ヴォーンウィリアムズ(1872-1958) 一部のファンをのぞき、一般的なメジャーという意味においては、やはりまだまだイギリス音楽は、日本人には馴染みが薄いと思われる。惑星を含めて、単品が、チラホラと高名なぐらいではないか。ましてや、イギリスの交響曲となると、エルガーがそれなりに受け入れられている程度といったら言い過ぎか。 だが質的、量的、そしてメジャー度のすべてを勘案してみると、個人的にはやはりこのヴォーンウィリアムズがトップに躍り出てくるような気がする。 レイフ・ヴォーンウィリアムズ(Vaughan Wiliams)という長い名前のため、頭文字をとってRVWとまるでクルマのメーカーのようにも呼ばれることもあるヴォーンウィリアムズ。ドイツでブルッフについて勉強した後、フランスへ遊学してラヴェルに師事しているという点が見逃せない。かつてハイドンがロンドンを訪れ、発展したイギリスの音楽も、ど