嫁から三行半を突きつけられた…。 元々、高齢者支援や障害者支援に興味があった 自分がいた…(おばあちゃん子だったもので…) 自分の大好きな音楽とそんな福祉支援をつなげて、 なにかを形にしたかった自分がいた…。 まずは、ネットで調べた。 これからオープンする介護施設の存在を知った… 新しくオープンする予定のその施設に連絡をとり 飛び込んでみた…。 そこで、おじさんが見た、楽しすぎる介護現場の実態を 当時を振り返りながら、〜現在に至るまでを ブログにしてみようかと思い立った今日この頃である…。 2017年8月11日 ホガラカ三太郎
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