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note.com/no_ariwara
ゲイの友人が結婚した。 女の人と結婚した。 「近々電話できる日ある?」 明日の夜なら、と返しながらトーク履歴を見ると、最後のやり取りは1年近く前の通話履歴であった。 たしかこのときは私が酔って電話をかけたのだった。 なぜ彼に電話をかけたのか、会話の内容さえ覚えていない。ただ、電話の切り際、いつも憎まれ口しか叩かない彼が「早くまた会いたい」と言ったのを鮮明に覚えている。 「急になんだよ、明日は雪か?」なんておどけてみせたものの、私も彼にとても会いたかった。 彼は今、長崎に住んでいる。 初めて会ったのは私がまだ10代の頃で、そのときは彼も東京に住んでいた。 1つ歳上の彼とは本をきっかけに仲良くなった。 カフェで本を読んで感想を語ったり、神保町の古本屋を巡ったり、読書仲間として関係を育んだ。 10年近い付き合いの彼と遊んだ回数は数え切れない。 旅行業に就いていた彼はコロナにより転職を余儀なくされ
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